ep. 5-2 : CREW CAP resell and "about roots"
こんばんは、この記事を書いているのが9/29 22:41です。
気づけば明後日から10月、2022もとうとう残りをカウントダウンできるところまで来てしまいましたね、青木です。
今年の夏はほんとうに時間が経つのが早くて、あれもしたいこれもしたいが半分以上消化できないままに終わってしまいました。皆さんは今年の夏 楽しめましたでしょうか?
今年こそ長らく足を運んでいないフェスにも行こう、そういえば海にも行ってないからたまには高知でサーフィンでもするか!、なんてことを口にはしてみるものの、迫ってくる足元の納期と会社のスケジュールの波に揉まれてしまった結果がこれです。(笑)
青木はスーパーポジティブなので、「なぁに来年の楽しみがまた2つ3つほど増えていいじゃないか」と思いながら秋のうろこ雲を堪能しております。
CREW CAP resell
>一方、1994年秋のWTC Inc.はというと、目下の拠点を「アジア」に移しアメリカのソフトウェア開発から離れて、集積回路の量産に勤しんでいる最中でした。
アメリカの技術集約産業は、それはもうハイクオリティ・ハイスペックではあるのですが、ITバブルとまではいかないものの、労働者賃金のアップや莫大な施設の初期投資がネックとなり、ほんの限られたビッグカンパニー達がその生産を牛耳っているという局面。ならばWTC Inc.のような小さなハイテクカンパニーは安い資源と労働者を求めてアジアへと裾野を広げて、新たな技術革新を起こすための布石を着々と打っていたのでした。
WTC Inc.が特に目をつけたアジアの市場は「香港」と「ソウル」。どちらの都市も、たくさんの若い技術者達がしのぎを削る発展途上市場として当時注目されていた。なぜなら1980年代にITハード業界において爆発的なヒットを連発する「技術大国日本」という目標があったからです。
「アジアでは10年使えるトランジスタは作れない」
そう言われていた当時に、WTC Inc.はあえてアジアを主戦場に選んだのでした。
WTC Inc.はまず、「彩華技巧有限公司」を香港に、「イスン技巧」をソウルに子会社として設立します。
そしてまず従業員たちにCrew Capを支給し、各会社の団結志向を高めたのでした。
自分たちのルーツはアメリカであり、アメリカ本国の本拠地のためにハイクオリティな技術にしっかりとキャッチアップしていく。そんな思いを忘れないために。
thanks !!!
CREW CAPに関しては、昨年の5月ぶりの再販となるので約1年半ぶりだったのですが、その間にもたくさんの再販リクエストを頂いてました。ありがとうございます!
プロダクトとして、WTC Inc.の刺繍も綺麗に乗ってるし、何よりナイロンボディなのでアウトドア・アクティブシーンにも使える万能なヤツです。そりゃあ確かに欲しくなるのも分かる。
裏の話をすると、円安の進行や物価高の影響でかなり資源コストが高くなっていたので次はいつできるんだろうなぁ、、と思いながら在庫ある分だけ作ってみました。ネイビーは既にソールドアウトでブラックがラスト1です。悩まれてる方はお早めに、です!
what is "roots" ?
普段古着を着てたり、アパレルシーンの最前線を追いかけていると、必ず考えてしまうテーマ。それが「ルーツ」です。
ルーツと一口に言っても、「そのデザインはどこから取ってきたのか」「そのメーカーはどういう意図で作ったのか」「なぜこの生地を採用したのか」「今シーズンの自分のファッションはどういう路線でいくのか」などなど、服を考える上で複雑な思考回路が入り組むことがあります。それはまさにたくさんの思考回路(道:root)が重なってrootsになる、と言えるのではないでしょうか?
例えばスニーカーにしても80~90年代のランニングシューズ系ブランドはmade in koreaのモノが多いですし、古着屋さんでふと手に取った服がmade in USAだと少し嬉しくなります。バキバキのヘリンボーン生地は、古い服の確率をグンとあげてくれます。
その服たち(モノ、デザイン、生地)がどういう巡り合わせで今自分の前にあるのか?
今シーズンのWTC Inc.がそういうルーツを考えるキッカケになれば嬉しいなあと思います。
これも再三言っていますが、ファッションに正解などもちろん無くて自分がどう感じてスタイリングを組んだり人に自分の服を喋れるか?を突き詰めることで、本当に面白い服飾文化の領域へ入り込むことができます。
分からないことがあれば、まずはネットでも良いので言葉を調べてみたり、ヴィンテージまとめ的なブログを読んでみたり、みんなそういう所から学んでいくもんです。
今シーズン WTC Inc.のリリースするプロダクトも、古着ボディを使っていたり、はたまた新品ボディの刺繍スウェットがあったりするので新旧織り交ぜながら楽しめる内容になっていると思います!
新品スウェット(デザインは1990sオマージュ)+古着のアウターみたいな感じで、歴史の境界線をにじませていってみてください。
近いうちにプロダクトも上がってくると思うので、まずは1994-1995のウィンタールックの撮影からです。
今年はいつもよりもう少しだけ"深いファッション思考"を鍛える冬にしていきましょう。僕もお勉強頑張ります。
so close to you,
WTC Inc.
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