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川の流れのように 人生を想う
古今東西、人生は川の流れにたとえられている
住んでいるあたりに、いくつかの川が流れている
僕はよくよく、まちなかを歩いて回る
奈良公園界隈だけに、歴史、文化を感じる町並みだ
万葉集に詠まれたりもした川もある
水深は数十センチほどで、深くはない
とは言え、それなりの生態系が営なわれているのを見ることがある
川には、鴨、鷺などが、絶えず泳いでいたり、佇んでいたり、歩んでいたりする
ということは、小魚などが棲んでいるということ
川底の砂場から潜んでいた大きなミドリガメが姿を現したりもする
比較的、深い処には、数十センチの鮒や鯉が、じっと水中に魚影をたたえている
春になり、暖かくなれば、川沿いの堤防を降りて、川面が見える川岸に座り、じっと観察したりする
そうなれば、川岸に群生している草に、花が咲き始める
紋白蝶や紋黄蝶が、ちらちらと羽ばたくのが草場に見られるようになる
夏には蛍が現れる川辺もある
川沿いには桜並木が続いている
散った桜の花びらが、川面に落ちて筏のように連なり川下へと流れてゆく
自然を見るように、人生に春夏秋冬を感じる
還暦を過ぎて、そのような川を観る時間ができた昨今、今までの我が人生を、あれこれと想う僕である
※ 写真は川岸に設えられた公園のような場です