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「長澤芦雪」@大阪中之島美術館
とても上手なのに少しユーモラスな感じもする長澤芦雪の展覧会。
多くの展示物が並び、芦雪の作品を俯瞰的に眺められると思って
いたのですが、見るほどまた不思議な感覚になりました。
まず初期の作品については円山応挙に師事していることからとても写実的で
とても上手な絵を描く人であったのがよく分かります。
ところが少し進むと写実を飛び出して動物などの特徴はとらえながらも
様々な手法を取り入れた独特な絵が出てきます。
簡単な輪郭を描いているかと思うととても細かく絵筆を入れている部分も
あるなど自由な世界観が現れてきます。
虎の絵は何枚も書いているけどもどの絵も少しずつ表情が異なっており、
このように一堂に会して見比べられる機会があったからこそ芦雪の絵に
ついてより広く知見が得られたように思います。
今回の展覧会、とても面白かったのですが、前期と後期でほぼすべて
作品が入れ替わるようです。
もう一度後期展示にも訪れてさらに多くの作品にふれてみたいと思います。