指をバタバタさせない!(ピアノ練習日記)
相変わらずマイペースでピアノを弾いています。だいたい朝10分くらい、仕事終わりに30分くらい・・・のつもりでいるけれど、大抵オーバーして45分くらい弾いています。
この夏は、弾き方、特に鍵盤を弾くときのタッチが変わってきました。
きっかけの1つ目は、7月に開催された「フォルテピアノ・アカデミー」の聴講です。
フォルテピアノというのは現代のピアノの原形となった楽器で、18世紀ごろに発明され、クラシック曲の時代分けでいうと「古典派~ロマン派」の時代に普及し、使われていました。
もちろん自分が直接教えてもらえるに越したことはないけれど、人がレッスンを受けている様子を見るだけでも、普段が独学の私にとっては学ぶことが多いです。レッスンから、教える側がどんなことを大切にして音楽に向き合っているかがなんとなく見えてきます。
で、私は受講はしていないものの「体験コーナー」に申し込みをしまして・・・5分だけですけど、生まれて初めてフォルテピアノ&クラヴィコード(という、また別の鍵盤楽器)に触りました!
初めての楽器体験はドキドキしつつも、とても楽しかった・・・と同時に、たったの5分間で私はすごくショックを受けてしまいました。というのも、これまで自分が良かれと思ってきた弾き方がほとんど通用しなかったんです。
繊細な楽器なので専門の方がついていて、こちらが変な弾き方をすると教えてくれるんですけど「バタバタさせないで」「上から手を振りおろさないで」「弾いた後力を抜いて」「もっとやさしく」「指で音を残して」って・・・ めちゃめちゃ言われた!!!
鍵盤が現代のピアノより浅く出来ていて、より軽い力で音が出せるんです。音階のようなフレーズなんて、ちょっと指すべらせた、くらいの感覚でするんと弾けてしまうんですよ。ビックリ。いつもの弾き方だと、確かに鍵盤そのものが動くガチャガチャした音が目立つ感じがしたし、雑で乱暴だったなあと反省しました。それ以来、どんな風に鍵盤に触るかということにかなり気をつけるようになりました。
もうひとつのきっかけは、オルガン用の楽譜を買って練習し始めたことです。1年前、パイプオルガンを初めて弾くという体験をしたのですが、その後縁あって、また別のところで弾かせてもらえる機会がこの夏、あったんです!(タイミングを逃して記事にできず・・・)
誰に教わるでもなく、自由に弾ける場所と時間を提供してもらって、心ゆくまで空間に響く音色を楽しむことができました。パイプオルガンの音が出る仕組みは、ピアノよりもどちらかというと管楽器、人の声に近いので、一人なのに合唱、あるいは器楽アンサンブル的なことをしているような感覚になり、それが不思議ですごく楽しかったです。
また弾きに来て良いと言ってもらえたのですが、次はもうちょっと勉強してからにしようと思っていて・・・私にも弾けるオルガン曲のレパートリーを増やしてから!ということで購入したのがJ.S.バッハの「371の4声コラール集」です。1曲がだいたい1分~1分半くらいで弾けます。それが1日1曲弾いても1年で終わらないくらいいっぱい入ってます!
読譜はわりと得意だから、サクサク進められるだろうと思って始めたのですが、ピアノで弾くからこその、いろいろな課題が見つかりました。
ピアノはオルガンと違って、弾き方で強弱がつくために、適当に弾くと歌のようなまとまりが出ないんです。だから①主旋律を目立たせる②フレーズの終わりをよく聴く、次へのつなぎ方を決める③パートバランスを考え、動きのあるパートを浮かび上がらせる④ハーモニーの流れを読んで音色を工夫して表情をつける、といったことを考えながら弾きます。
でもこれ、合唱やっているときと全く同じなので、私にとってはこの練習がすごく楽しいです。そして何曲もやっているうちに、横の流れを意識して、自然と静かに指を動かせるようになってきたような気がします。
そんな感じです。長くなってしまった・・・
最近ハマっている、4声コラールのひとつを載せます。よかったら聴いてみてください。