▶︎【エッセイ】祖父と宗教
魚屋だった祖父は少し変わった人だったらしい。
作家である石坂洋次郎が学校の先生だった時期に毎晩話し合いを行なっていたとのこと。
ただし、親戚一同はあまり良い顔をしていなかったと聞いた。
自分なりに事情を調べた。
石坂洋次郎の本に祖父を元にした小説がある事まで親に確認がとれた。既に廃盤の本。
図書館で探して読んでみたら内容が共産主義運動に被れた家族の話だった。
つまり、当時思想を持った人を良くないと思う風潮があったということ。それで祖父が石坂洋次郎と仲良くなっていたことを一部の親戚の中で納めていたと思われる。
私としては生まれる前の祖父の痕跡であるから祖父は凄い人だったなと感じている。
ただしだ、祖父がそんな感じなので次男と三女はすっかり宗教にはまってしまった。宗教信条の自由があるとはいえ変わった宗教には親戚一同反対していた、当たり前だ。
俺自身高校生まで宗教やらされていたなんなら将来有望な若手扱いされていたので、長老呼び付けて私は抜けさせてもらうとしっかり伝えた。
おかげで宗教にはトラウマが多々あり、教会には入りたくない、神社仏閣にも入りたくない、鳥居はくぐりたくない神社仏閣に行くだけで力が抜けるように弱ってしまう様になってた。
今は観光名所レベルの神田明神とかならギリギリ行ける様にはなっている。