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サカナクション"turn"全曲レポ(ネタバレ大有り)


サカナクション2年ぶりのツアー、

SAKANAQUARIUM 2024 "turn"

幕張メッセ公演2日目に行ってきた。

初の生サカナクション。

3年前にミュージックを聴いて衝撃を受けて以来、何でもっと早く気付かなかった、と後悔しながら全アルバムを聴き漁ってきた。

昨年一郎さんとトークイベントで握手。
音を浴びる前に本人に触れてしまったという。


本ツアーはSPEAKER+という(詳細は割愛)、爆音なのにクリアに音が聴こえる最強システムで行われる、恒例の赤字覚悟気合い増し増しライブなのである。

ただでさえ初サカナなのに、良いんですかそんな贅沢な。今後の音響感覚が麻痺りそう。


この先ネタバレしかありません。

ちなみにNFmemberじゃない一般魚民です。




(ネタバレ回避のための空白)





開演まで

加藤さんだけお花が2段構成、流石

ざっくり要点挙げると、

・グッズ販売はLINEで申し込んだ整理券にQRコードが表示されたら並べるシステムで、回転効率も良く快適に買えた

・グッズ早い時間に買えちゃうとまあまあ暇、会場で流れてる曲とかリハーサルらしき照明や音の漏れを聴いてイメージを高めてた

・オールスタンディングだからか整理番号がデカすぎて呼出しのとき若干分かりづらかったけど大きな混乱は無し

幕張メッセの会場マップ(特設サイトより引用)

・私はSLの2000番台で、全体の開場は16:30だけど自分が入れたのは17:00直後くらい

・ブロック分けはこの図のまま。柵での区切りもこのままでざっくり、ポートメッセもそんな感じかもしれない

・2000番台で前で観たい欲もなく、トイレは入場してすぐ行ってそんなに並ばなかったので正解だった(幕張トイレ少なすぎ)

開演50分前

・ブロックの壁側の親子席は、台に腰掛けたり上に乗ったり気楽に見れる感じで良さげ

・外がひんやり小雨だったこともあって開演まで暑さは全然感じず、開演までは

・お客さん(魚民)の行儀が良い。影ナレで一拍手あって、白波リアレンジインストが流れてるときの「早く始まらないかな…」的な沈黙がすごいドキドキした


開演

Ame(B)→陽炎


6時を5分ほど過ぎてようやく開演。

無音の間が続くと、スクリーンに稲光が。

雨のポツポツ…と雷のゴロゴロ…が鳴り響く。

来るぞ……………

「アメ フルヨル」

そう、SAKANAQUARIUM 21.1(B)、14年前の武道館の再来である。

リズムに乗せて歓声と手拍子が響き渡る。

どんどん音と照明が激しくなり、スクリーンには「サカナクション復活」の文字…!

前の人たちの手や自分の興奮で、登場の仕方がよく見えなかったのが惜しい。

気づいたらそこにいた。

サカナクションがいた。

「行くぞーーーーー!!!」


画面上で死ぬほど聞いてきた言葉を生で聞いてテンション爆上げ。

今回歌の部分はなく、間奏部分を長めに演奏し、乗っけからとにかく踊らせにきた印象。

サカナ5人の楽しそうな表情も確認できた。

正直あまりの爆音にビビり散らかすのでは、と思って耳栓を持っていったが、全然心配いらなかった(個人の感覚)。

確かにドデカいんだけど、耳への負担が無く、胸にくる振動も気持ちよかった。


爆音に包まれ何が何だかわからないうちに、
勢いのまま陽炎へ。

開幕陽炎は予想外。

途中途中の一郎の煽りでブチ上がり、ラララでみんな一斉に手を振ったとき、サカナクションの盛大なる帰還をついに実感した。

かあぁぁげろぉ!て熱唱できて満足。

ギターソロのとき、もっちに大接近する一郎が観れてまた満足。


アイデンティティ→ルーキー


この流れは絶対にやると確信してた。
いわゆる"浅瀬"の真骨頂だと思う。

どうしてぇぇぇぇぇで熱唱というか絶叫。
音がデカいとそのぶん声を出そうとするので喉には十分気をつけて。

ルーキーのあのイントロ、緑のレーザー、もっちとあみ姐の太鼓。エンターテイメントが完成されすぎている。

一郎も汗を流しながら気合いの入った表情で必死に歌ってくれるからグッときた。

ラスサビはさすがに飛び跳ねた。


Aoi→プラトー

怒涛のアップテンポ。

Aoiの照明がエグい。
サビも青と白のレーザーがチカチカ飛び交う。

興奮しすぎて終盤のエジーが乱れまくっていたのか確認できなかった。円盤が楽しみ。

プラトーの段々盛り上がっていく構成はやはりライブ向き。アゲにアゲてのラスサビ大合唱はアダプト武道館観てブッ刺さってたから最高。


ユリイカ→流線

『シンシロ』から『アダプト』までの総まとめのような怒涛の幕開けから、一旦クールダウン。

いや、一旦というには失礼なほどにここからのパートも聞き応え抜群である。

何気に聴けてめちゃ嬉しかったユリイカは、一郎の世界観が突き抜けて表れていると思う。

地味な印象になりがちだが、光ONLINEで「これは舐めたら度肝抜かれるな」と個人的に警戒(?)していたのが、この流線である。

そのハードルを軽々と超えてきたし、一気にステージに惹き込まれたのは正直ここかも。

とりわけ、もっちのギターソロが圧巻。

サイドのスピーカーから流れる音圧のおかげで、みんなが"音を浴びる"と言う感覚が分かった。

音が肌に触れるんだよ、マジで。

ナイロンの糸→ネプトゥーヌス

この2曲は聴けば聴くほど好きになったから、生で観たら案の定好き度は上がる一方。

流線からネプトゥーヌスまでの、深いところにいるサカナクションを観ていると、一郎の闘病期間と重なって今だからより感慨深い。

とにかくバラードでも曲の盛り上げ方が上手すぎる。

ナイロンの"この海にいたい"にしろ、ネプトゥーヌスのラスサビにしろ、生だからこそ感じられる開放感や陶酔感があった。

"痛いのは まだまだ慣れてないからかな"
絶望と希望が混じったようなフレーズで好き。

ボイル→ホーリーダンス

何気にこの流れで殺しにかかってる。

光ONLINE以降めきめきと人気を高めているボイル。3分29秒、たぶんサカナ史上最も早く鳥肌を立てられる曲だろう。

初日はボイルの代わりにさよならはエモーションだったらしい。

とてつもなく聴きたかったが、朝にかけてライズできたので良しとする。

ホーリーダンスはイントロから体が勝手に揺れ出す。アイデンティティほどの力感は無く各々が好きなように踊れる感じが良い。

サカナあるある、溜めに溜めてようやく来るサビの快感。


バッハremix→ネイティブダンサーremix

DJスタイルのサカナクションだっ…!

2013年の"sakanaction"ツアーを彷彿とさせる、オリジナルの原型が微塵もないクラブリミックス。

踊ったというか踊らされた。狂喜乱舞。

SPEAKER+と自慢の照明演出の効果が存分に発揮され、音量・音圧で1番迫力を感じたのはバッハだったと思う。

休む暇なくネイティブダンサーへ。

エレクトロな心地良いリミックスだったけど、バッハ以降トランス過ぎてあんまり記憶がない。

ミュージックへの繋ぎも相変わらず神。


ミュージック

サカナクションにハマるきっかけになった曲。

何千回も感動した曲。

人生で出会った中で1番好きな曲。

それを遂に生で聴けていることがあまりにも感慨深すぎて、流石に込み上げた。

イントロが鳴ったとき、DJからバンドセットに変わったときの盛り上がりは、この日1番の歓声だったと思う。


ショック!→モス

本編終盤はアダプトツアーを思い出す流れ。

サビで手を上げている人もいて、そこはショック!ダンスだろ、と思いつつ脇をワクワクさせていた。

既に足は限界が来ており、上半身の動きで何とかカバー。

声出しマイノリティに越したことはない。

サカナの中では構成もメロディもキャッチーな曲だから、みんな100%ノれていた印象。

ライブだからこそモスのパワーを思い知った。


新宝島→忘れられないの

トドメを刺したのは新宝島、お馴染みのダンサー登場。聴いただけで謎の達成感がある。

これまで観てきた過去の新宝島がフラッシュバックしてきて、サカナが歩んだ17年の重みを勝手に感じて、なんだかんだ1番胸熱だった。

一郎のご挨拶を挟んで、本編を締めたのはこの曲。

完全復活の喜びを噛み締めるようにステージを歩き回る一郎の姿が印象的。

無論あみ姐のベースソロも至高だった、永遠に聴いてられた。


アンコール→夜の踊り子

5分ほどの手拍子を経て、再登場。

「男ども、踊り足りないんじゃないの」
「女の子ども、踊り足りないんじゃないの」

ということでアンコールもひと踊り。

どこへ行こう〜で腕を突き上げて、サビで飛び跳ねるのが最高すぎて、疲労とかどうでも良いくらい全てを出し尽くした。

MCでは、メンバー1人ずつ感想を聞き、グッズと次の福岡公演の宣伝をし、新宝島生演奏によるSPEAKER+の実演も行われた。

一般的なフェスとかの音 → 90dB
今回のSPEAKER+ → 120dB
とな。

120dBは飛行機のジェットエンジンを近くで聞くレベル、それでも快適なのはPAサニーさんのおかげ。

(ただ耳が慣れてない最初のほうは、音をはっきりと聴き取れないときがあるかも)


白波トップウォーター→シャンディガフ

初日が三日月サンセット、2日目が白波という最高の日替わり枠。

初めて心を落ち着けてじーっくり聴けた(笑)から、音の一つ一つが身体に沁み込んだ。

蜃気楼ツアーの一郎1人の力込めて歌った白波も心動かされたけど、5人だともう少し楽に歌ってるような気もした。

最後の挨拶。もっち、エジー、あみちゃん、ザッキー、と4人の名前を挙げて感謝を伝えた一郎。

変わらないまま変わる、新しいサカナクション。

このライブは、戻ってきただけではない、次のステップへの新しい一歩目なのだ。

「次も その次もまだ目的地じゃない」

ターン且つレベルアップしたサカナクションへの感謝と期待を胸に、最後の曲へ。

暖かなピアノのイントロが、あっという間の2時間半の終わりを告げる。

エンドロールが似合う優しいメロディだこと。

一郎の声は尻上がりに良くなっていたと感じるし、アンコールなんか口から音源。

全22曲、幕張メッセ史上最高級の音楽を響かせてくれた5人とスタッフさん達に、今日1の大きな拍手が送られた。

1回でも観れれば大満足だと思ったけど。

ぴあアリーナも行きたい。S席ポチッ。

燃え尽きたとはいえ、その後の学校 = 現実が辛すぎる。

でも、一郎の苦労に比べたら何倍もマシである。むしろ幸せである。

MCにもあった、サカナクションと同じ時代を過ごしている、そして同じ空間で同じ音楽を聴いている私達は奇跡だから。

また会えますように。



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