【悪夢】悪い奴らを成敗する!
夢の中でネクロマンサーになった話。
その悪夢を見たのは、寒さが厳しくなりはじめる時期だったと思う。
夢の中の私は両親が誰かに絡まれていたところを目撃していた。
相手はかなり乱暴で横柄な態度を取っていたので、どうやら悪い連中のようだ。
何が原因で絡まれたのかは分からないが、悪い連中がどこかに去っていった後の両親はとても憔悴しきっていた。
とぼとぼと自宅に入っていった両親の姿を見て悲しくて寂しい気持ちになってしまった。
私は両親を心配するあまり、悪い連中に仕返ししてやろうという気持ちが湧いてきた。
さて、どうやって戦うか。
物理的な手段では返り討ちに遭ってしまうだろう。
相手はガラの悪い連中数人でこちらは1人、どう考えても不利である。
だからといってこのまま引き下がるわけにはいかない。
私ならではのやり方で仕返しするとしたら、オカルト的な手段しかない。
気付いたら家の中で探し物をしていた。
細長い筒に何かの物体を入れていき、ぶつぶつと呪文のようなものを呟いて儀式を行っていた。
必死になって筒を上下に振って願掛けをしていた。
もう自分の命を懸けてもいいくらいの勢いだったかもしれない。
すると、どこからともなく複数の黒い人影が姿を現した!
呼び出されたのは禍々しい悪霊達だった。
黒い人影がゆらゆらと揺らめく様は人の恐怖を煽るには十分すぎるほどだった。
おぞましい悪霊達を見て、これならいけると確信した。
彼等を引き連れて行動を開始することに・・・。
幸いにも、近所のコンビニに悪い連中のひとりが買い物に来ているという情報を得た。
相手に気付かれないようにコンビニに近寄って様子を伺うことにした。
奴は何食わぬ顔で普通に買い物中だった。
私は親が受けた仕打ちを思い出すと段々腹が立ってきたので、容赦なく悪霊をけしかけるつもりでいた。
さあ、あいつのところへ行け!
連れてきた悪霊の一体をこっそりと悪い連中に憑かせた。
悪霊がゆら~とその男の背後に張り付いて重なっていき、陰のエネルギーが男を支配していった。
途端に男は顔じゅうが汗だらけになり、何が起きたのか理解できずに急にパニックに陥った。
そして大声を出して騒ぎ始めた。
私の反撃はどうやら成功したようだ。
悪霊達に悪い連中全員に憑りつくようにお願いをする。
都合の良いことにパニックに陥った男の仲間、あの時親に絡んだ連中全員がコンビニに入ってきた。
悪霊達は悪い連中全員に憑りつき、全員が錯乱状態に陥ってパニックになった。
騒ぎが大きくなったことでコンビニは大混乱状態となってしまった。
何事かと興味深々の野次馬がコンビニの駐車場に集まってしまい、大勢の人が中を見ようとしているではないか。
しばらくすると、どこからともなく神主が登場。
神主「一体何が起きているんだ、悪霊がこんなに居るなんて・・・このような危ないことは絶対してはいけないよ!」
私「あいつらが親に嫌がらせしたから仕返ししただけです」
神主「悪霊を呼び出す儀式はどこで知ったんだ?」
神主に尋ねられてはっとした。
あれほど必死になって行った儀式の方法をすっかり忘れてしまっていた。
何かを筒に入れたのは覚えているが、それが何だったのはハッキリ思い出せず、どんな呪文を呟いたのかも忘れてしまった。
それどころかどうやって術を調べてたのかも思い出せないから不思議な話である。
重要な部分の記憶がすっぽり抜け落ちてしまっている・・・。
神主が言うには「あの悪霊達は悪い人にしか憑かないから無関係の人には害はない」らしいので、その話を聞いていた野次馬連中はニヤニヤしながら悪い連中を観察している。
長蛇の列となって高みの見物をする野次馬達と頭を抱える神主と満足した私、端から見たらかなり混沌とした光景かもしれない。
気付いたら目が覚めていた。
あぁ、これは夢だったのか。
確かにこんな恐ろしい行動を現実で出来るわけがない。
それに今まで見たことのないタイプの悪夢だったので、怖いというよりは少し楽しかったかもしれない。
・・・と、感じていた矢先にビシバシと家鳴りが響く!
ビシバシ響く音に少し恐怖を覚えてしまった。
悪夢から覚めたのにこの音は一体何なのか?
ラップ音なのか?
しばらくしたら家鳴りは収まってくれたので安心した。
時計を見たら、針は2時20分で止まっていた。
目が覚めた時の時間をパソコンで確認したら、朝の7時半だった。
時計の針が夜中の2時20分で止まっていたのは電池が少なくなっていたからかもしれないが・・・。
それにしてもその時間帯で針が止まるのも何というタイミングだろうか。
夜中に時計の針が止まってしまい、かなり異色な悪夢を見せられて、目覚めた直後にラップ音。
これは本当に悪夢だったのか?
眠っていた私の側に悪霊が居た可能性も否定はできない。
もし、悪霊が私にあのような悪夢を見せていたとしたら、どのような意図があったのだろう。
面白がっていたのか、それとも何か訴えたいものがあったのか。
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