見出し画像

【不思議な夢】モノクロ世界と色彩世界

終わりゆく世界と広がっていく世界のイメージを夢の世界で受け取った不思議な夢の話。

気が付いた時には夢の世界に居た。
暑くもなく寒くもない、空は曇り空でどこか静かさを感じる場所。
海岸を何も考えることなく彷徨っていた私はどこか懐かしさを感じる空や海を眺めていた。

「ここは知っているような、でも覚えがない・・・もしかしたら過去世に尋ねたことがあるのかもしれない」

知らない場所のはずなのに、どこか知っているような不思議な感覚。

しばらく歩いていると森が見えてきたのだが、その異様さに一瞬固まってしまった。

そこだけ色がついていない!

モノクロの世界だった。
先程までは寂しい風景であっても色がついていた。
森がある風景だけがモノクロであり、そこだけ時間が止まっているような何とも言えない奇妙な空間となっていた。

元の道を振り返る。

先程と同じく色のついた世界だ。
もう一度森の方へ視線を向けるが、またおかしな風景が目に飛び込んできた。

洞窟が見えていた。
ぽっかりと開いた入口の奥は吸い込まれそうな真っ暗闇だが、その風景もモノクロで構成されていた。

目の前に現れた風景がモノクロ世界、私が今まで歩いてきた世界は色彩世界。
空間の繋ぎ目がどうなっていたのかは思い出せないが、様々な風景を切り取って無理矢理繋げたような世界の中に私は存在しているようだった。

さて、どうしたものか。

どう考えてもモノクロ世界は終わりゆく世界にしかみえない。
この世界に絶対に足を踏み入れてはならない。
間違って入ろうものならば、私の魂はたちまち灰となって消滅するだろう。

何とかして色彩世界に留まらなければならないが、どうやら、立ち止まることは許されないようだった。
先に進めという謎の指令のようなものを受け取っていたからだ。
送り主は宇宙人かもしれないし、地球の管理者かもしれない。

ひたすら、前に進め・・・そういうプログラムが私の魂に組み込まれている。

だが、風景を眺めていた私はある問題点に気が付いた。

背後の色彩世界に戻ることが出来ないならば、目の前に広がる世界に足を踏み入れなければならないのだが、どの角度から眺めてもモノクロ世界しかない。

今からこの中へ入れというのか!?

待った、こんなところに入れるわけがない。

入ったらどうなるか容易に想像できるからだ。

このモノクロ世界の奥には色彩世界が存在している、という情報が私の頭の中に入って来る。
・・・となると、別の色彩世界に入るためにはこの難問を突破しなければならない。

自分の魂を守りながら移動する方法がないものかと思案していたところ、目の前に2人の男性が姿を現した。

ひとりは誰が見ても憧れるような若くてカッコいい男性であり、笑顔が素敵な社交的なタイプだ。

もうひとりは一見すると普通の人だが、落ち着きがなくて挙動不審で無表情、何を考えているのかよく分からないロボットを人間にしたようなタイプだった。

この2人は一切言葉を発することはないものの、どちらかがヒントを与えてくれる存在だとすぐに理解した。
もちろん、どちらに相談するべきか最初から答えは出ていた。


後者のロボットのようなタイプの人ならば、モノクロ世界を攻略してくれるに違いないという思いが私の中にあったのだった。

彼とどうやってコンタクトを取ればいいのか。
自分の所有物で気を引けないか、そう考えると手にはペンが数本握られていた。

その中から赤いペンを選び、ロボットのようなタイプに差し出した。

彼が赤いペンに触れた瞬間のことだった。
私の体は引っ張られるような感覚を受け、世界が歪んで空間移動をしているのではないかと認識する。

グルグルグルグル・・・・世界が渦を巻いていき、私の魂も吸い込まれていく!


気が付いた時には別の色彩世界に移動していた。
どうやら、モノクロ世界をうまく攻略出来たようだ。
私を誘導してくれたロボットのようなタイプは姿を晦ましていた。
もうひとりのイケメンタイプも居なくなっていた。

目の前にはひたすら色彩世界が広がっている。
このまま前に進まなければならないのだが、視界の先にはモノクロは一切見当たらない。
当分は問題は起きなさそうだと安心するが、またモノクロ世界が出てきたらどうすればいいのだろうか。

天からの使者がまた登場するのだろうか?
それとも、次は別の方法で攻略しなければならないのだろうか?

なるようにしかならない、だからひたすら与えられた指令をこなすしかないのだ。
私は進む、前に進む。
何が起きるか分からないが、モノクロ世界を乗り越えることが出来た自分に出来ないことなどないと自分に言い聞かせて・・・。

いつの間にか目が覚めていた。

モノクロ世界は灰になって消滅することが確定している時間軸であり、色彩世界は人々の魂が無限に広がっていく可能性を秘めた時間軸。
この世の人々はこのどちらかの世界に自分の足で入らなければならず、行先を間違えようものならば終わりを迎えてしまう。

だが、救済処置というものは存在する。
私の場合は2タイプの男性が目の前に現れた。
正解を引き当てたことで、先に進むことが出来た。

他の人が私と同じ世界に存在していたならば、同じような選択肢が出てきただろうか?
人によって違うのではないか?
そう思っている。

試練と乗り越える手段は人それぞれだ。
だが、冷静になれば答えはすぐに分かるはず。
正解は魂が知っているのだ。
自分の魂に問いかければ分かるだろう。
目に見えるものだけに意識を奪われないようにして・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?