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吹雪にじたばたしても仕方がない
※この記事は投げ銭制です
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サンクトペテルブルクに住んでいる。
30年近く東京ほか日本の大都市で生きてきたので
その便利さに気づかないのだけれど
海外にいると、
ちょっと信じられないことが起きる
外国人のクラスメイトが自分の町のいいところ、わるいところの紹介スピーチで、
こういうことを言ったりする
「水道の蛇口から、砂まじりの水が出る。」
「自分の生まれた町は、テロや暴動が頻繁にある。」
「水道の水は、飲めない。」
家に帰る途中、ネヴァ河沿いを
天気が良いのでバスに乗らずに歩いて帰ったら、
寒すぎて、命の危険を感じる。
ちょっと間違えるとほんとうに死にかねないので、
カフェもバス停からも離れたルートを歩かない方が良い。
きのう、ロシアの同じ町に住む友人が言っていた
「吹雪で家までたどりつけず、家の手前のカフェに避難した」
きのう私は風邪で家にずっといたので、気づかなかったのだけれど、
町の中心部まで書類を取りに行かねばならないのだけれど
家から出て50メートルで、彼の言う雪の凄さを思い知った。
雪が凄すぎて歩けない。
家から一番近いパン屋に行こうと思ったけれど、
前が見えない。
マイナス10℃近いので、アパートに入れ違いに帰ってきた住人に、
ドアをあけてあげるだけで、ものすごく感謝される。
雪はどんどん降る。
あしもとがわるいので下ばかりみていたのだけれど、
ふと、恩師愛先生の言葉を思い出した
『ロシアでは、屋根から落ちてきたつららが刺さって小さい女の子が亡くなりました、っていうかなしい報道が例年必ず出るから、だから下ばかり見てちゃ、ダメよ』
ぎょっとして上を向いたら、
屋根から豚の角煮のような形をした雪が、今にも崩れ落ちそうに垂れてきていた
突然の雪なので、まだ道路夫の屋根雪下ろし隊も稼働していない。
淡雪なので誰も傘をさしてはいない。
傘をさす雪とはまた違う
仕方なく、家の前のスーパーで、何があってもいいように、
2,3日分の食料を買って、戻る。
ハルカさん、書類を取りに来ないなあ、でもすごい雪だもんなあ、って
事務所の人もわかってるだろう。
こんな日はじたばたしても仕方がない。
部屋の掃除をしたり、
これを書いたり、
お茶を淹れて、飴をなめる。
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今日はサンクトペテルブルグから。
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