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【不思議な夢】私を弟子にしてください!
夢の中で霊能者に弟子入りを志願した話。
夢の中の私はいつの間にか知らない遊園地のような場所に居た。
父が目の前に現れて、私をどこかに連れていこうとしているようだ。
途中で兄弟と従姉妹も合流したので、何か大事な話でもあるのだろう。
遊園地内の隅っこにひっそりと建てられていた少し古い建物の中に案内された。
周辺は少しだけ明るかったが寒さや暑さは特に感じることはなかった。
太陽の存在を確認することが出来なかったので、空は曇っていたのだろう。
黄砂で空が濁っているような感じに近かったかもしれない。
入った建物の中には和室や応接室があり、小さなオフィスのような感じだ。
私達を迎えてくれたのは初老の男性だった。
この男性の身なりはどこにでもいるような普通の服装だったので最初は受付の人なのかと思ってしまった。
この人は一体何者なのか?
父から男性のことを紹介されたのだが、どうやら霊能者のようだ。
父がここに連れてきた理由を語り出す・・・。
「昔の知人にKという人物がいた」
「Kはある時まではとても充実して幸せな人生を歩んでいた」
「しかし、ある時を境にKは落ちていってしまった」
「Kがとても大事にしていた宝物が盗難にあってしまったからだ」
「Kはそれを失ってから気が滅入ってしまった」
「それからはKはずっと落ちたままで、そのうちに亡くなってしまった」
父は無念そうにKさんのことを語っていた。
Kさんの末路を聞いた私は寂しい気持ちになり、従姉妹は泣いていた。
あまりの衝撃的な内容のためにKさんの死因までは聞くことが出来なかった。
病死なのか自〇なのかは分からなかったが、きっと悲しい気持ちで亡くなったんだと思われる。
父はKさんの大事な宝物の絵を描いて私達に見せてくれた。
夜になると鈍く光る細い紐の集合体の先に2つの丸い何かがついており、イメージとしてはコードのかなり長いイヤホンをまとめた感じだ。
今の時代だとハイテクなイヤホンは至る所で販売されているが、父の若い頃にはそのような電子機器はまだなかったはずだ。
その時代には存在しないであろう、夜になったら光る不思議なイヤホンのようなものがKさんの大切な宝物だったのだ。
Kさんはそれをとても大切にしていたが、誰かにその存在を知られてしまい、貴重なアイテムということで盗まれてしまったという。
失った時の気持ちを考えると・・・胸が痛い。
私はふとあることを思い出した。
数日前に自室で寝ていた時に今まで嗅いだことのない、誰かの体臭のようなものが漂ってきたことを。
そのことを父に伝えると、確かにKさんには独特の体臭があったと教えられた。
霊能者の男性は黙ってこちらの話を聞いている。
霊能者の男性の表情が少し険しくなったような気がした。
私が嗅いだ誰かの体臭は霊臭の可能性が高いようだが。
私は霊能者の男性にあることをお願いしてしまった。
「私のこの中途半端な感じ方のせいで、もどかしいと思うことが多いんです」
「私を弟子にしてください!」
お願いした直後に目が覚めてしまった。
霊能者の男性の反応は分からないままである。
夢の中の霊能者や父の昔の知人Kさんは実在する人物なのか、それとも夢の中限定の人物だったのか?
よく夢占いでは死は再生の暗示と言われているので、少し調べてみるか。