【不思議体験】側に寄り添ってくれた愛犬
動物の癒しのエネルギーに感動した不思議な話。
12年程前に体験した愛犬にまつわる不思議な出来事がある。
前に住んでいた家で家族全員集まってお食事会が開かれた時の話なのだが、目の前には様々な料理と飲み物が出されており、お酒が飲めない私はジュースと料理を楽しんでは時々愛犬の世話をしていた。
あまり騒々しいのは好きではないが、美味しい料理を堪能してたまに側に寄って来る愛犬の頭を撫でては家族の話に耳を傾けるような感じで過ごしていた。
しばらくすると、私の体調に異変が起きた。
お腹が痛い・・・。
私以外の家族はお酒を飲んだり食事を楽しんでいる最中だ。
折角の楽しい雰囲気をぶち壊したくなかったので、誰にも何も告げずに黙って隣の居間で横になって様子を見ることにした。
ぎゅーっと掴まれるような痛みに冷や汗が止まらない。
今まで感じたことのない気分の悪さと寒気だ。
私の身に一体何が起きている?
右か左かはっきりとは覚えていなかったが、どちらかのわき腹に掴まれるような痛みが走っていた。
徐々に首筋は汗ばんでくる。
手と足はガクガクと震えて不安な感情が湧きたってくる。
いよいよ家族に助けを求めなければならないと覚悟を決めた時にすっと近くに愛犬が寄り添ってきた。
愛犬のコニーが少ししょんぼりしたような表情で私の顔を見つめてきた。
コニーの頭をなでなでしながら「ごめんねコニーちゃん、私は今から少し寝るね」と語りかけると、コニーは私の脇腹あたりに丸くなって座り込んだ。
痛くて苦しい場所に温かい体をくっつけてきたのだ。
このほわっとする温かさに今までの不安な気持ちが癒されていく。
コニーの行動に感動でいっぱいだった。
動物の本能で私の悪いところを温めてくれるのかもしれない。
なんていい子なんだ。
これでしばらくは持ちそうだ・・・そう思いながらもいつの間にか私は眠りについていた。
コニーも一緒に眠りについた。
・・・どうも私は奇妙な夢を見ているようだ。
夢の内容はあまり覚えていないが、ぞわーっとする黒い影が私の体を押さえつけてくるような悪夢だったかもしれない。
体が重い、何かの圧力を感じる、もしかしてこれは金縛りなのか?
黒い影が私の視界から消えた瞬間に目が覚めた。
あれは夢だったのか・・・それにしてもやけにリアルな夢だったな。
体調悪くしていたから見てしまったのかもしれない。
あれ?
体が楽になってる!?
痛みがなくなったのか!
私の側で眠っているコニーを確認してみると・・・。
これは!
私と同じポーズで寝ているじゃないか!
悪夢を見ていた時に姿勢を変えたようで、仰向けに寝ていたはずなのに、目が覚めた時には体を左側に向けて横向けになっていた。
なんと、コニーも私と同じ姿勢で、顔を左に向けて横向けに寝ていたのだ。
しかも、手の位置まで同じとは驚きである。
私は左手を顔の下に置いて寝ていたことで、手が痺れて悪夢を見てしまったのだろう。
コニーも手を顔の下あたりに置いて静かに眠っていた。
全く同じ姿勢で寝ていたので、私はおかしくなって笑ってしまった。
私の声で目が覚めたのか、コニーはむくっと体を起こして私の手をペロペロ舐めてきた。
私が見た悪夢はおそらく寝ている時の姿勢が原因だったと思うが、悪夢の中で黒い何かが消えた瞬間に目が覚めて、お腹の痛みも綺麗さっぱりなくなっていた。
あの黒い影は私の体調不良のイメージのようなものかもしれない。
動物の癒しパワーが黒い何かを排除して私の腹痛を直してくれたのだろう。
とても不思議で面白い愛犬コニーに感謝しなくてはならない。
・・・後日、ゲーム友達に腹痛の話をしたところ、お酒飲まなかったことで胃の中が殺菌されずに腹痛になったのでは?と指摘されてしまった。
確かにあの時は梅雨の時期だった。
出された料理の中にはお刺身やお寿司があったので、胃腸に負担がかかったのかもしれない。
私以外の家族は全く体調変化はなかったようだし、私の不調にも一切気が付かなかったらしい。
私は元々胃腸が弱い体質だ。
普通の人よりジメジメした時期の食事には気をつけなければならない。
頭では理解しているものの、場の雰囲気に飲まれてうっかりやらかしてしまったのは自分の責任だ。
コニーちゃん、ダメダメな飼い主なのにいつでも守ってくれてありがとうね。
とっても嬉しかったよ。