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フィンランド滞在記㉓

㉓オウルでの1週間(5日目)

5日目。
シャワー、朝食、洗濯のルーティン。

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この頃から、自分の体調、気持ちに敏感になっていきました。
体のどこが疲れているとか、痛めているとか。
手当をした方がいいとか。
気持ちも、今日はポジティブな気持ちが多いとか、ネガティブな思考がよく浮かぶとか。

自分の気持ちの波を客観的に捉えるようになっていました。

ネガティブだからダメ!とかいうのは全然なし。
「うん、今日はそういう日なんだな。そしたらそのネガティブな気持ちをしっかり受け止めよう。」
そう思えたのです。
次の日になると、ネガティブな気持ちは綺麗サッパリ消えていました。

1日1日を全力で生きる。心も体も。
朝は元気満タン!午前中は快調!
お昼ごはんを食べたら少しペースダウン。
夕方4時過ぎたら夜に備えよう。
夜7時すぎ、夕飯を食べたらサウナに入って眠るだけ。

考え方も変わって来ました。
MustからWantへ。
例えばフィンランド語の上達。
それまでは「フィンランドでの生活のためにフィンランド人とフィンランド語で会話できるようにならなきゃいけない(Must)」だったのが、「フィンランドの人たち、僕は大好きだな。彼ら(彼女ら)ともっと色んなことを話せるようになりたいな(Want)。そうなったら楽しいだろうな」という風に。

不思議なことに、生活がどんどん規則正しくなっていきました。
そうしようと思ったのではなく、自然とそうなっていったのです。

ルーティンが終わって、外出。
今日はバス。市街地へ。
パンフレットでチェックしておいたサウナへ向かいます。

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美しい川のほとりに浮かぶ小屋。そこがサウナでした。
「KOIVURANTA FLOATING SAUNA (コイブランタ フローティングサウナ)」と言います。
カフェが併設されていて、看板にカフェタイムとサウナタイムが書かれています。残念ながら、この日はカフェのみの営業のよう。

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「どうしようかなー」と外をウロチョロしていたら、中からフィンランド人のおじさんが出てきて手招き。
「サウナを見に来たのかい?おいでおいで!」
うーん。デジャビューです。ハカランサウナと同じパターン。。

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中は素敵なカフェスペース。
オーナーのおじさんとカフェのお姉さん。
営業してないけど、Saunaスペースを見せてくれました。
解説つきで。

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「いいサウナだろう?ここは川に浮かぶフローティングサウナだ。サウナストーブもすごいんだ!」
「IKI(サウナストーブのブランド)はね、永遠って意味なんだよ」
「サウナの中でもスモークサウナは格別だよ!」
「ここはオウルの観光局とも提携しているんだ」
「日本のサウナ関係者にもここを紹介したいね」
「この梯子から川に入るんだ。冬は凍るけど、穴を空けてアヴァントにしているよ」
「これ、見るかい?昨日、納品されたばかりの最新鋭のジャグジーさ!」

おじさんのサウナ愛が溢れてました。
自分がフィンランドサウナアンバサダーであることも話したら、
喜んでくれました。
写真をたっぷり撮ってから、カフェに戻り、
紅茶とクッキーをいただきました。

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…後日談なのですが、この日の夜。
SNSでサンクスメッセージを送りました。
「たくさん案内してくれてありがとう。日本のサウナビジネスの関係者にも紹介するね!」と。
しかし返ってきた返事は「(このことに一切触れないで)メッセージありがとう!次の日曜はサウナ空いてるからおいで!」でした。
ここで気づきました。

オーナーさんの好意に応えようとして、
ビジネスに貢献するよう宣伝することが良かれと思っていた自分に。
そして、そんなビジネスのことは全く気にしていなくて、ただただサウナを楽しむことにフォーカスしているオーナーさんに。
サウナの楽しみを分かち合おうとしているのです。損得勘定ではなく。
自分の思考が恥ずかしくなりました。

「KOIVURANTA FLOATING SAUNA(コイブランタ フローティングサウナ)」を後にして、もう一つのサウナへ向かいます。

名前は「kesansauna(ケササウナ)」
「夏のサウナ」という意味。
その名の通り、夏しか営業してなくて8月末で今年の営業は終わっていました。
写真だけパチリ。

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見ての通り、ここも川に浮かぶ「フローティングサウナ」でした。
夕暮れ時が近づいて、またまた例のタイ料理店に。

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お店の名前は「Noodle Bar 9」と言います。
後日の情報だと市街のど真ん中に移転したそうです。
オウルに行かれた際はぜひ立ち寄ってみてください。

最後にちょっとトラブル。
夕食も食べて、帰りのバス停。
スマホのGPSアプリでバスの接近をモニターして待っていました。
ふと視線を感じました。
体の大きな黒人男性が近づいてきます。
僕は気づかないふりをしてやり過ごします。

店に入って見えなくなったので、場所を移動しました。
店から出てくると、明らかにこちらを見ています。
そして、足元にあった空き缶を僕めがけて蹴ってきました。
幸い当たりはしませんでしたし、それ以上何もありませんでした。
…が、明らかに敵意を向けられていました。

後から友達を思われる人物たちと合流し、なにやら怒った口調で話していました。僕に心当たりはありません。
幸いバスが来たので乗り込みました。追ってこなかったので良かったです。

ちょっと怖い思いをした1日でした。
家に帰って、在フィンの人達にSNSで話聞いてもらって、少し落ち着きました。
じっと眠ると悪いイメージが繰り返しそうだったので、SNSで長いブログ(サウナの話)を書きました。
能動的に動くことで気持ちが変わっていく、そう実感した夜でした。

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