毎日英文和訳:原書で読む「シャーロックホームズの冒険」コナン・ドイル The Adventures of Sherlock Holmes by Arthur Conan Doyle その3
ボヘミアのスキャンダル A Scandal in Bohemia その3です。
面白くなってまいりました。
というか本当に面白いので、ホームズお好きで原書読んだことない方は
ちらっとでも眺めてみることをおススメします。
今回は会話が多いので読みやすいです。
100年も前の小説でこんなに面白いなんて素晴らしい。
The Adventures of Sherlock Holmes by Arthur Conan Doyle
I. A SCANDAL IN BOHEMIA
「シャーロックホームズの冒険」コナン・ドイル
1.ボヘミアのスキャンダル
twitterでの毎日英文和訳(@lang_baobab)のまとめページ、3ページ目です。
2019/1/16から1/30投稿分です。
(まとめタイミングは毎日ではありませんので、毎日読みたい方はtwitterをどうぞ)
#SherlockHolmes #シャーロックホームズ 030
“Well, some hundreds of times.”
“Then how many are there?”
“How many? I don’t know.”
“Quite so! You have not observed. And yet you have seen. That is just my point.
「そうだね、数百回かな」
「じゃあ、階段は何段ある?」
「何段?分からないよ」
「だろ?観察していなかったんだよ。見ていたのにね。そういうことさ」
今日の単語は無し。
昔、日本語で読んだから、階段の段数の話だったな、と思えたけど
予備知識が無かったら、how manyが何を指してるか分からないだろう。
are thereで階段だとわかるんだろうか。
#SherlockHolmes #シャーロックホームズ 031
Now, I know that there are seventeen steps, because I have both seen and observed. By the way, since you are interested in these little problems, and since you are good enough to chronicle one or two of my trifling experiences,you may be interested in this.”
ほら、階段は17段あるのさ、僕は見ているし観察もしているからね。
ところで、こういうちょっとした問題に興味があって、僕の些細な経験の1つ2つを新聞にまとめるのが上手い君だから、
たぶんこの話に興味があると思うのだけど。
chronicle n.年代記、新聞
trifling a.取るに足らない、くだらない、わずかな
#SherlockHolmes #シャーロックホームズ 032
He threw over a sheet of thick, pink-tinted notepaper which had been lying open upon the table. “It came by the last post,” said he. “Read it aloud.”
The note was undated, and without either signature or address.
彼はテーブルの上に広げてあった薄ピンクの手紙の束を手渡した。
「直近の配達で届いたんだ。」彼は言った。「読んでみてくれ」
手紙に消印は無く、氏名も住所も無かった。
tint n.色味、ほのかな色 v.色付けする
aloud a.声を出して、大声で
note v. 記録、メモ、原稿、手紙、文書、紙幣、音、音符、有名
tint n.色味、ほのかな色 v.色付けする
aloud a.声を出して、大声で
note v. 記録、メモ、原稿、手紙、文書、紙幣、音、音符、有名
noteって意味が広い。
弁護士ドラマのスーツsuitsでもよく出て、メモと訳されてるが
日本語のメモより公式感もあり広い
#SherlockHolmes #シャーロックホームズ 033
“There will call upon you to-night, at a quarter to eight o’clock,” it said, “a gentleman who desires to consult you upon a matter of the very deepest moment.
そこには「今夜、8時15分前に訪問します。とても難しい問題についてあなたの意見を伺いたいという紳士です。
consult v.~に意見を求める、診察してもらう、調べる、考慮する
deepest a.深いdeepの最上級
deep a.深い、理解しがたい、難しい、計り知れない、神秘的な
moment n.瞬間、時、重要性
call n.叫び、電話、短い訪問、立ち寄り
面白くなってきたし、上手い。
callを電話と取ったけど、その後仮面の話が出てきたので訪問に変更。
#SherlockHolmes #シャーロックホームズ 034
Your recent services to one of the royal houses of Europe have shown that you are one who may safely be trusted with matters which are of an importance which can hardly be exaggerated. This account of you we have from all quarters received. Be in your chamber then at that hour, and do not take it amiss if your visitor wear a mask.”
貴殿が最近手掛けたヨーロッパ皇室一家の件で
誇張せずとも大変重要な問題について、あなたが信頼に足る人物だと分かりました。
あなたの評価はあちこちから聞きました。
その時間に部屋に居てください。訪問者が仮面をつけていても悪く思わないでください。
exaggerate a.誇張する、過大視する、大げさに言う
account n.勘定、口座、評価、記事
quarters n.1/4,地域、
from all quarters 四方八方から
amiss a.不都合で、場違いで、
#SherlockHolmes #シャーロックホームズ 035
“This is indeed a mystery,” I remarked. “What do you imagine that it means?”
“I have no data yet. It is a capital mistake to theorise before one has data.
「全くもって不思議な話だね」私は言った。「どういう意味だと思うかい?」
「まだ情報が無いからね。情報を得る前に推理するのは大きな間違いだよ」
remark n.言う、認める、自動詞で意見を書く
capital a.重要な、すばらしい、ひどい、首都の、大文字の
theorise v. 仮の根拠で信じる
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 036
Insensibly one begins to twist facts to suit theories, instead of theories to suit facts. But the note itself. What do you deduce from it?”
I carefully examined the writing, and the paper upon which it was written.
人は徐々に推論に合うように事実を捻じ曲げだすんだ、事実に沿って推論する代わりにね。
しかしその手紙についてだ。君はそこから何を見つけるかい?」
私は注意深く筆跡を調べ、その書かれている紙を調べた。
insensibly ad.すこしづつ
deduce v.推論する
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 037
“The man who wrote it was presumably well to do,” I remarked, endeavouring to imitate my companion’s processes. “Such paper could not be bought under half a crown a packet. It is peculiarly strong and stiff.”
「これを描いた人はおそらく裕福だろうね」友人の手順を真似しようとしながら私は言った。
「こういう紙は一束半クラウン以下では買えないよ。とても丈夫でしっかりした紙だ」
presumably ad.思うに、おそらく
well to do a.裕福な
endeavour v.努力する
crown n.王冠、5 シリング銀貨
peculiarly ad.奇妙に、特に
stiff a.固い
毎日少しなので進まないが、少しをじっくり読むのも悪くない。
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 038
“Peculiar?that is the very word,” said Holmes. “It is not an English paper at all. Hold it up to the light.”
I did so, and saw a large “E” with a small “g,” a “P,” and a large “G” with a small “t” woven into the texture of the paper.
「とても、、そうだな」ホームズは言った。「英国の紙ではないね。光にかざしてごらん」
私はそうした。大文字のEと小文字のg、Pと大文字Gと小文字のtの文字が紙に織り込まれているのが見えた。
woven weaveのp.p v.織る、編む
peculiarly ad.奇妙に、特に
ワトソンのpeculiarlyを受けてのホームズのpeculiarly。
ただの強調かと思ったが、奇妙なという意味合いも混ぜ込んでるぽい。
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 039
“What do you make of that?” asked Holmes.
“The name of the maker, no doubt; or his monogram, rather.”
“Not at all. The ‘G’ with the small ‘t’ stands for ‘Gesellschaft,’ which is the German for ‘Company.’ It is a customary contraction like our ‘Co.’ ‘P,’ of course, stands for ‘Papier.’ Now for the ‘Eg.’ Let us glance at our Continental Gazetteer.”
「どう思うかい?」ホームズは聞いた。
「紙のメーカーの名前だね、疑いなく。もしくは彼のモノグラムだね、どちらかだ」
「違うね。大文字Gと小文字tはGesellschaftを表している。ドイツ語で会社という意味だ。
Co.と同じような一般的な省略形だ。
Pはもちろん紙Paperを表している。
さてEgだ。大陸地名辞典を見てみよう」
make of 作る、と思う、考える
monogram n.組み合わせ文字,モノグラム 《氏名の頭文字などを図案化したもの》
customary ad.習慣的な
contraction n.短縮形、収縮、まゆをひそめる
Gazetteer n.地名辞典
ホームズ、ドイツ語までカバーしてるのか。
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 040
He took down a heavy brown volume from his shelves. “Eglow, Eglonitz?here we are, Egria. It is in a German-speaking country?in Bohemia, not far from Carlsbad. ‘Remarkable as being the scene of the death of Wallenstein, and for its numerous glass-factories and paper-mills.
彼は棚から重い茶色の辞典を取り出した。「エグロウ、エグロニッツ、、これだ、エグリア。
ドイツ語圏の国だね、ボヘミアの。カールスバッドから遠くない。
特徴としてはウォーレンスタインが亡くなった場所で、たくさんのガラス工場や製紙工場がある。
volume n.分厚い本、巻、体積、大量の
remarkable a.注目すべき、
Wallenstein n.1600年ごろの30年戦争のオーストリアの将軍
mill n.製粉所、製造工場
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 041
Ha, ha, my boy, what do you make of that?” His eyes sparkled, and he sent up a great blue triumphant cloud from his cigarette.
“The paper was made in Bohemia,” I said.
“Precisely. And the man who wrote the note is a German.
「はは、ほら、どう思うかい?」彼の眼は輝いた。そして煙草から大きく青い勝ち誇った煙をはきだした。
「ボヘミアで作られた紙だね」私はいった。
「まさに。そしてこれを書いた奴はドイツ人だね」
triumphant a.勝ち誇った,得意の
Precisely ad.正確に、的確に
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 042
Do you note the peculiar construction of the sentence?‘This account of you we have from all quarters received.’ A Frenchman or Russian could not have written that. It is the German who is so uncourteous to his verbs.
この妙な文の構造に気が付いたかい? ゛君の評判はあちこちで聞く゛
フランス人やロシア人はだったらこうは書かないよ。動詞の扱いが雑なのはドイツ人だね。
peculiar a. 変な、特有の
courteous a. 丁重な、親切な
構文の話は言語違うと訳出困難だわ
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 043
It only remains, therefore, to discover what is wanted by this German who writes upon Bohemian paper and prefers wearing a mask to showing his face. And here he comes, if I am not mistaken, to resolve all our doubts.”
だから残る謎は、このボヘミア紙を使って描き、仮面を付けてやってくるというドイツ人が何をしたいのかということだ。
彼が来たら、私が間違っていなければ、我々の疑問は全て解決するね。
remain v.残る、なお-すべきだ、とどまる、のままだ。
remainはいつも意味がぼんやりしてて分かりにくい気がする。
発音がリメインなのかりマインなのか迷うから余計そう思うのかも。
リメイン rimein でした。
#SherlockHolmes #シャーロック・ホームズ 044
As he spoke there was the sharp sound of horses’ hoofs and grating wheels against the curb, followed by a sharp pull at the bell. Holmes whistled.
“A pair, by the sound,” said he. “Yes,” he continued, glancing out of the window. “A nice little brougham and a pair of beauties. A hundred and fifty guineas apiece. There’s money in this case, Watson, if there is nothing else.”
と話をしていると、鋭い馬の蹄とカーブを曲がる車輪らしき音、それに続いて短くベルを鳴らす音が聞こえた。ホームズは口笛を鳴らした。
「音からすると2組のようだね」と言い、「やっぱり」と窓を覗いて続けた。
「上等な小型馬車と綺麗な2頭だ。1頭150ギニーはするね。ワトソン君、他に何もなければケースには金が入っているよ」
hoof n.蹄
grant v.許す、認める、与える
brougham n.ブルーム型馬車(一頭立四輪箱馬車),ブルーム型自動車(運転台が外にある箱形の旧式のもの)[この型の馬車を初めて用いた19世紀英国の政治家LordBroughamの名から]
guinea n.ギニー(英国の昔の金貨)
apiece ad. 各々に、各自に
カーブに対して車輪がgranting が分からないが、認識したに近い認めた、かな。
a pair of beautiesも美人二人組?と思ったが、その後来たのは男性のようなので、馬2頭かな、と。
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