SOLITUDE DARKNESS FANTASY 64
パトルの目の前で、獣は胸を反らし、青白いオーラをさらに増幅させる。そして、胸部に光り輝く宝石のような核が浮かび上がり、その存在感が空間を支配するかのようだった。パトルは核が獣の力の源であることを直感的に理解し、その光が次の攻撃の前兆であることを悟った。
獣は核を中心にエネルギーを凝縮し始めると、そのオーラがまるで渦を巻くように洞窟内を吹き荒れた。パトルは身を低くし、風圧に耐えながら大剣を構え直す。次の瞬間、核から放たれる閃光がパトルの視界を焼き付け、巨大なエネルギーの奔流が彼に襲いかかった。
「くっ……!」パトルは咄嗟に大剣を前に掲げ、全身を覆うようにして防御態勢を取った。闇の力で強化された大剣が衝撃を受け止めるも、獣の放ったエネルギー波は重く、鋭い。そのままパトルを後方へと押しやり、足元の岩を砕きながら彼を後退させた。
だが、パトルはその圧力に屈せず、逆に闇の力を増幅させて押し返した。「まだ終わらせるわけにはいかない!」彼は大剣を強く握りしめ、エネルギー波の中を突き進むようにして一気に距離を詰めた。そして、獣の核を狙い、全ての力を込めた一撃を放つ。
大剣が獣の核に届いた瞬間、鋭い衝撃と共に光の粒子が洞窟中に散らばった。しかし、獣はそのまま倒れることはなく、逆に核からさらに強烈なオーラを放ち、攻撃を受け止めると同時に体を変化させ始めた。核の輝きが増すごとに獣の姿が膨張し、その輪郭がますます人間に近づいていく。
パトルは息を切らしながらもその変化を見逃さず、大剣を再度構え直した。「本当の戦いは、ここからか……」と呟く彼の目には、再び闇の力が宿っていた。