韓国妊婦生活#2 食べづわり、食べてもアウト
ベトナム旅行をキャンセル後。
病院は調べておいた大きな産婦人科に赤ちゃんの心臓の音が聞こえる8週目くらいに行くことにして、それまではそわそわしつつもゆっくり過ごすことにしました。
一日、一日と日が経つにつれ、空腹の際に気持ち悪くなってくる感覚がありました。
そのうちご飯を炊く匂いがきつくなり、コーヒーの香ばしい匂いも不快になり、好きで毎日一粒は食べていたチョコが食べたくなくなり、全てが億劫になってきました。
それでも何かしら食べてはいたのですが、ある日の夜、いつも私が作って食べていたコチュジャン入りのチゲを口元に持っていった時、「ああ、これだめなやつ」と思い、初めて全部残してしまいました(夫が食べました)。
そこからは
食欲がなくて食べる量が減るのでお腹は空く→気持ち悪い
無理に食べようとする→気持ち悪い
そして食べられるものがわからない。いつも飲んでいたサプリですらも気持ち悪く、ひどい日はお水も戻してしまうほど。
横になっていても、座っていても気持ちが悪く、これがつわりかと思い知らされました。
三人産んだ母、二人産んだ姉へ湧き出てくる尊敬と畏怖の念、そしてなぜ教えてくれなかったのかという恨み節。
教えてもらってどうにかなることでもないんですけどね。
ベッドで自分が寝がえりを打つ時の揺れでさえも気持ち悪く、しばらくは硬めのソファで寝ることに。
そしてある日気付くのです。私が致命的に気持ち悪くなるもの。
それはにんにくでした。
でもここは韓国。にんにくなしの韓国料理なんてほとんどありません。
下の家からもご飯時にはにんにくの香りがしてくるし、スーパーに行っても匂います。手軽に立ち寄れていた韓国料理のお店の前を通り過ぎる時は早歩きになりました。
ひどい時はニラやねぎ類、ごま油の香りもだめでした。
今思うと普段食欲を増進させていたような香りが全部だめだったんですね。
そうして試行錯誤を繰り返しながら徐々に食べられるものが決まっていきました。
コンビニの冷たいおにぎり(ツナマヨ)、ツナの海苔巻き、カリカリのナッツやトーストなど食感がはっきりしているもの、ちょっとすっきりするトマト、空腹対策のクラッカーとバナナ。
大好きな納豆は大丈夫な時とそうじゃない時の差が激しく、夫が作ってくれた出汁の効いた親子丼はおいしく食べることができました。あとは少し味が濃い目のお味噌汁も大丈夫でしたし、温かいご飯を食べる時はもらいもののわさびのふりかけをかけると食べられました。
あとは胃もたれはするけどカリカリのとんかつはおいしいと感じることができました。
そして、ここで助けられるとは思っていなかったもの。
そう、断念したベトナム旅行で食べたかった、フォーです。
韓国は日本よりもフォーのお店がたくさんあり、うちからの徒歩圏内だけでも三つはベトナム料理店があります。イートインはもちろんお持ち帰りも出前もしてくれるところがほとんどで、温かいものを簡単に食べたいときに重宝します。
辛くもなく、にんにくの香りもせず、温まるのでとっても助かりました。
たぶんベトナム行くよりも食べてたんじゃないかな。
こうしてなんとか、どうにかこうにか、病院に行く日を迎えました。
夫と向かう初めての産婦人科。
ドキドキです……!
*つづく*
読んでいただきありがとうございました:)