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映画 チェチェンへようこそーゲイの粛清ー

“カディロフは言う、弾圧などありえない、我が国に不浄なゲイなどいない”

ウクライナに投入された“ギャング”と呼ばれる“傭兵部隊カディロフツィ”など、カディロフは力でチェチェンを支配している。

LGBTQの人々への暴力、拉致、拷問。

世界は知らなければ。

監督、製作、脚本を務めるのはノンフィクション作家としても活躍するデヴィッド・フランス。

共同脚本、編集をタイラー・H・ウォーク。

出演者のプライベートは最新のデジタル加工で守られている。

“チェチェン共和国とは?”

1991年よりロシア連邦北カフカース連邦管区に属する共和国。

正直、去年の今頃までこの国のことをまったく知らなかった。

最初に知ったのはウクライナとの戦争の“傭兵部隊カディロフツィ投入”に関するネットニュースだ。

そこは辺境の閉鎖的な国、正真正銘の独裁国家。

チェチェンの多くの人の信仰はイスラム教。

女性はいまだ、物として扱われる男尊女卑が色濃く残る社会(女性は家の財産として扱われる)

“お家のゲイは恥”

この国ではゲイやトランスジェンダーは悪、不浄な者とされてしまう。

両親、兄弟、親戚などの親族。

友人、隣人など、親しい人たちが、ゲイ、レズビアンなど同性愛者ということを知った瞬間、敵になる。

周りにいる人たちすべてが敵になる。

優しかった人たちすべてが、LGBTQと知った瞬間に、暴徒になる。

弾圧のはじまりは麻薬捜査でゲイの写真がでてきたことから。

政府当局によるLGBTQの人々への拉致、拷問。

それはチェチェンでは日常的に行われており、拷問で命を落としてしまうケースも多い。

もし解放されても、親や身近な誰かに殺されてしまう現実。

拷問では知り合いの同性愛者を言えといわれる。

チャットなどスマホのデータからもパートナーや友人、知り合いの同性愛者を割りだされる。

徹底的なLGBTQの人々への弾圧。

それは歌手など有名人に対しても同様に行われる。

これは国家主導による犯罪だ。

チェチェン共和国が主導する国家犯罪、暴力をプーチンは黙認している。

チェチェン共和国の首長(指導者)はラムザン・カディロフ。

カディロフは政治家というより軍人、パワー系の独裁者。

メディア、SNSなどパフォーマンスが大好き、見た目や発言など絵に描いたような悪役。

映画に出てくるような典型的な悪役キャラそのものだ。

カディロフはプーチンに忠誠を誓うことで、国家予算のほとんどを自由にできる権限を与えられている。

プーチンの言うことならなんでも聞くプーチンの犬…。

そんな強大な相手に勇敢に立ち向かう人々がいる。

ロシアLGBTネットワーク、モスクワLGBT+イニシアティブコミュニティセンターの活動家グループだ。

弾圧の魔の手は支援者たちにもおよぶ。

当局からの脅迫、まさに命懸けの活動。

団体が入手した映像には殴る、蹴るの暴力を受ける男性、女性(女性は殺害される瞬間)、髪を切られる男性、レイプされる男性。

この悲劇を止めるためには多くの人々の声、力が必要だ。

だが、世界的に抗議の声をあげるにはまだ情報が少ない。

“全員は救えない、救えない命もある”

活動家たちは命懸けで救える命を救い、情報を集め続ける。

“今できることを全力でやっている”

そんななか、一人のLGBTQの男性が勇気ある告発をした。

“全員を救いたい”

私は知っている、俺は知っている、僕は知っている。

“この暴挙を知っている”

一人でも多くの人が真実を知ることが、大きな第一歩、力になる。

LGBTQなことが分かった途端に迫害する家族。

分かっても、それを理解し、支え続ける家族。

同じ人間、家族なのに…。

この映画は国家犯罪の告発を目的としている。

迫害は今、この瞬間も広がり続けているのだ。

“カディロフは言う、弾圧などありえない、我が国に不浄なゲイなどいない”

今、立ち上がらなければ。

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