【悪夢】悪夢の中の悪霊に勝利した日
悪夢の中でまた同じ行動を取ってしまったが、どういうわけか違う結果になった話。
今までは、悪夢の中で必ず同じ行動を取って同じような結果になっていたのだが、今回は結末がいつもと違っていた。
一体何があったのか、長くなってしまうが順を追って説明しよう。
悪夢を見る直前の行動について。
その日はお休みの日だったが、喉の調子が悪かったので栄養ドリンクを飲んで二度寝してしまった。
悪夢を見る前から体調不良だったことで、これが悪夢を見る前兆だったかもしれない。
更には車も通ってない、何の音もないのに体がゆ~らゆ~らと軽く揺れ始めていた。
私はすぐさま心の中で不動明王の真言を唱えるが、揺れはあまり収まらなかった。
この軽い揺れは何かしらの理由で起きたのかもしれないと思い、深く気にせず眠りについた。
しばらくすると、部屋で寝ている自分を自覚することになる・・・。
体は動かないような動かせるような何だか中途半端な状態。
パソコンの電源はなぜか入っていた。
部屋の中に何か居るような気もするが、何ともよく分からない雰囲気だった。
確実にそれだと分かるような状況ではなかった。
どんなことも中途半端すぎるのだ。
体は動かないようで動かせるがベッドから起き上がれないし、部屋に何か居るようで居ないような、襲い掛かってくるわけでもなく話かけてくるわけでもなく、まさに空気のような感じだった。
それでも無理矢理に体を起こしてトイレにでも行こうと思ったのだが、体が思うように動いてくれない。
ようやくトイレに入ったと思ったら、いつの間にかベッドで横たわっている。
あぁ、これは悪夢を見ているんだと気付く。
多重夢なのだろう。
目覚めて動いたと思ったら、またベッドの上で寝ていたのだから。
悪夢から目覚めるにはお祓いの動画を見るしかないと思い、メガネもかけずにパソコンのモニター前まで移動した。
やはり、パソコンがおかしい。
ツールバーからお気に入り登録したものが消えている。
動画サイトを開くまでは行けたのだが、今度は予想外の展開にパニックになってしまった。
キーボードのアルファベットが全部揃っていないのだ!
特定のアルファベットのキーが消え失せている。
キーの数が通常の半分以下になっている。
そのために文字入力に制限がかかってしまう。
例えばやを入力したくてもYがなくなっているので入力そのものに支障が出てしまう。
そうなると打ちたい文章が打てないので検索するのが大変になる。
消えているアルファベットのキーが多いということは、動画の名前や配信者の名前を何とかして入力しようとしても無理なのだ。
今までの悪夢より性質が悪いかもしれない。
今まではお気に入りの中からお祓いの動画だけが消えている現象が多かったというのに。
どうしようと慌てているうちに、自分が動画サイトにログインしていたことに気が付いた。
お祓いの動画の配信者をチャンネル登録していたので、新しい動画がアップされると通知でお知らせ表示がつくようになっている。
通知マークをクリックすればいいじゃないか。
幸いにもマウスは消えていなかった。
そこにお祓いの動画をアップしているユーチューバーの新作動画がアップされていた。
とにかく必死になってそれを表示してみることに・・・。
配信者の真言が流れてきた瞬間にもの凄い安心感が湧き出てきた。
やった!っと喜んでいるうちに、いつの間にか目覚めていた。
悪夢なのは分かっていたけど、いつか目覚められるのは分かっていたけど、こんなに目覚めることが出来たのが嬉しいなんて!
しかも動画を表示できた時の勝った!という気持ちが強くて嬉しすぎて言葉に出来なかった。
ただ、少し気になったことがいくつかある。
アルファベットのキーは消えていたのに、なぜマウスは消えてなかったのだろうか?
マウスも消えていれば画面をクリックすることすら出来なかったのだから、夢の中の悪霊は私を困らせることは出来たはずなのに、何故だろう。
悪夢を見ている時にはなぜかパソコンに電源が入っていることも疑問だ。
パソコンそのものを最初から消しておけば行動は取れないというのに。
お気に入り登録が変なことになっており、その多くはお祓い系の動画が消えているという状況だが、今回はさらに悪化していたのも気になる点だ。
疲労やストレスからくる悪夢なら別にお祓いの動画を流そうが困るものはいないと思うが、悪夢を見せている存在がいる・・・ということなのだろうか?
その存在が死霊なのか生霊なのか分からないが、どちらにしろお祓いの動画を夢の中でも流されたくないのだろう。
次回の悪夢はいつ見ることになるのか。
更なるややこしい内容になっているのか。
そして無事に目覚めることは出来るのか。
とりあえず、悪夢の中で同じような行動を取り、同じような結果になってしまう内容はこちらの勝利となった。
次回の悪夢の中の悪霊はどういう手口で私を困らせてくるのだろうか・・・考えたくないが、試練が与えられたら乗り越えるしかないだろう。