chapter.4
最近はテントまで作り始めてしまったじろうon the trailです。
手持ちのULテントは絶賛断捨離中!
ハンモックから始まってテントまで、主要な装備は作れるようになりました。
ギア買ってないのにお財布だけがUL化されていきます。
破滅に向かって突き進んでます。
そんなわけで、今回は自分自身のメモも兼ねて素材の話などひとつ。
自作装備の素材は何を使うのか
というわけでね。
まぁ数多あるハイエンドの素材から作るのが一番。
アウトドアファブリックといえば、ぱっと挙げるだけでも
①ナイロン
②ポリエステル
③ラミネート素材
この3つが基本で全て。
天然素材もあるけど、コットンは軍幕によく使われますね。
あ、知ってた?
失礼。
あとはシルクとかはインナーシュラフに使われたりしますけど、とりあえず今回はハンモック、テント、タープ、キルト、バックパックといったものをUL装備として作る場合の素材ってことね。
じゃあどれが良いんだって話なんだけど、まぁとりあえずナイロン使っとけと。
ナイロンといえば合成繊維の王様。
その歴史は意外に古くて1935年に悪名高きデュポン社で開発されました。
ナイロンは強靭で汎用性の高い繊維だ。
詳しいことまで書くとあれなんで、組成とか知りたい人はググってね。
当然、アウトドアファブリックで最も多く使われる素材の一つ。
みんな大好きシルナイロンは、ナイロン生地にシリコンコーティングを施したもので、シリコンによる撥水効果を持たせたもの。
ポリウレタンコーティングはどちらかというと防水を狙ってコーティングされるけど、シリコンコーティングの方が生地に強度を与えると言われてる。
その辺は長くなるので、知りたい人はコメントでどうぞ。
ナイロンはとにかく種類が多い。
最近では組成をいじったROBICなどの高靭性ナイロンなども注目されている。
一般的にナイロン6と呼ばれるものが主流で、robicナイロン6、ナイロン6.6があり、ナイロン6.6が最強とみなされるみたい。
これらの数字は、合成原料の炭素原子の数に由来します。
robicやナイロン6.6については後程。
次にポリエステル。
これは1941にイギリスで開発された。
これも詳しいことはググればすぐに出てくるよ。
特性としてはナイロンに比べて保水しにくく、伸縮も小さい。
その代わりに少し脆いところがあって、引き裂きなんかはナイロンよりも劣る。
と言っても、その差が分かるほど使い込めばの話。
最後にラミネート系の素材。
神話ができてしまったgore-texなどのWPBやDCF(キューベンファイバー)、大人気のX-PACなどはラミネート素材だね。
要は、異素材をラミネートすることで特定の機能を持たせた素材ってこと。
gore-texやe-ventなら防水透湿、DCFやX-PACなら完全防水ってな具合。
じゃあ、どの装備にどんな生地を使えば良いんだって話。
ハンモック
本体にはナイロンが最適だ。
適度な伸縮と強靭性が必要なハンモック。
ポリエステル生地でも耐荷重の保証されたものがあるのだけど、圧倒的に種類が少ない。
大きな荷重が繰り返しかかる装備にはナイロンが良いだろう。
ナイロンの織り方としてリップストップというものがある。
リップストップの種類もカスタマイズされたものを含めると無数にあるんだけど、一般的なのはボックスグリッドと呼ばれるもの。
四角形のグリッドが入ってるものだね。
リップストップファブリックというのは、例えばベースファブリックに15D、グリッドに40Dの糸を使うというように、ベースより太い糸で補強を織り込んだ生地のこと。
これはもう無数に組み合わせがあって、グリッドの形もボックス、ダイヤモンド、ヘキサなどがあって、さらにこれらのグリッドをハイブリッドにしたものもある。
リップストップの最大の利点は生地の補強とその名の通り(リップ→破れ目/ストップ→止める)、破けた時に裂け広がりを止める効果だ。
ボクのお気に入りはripstopbytherollのMTNシリーズの1.2ハイブリッド。
これはナイロン6.6を使用して20Dのベースファブリックに80Dのボックスとダイヤモンドのグリッドを組み合わせたもので、仕上がり重量が同等のものの中で最強の耐荷重性能を持つと謳われているもの。
耐荷重性能は275lb(ポンド)=約124㎏
肌触りはさらっとしていて、光に透かすと20Dのベースからうっすら向こう側が透けて見えるほどだ。
80Dのリップストップなので生地にハリがあるのも特徴。
ちなみにD(デニール)とは9000mでの糸の重さのことで、糸の太さを表す単位。
つまり20Dというと9000mで20gってこと。
しっかりしたハンモックが好きなら、HEX70も良い。
耐荷重は300lb=約135㎏。
重量は増すけれど、しっかりと支えられた寝心地のハンモックになる。
これはその名の通りヘキサグリッドのリップストップナイロンだ。
織りが密なため、通気性は少し弱く感じる。
最高にゴージャスな寝心地が欲しいなら1.6HYPER-Dが良いだろう。
耐荷重は250lb=約112㎏。
ダイヤモンドグリッドを使用したこの生地は適度な伸縮があって、何よりも柔らかな肌触りで滑りが良いので包まれるような寝心地が味わえる。
その代わり、バイアスに伸びやすい。
特にこれの軽量バージョンである1.0HYPER-D(耐荷重200lb=約90㎏)は薄い分だけ縫い伸びや縫い縮みが激しいので初めてのハンモック制作は1.6がオススメだ。
何よりも、単価が安いのがとても良い。
ネットレスのハンモックなら数千円で作れるだろう。
この生地はripstopbytherollのロングセラーで数年前に比べてかなり値段が下がった。
同じシリーズのHYPER-D300はバックパックにも使えたりと、汎用性の高い生地だ。単価が低いと言っても、しっかりハイエンド素材として機能するのも素晴らしい。
面白いのはモノライトと呼ばれる生地群。
これはメッシュと織り生地の中間のようなやつで、メッシュのように透けるけれど、普通の生地のように頑丈。
通気性は高いけど、風はある程度シャットアウトしてくれる。
水も弾く。
なんとも不思議。
これでハンモックを作ると空中浮遊の感覚が味わえて最高!
有名なのはseatosummitのハンモックやzerogramのテントのメッシュ部分。
最近注目されたのはdutchwaregearのcloud.71。
これはripstopbytherollの1.0モノライトよりも30%近く軽量なのに、ハンモック生地として耐荷重が保証されている。
すごいよね。
sq/ydでの仕上がり重量が0.71オンスってことでしょ?
つまり91.4cm四方の生地が20gしかないってことだからね。
これは革命だよ。
少し加工性に不安があるからまだ手は出してないけど。
タープ
タープは大きく分けて二つの種類がある。
ハンモック用と、グランドタープと呼ばれる地面に設営するものだ。
ハンモック用のタープは設営方法から強い耐風性は望めない。
それゆえにDCFとかの伸びない素材で作るよりも多少伸縮性があって風力を受けた時に伸びるものが良いだろう。
そうすると、シルナイロンかシルポリで作るのが良い。
さらに、ナイロンは吸水が多くて寒い時期や雨降りなどで使うと撤収後の持ち運びが大変だし、寝る前にガイラインを絞め直したりしないといけないので、なるべく吸水しないポリエステルの方が良い。
特に1.1オンスシルポリは伸縮も程よく少ないからキャットカットなども必要ないので作るのが楽だ。
キャットカットとは、catenary cutの略で、垂下曲線のこと。
これはテントでも使う技法なんだけど、各ガイポイントに張力を加えるとパネルに力が分散する過程でどうしても弛む部分が出る。
張力の分散は放射線状になるから、直接張力をかけているリッジラインや裾の近辺で張力がゼロに近付く部分ができるのだ。
写真でも曲線状の皺が裾に寄っているのが分かるかと思う。
この張力がゼロに近づく部分をあらかじめ切り取ってやって、パネル全体に力がかかるようにしてる。
垂下曲線といっても、数学的に純粋な垂下曲線である必要はなくて、クレソイド曲線でも大丈夫。
ボクはいつも細長いしなる定規を当てて、曲線の深さだけ決めたらその深さまで定規をしならせて、あとはキレイな曲線になるように調整してマーキング/裁断している。
社寺建築では原寸図を描くことが多いので、そのテクニックを流用している。
ボクの親方もこんなことに教えた技が使われてるとは思わないだろう笑
この工程がけっこう面倒なんだけど、1.1シルポリはその特性上、適度な伸縮が作用して何もしなくてもパネルに力が分散するのでキャットカットがいらないってわけ。
すごい。
実際、何もしなくても張力をかけるとキャットカット的な曲線が出てくるので面白い。
ゴッホのタープは全て真っ直ぐに裁断したんだけど、割と綺麗な曲線が出た。
これに比べてシルナイロンは伸縮が大きいのでキャットカットが必要になる。
伸縮が大きくてもDCFのようにまったく伸縮しなくてもキャットカットが必要になる。
伸びすぎると張力がバラバラになるし、まったく伸びないと張力が正直に出すぎるってこと。
そのバランスが良いのが1.1シルポリってことなんだけど、どうもタープとかテントを想定して作られた生地のようなので、カスタマイズしたripstopbytherollはやはり神だね。
あとシルナイロンはシルポリに比べてかなりふにゃふにゃと滑りやすいので裁断も組み立ても大変。
ソリッドに作るならポリエステルがオススメだ。
キルト
キルト生地はナイロンでもポリエステルでも良いんだけど、ボクはポリエステルを使ってる。
湿気がある環境だとナイロンはどうしてもベタっとして乾きも遅くなる。
せっかく撥水ダウンを使っても乾きが遅いのは良くない気がするんだけど、メーカーは基本的にはナイロンを使ってるなぁ。
その辺どうなんでしょう。
ボクが知ってる中では、唯一BIG AGNESのFUSSEL ULキルトが裏地にポリエステルを使ってる。
ポリエステルなら寒い時期や湿気のある時期でもふにゃ付くことなくパリッとしているし、肌触りもさらさらなので気に入っている。
ただポリエステルの最軽量のものは15Dまでしかなくて軽量化が捗らないのが悩みだ。
ナイロンなら今の最軽量は7Dのものまで出ている。
これは仕上がり重量がsq/ydで0.5オンス程度のもので、極薄だ。
ちなみにボクの使うmembrane15ポリエステルはsq/ydで0.75オンス…だったかな。
これを使えばかなり軽量化できる
が、とりあえず必要な分は作ってしまったので今のところ使う予定はない。
キルトや寝袋の生地はカレンダー加工がされている。
これは通気性を確保しながら羽毛漏れを防ぐための加工で、生地の裏面を熱処理して目潰しする。
なのでカレンダー生地は片面がてかてかしていて、この面を断熱材側にして使う。
反対に使うと意味がなくなっちゃうので注意が必要。
バックパック
バックパックに関しては最適な材料はいまだに自分の中で答えがない。
ないんだけど、気に入っているのはハイブリッドDCFだ。
これはDCFにポリエステル生地をさらにラミネートしたもので、DCFの短所を補っていてかなり強力な素材だ。
バッキング(裏地)側がDCFになるのでテーピングすれば完全防水のバックパックが出来上がる。
DCFって勘違いされがちなんだよね。
日本語で検索すると、
「軽くて超強力!」
みたいな触れ込みだけれど、短所の多いピーキーな生地なのよ実は。
まず超強力ってのは間違ってはいない。
使われるダイニーマ繊維は、重量ベースでみると同じ重量の鉄の15倍の引っ張り強度があると言われてる。
ダイニーマとは超高分子量ポリエチレンのことで、分子量を極端に増やして強力に結合させることで引っ張りに強い繊維を作り出す。
enoのハンモックなんかは、リップストップグリッドにダイニーマを使っていたみたい(今は知らん)。
だから、公式の耐荷重に達してないのに破れることが多かったみたいですね。
それはベースファブリックとダイニーマの強度の不均衡から起こったんじゃないかと思ってる。
んで、DCFって何かっていうと、このダイニーマ繊維を不織布にして、それをマイラーと呼ばれる紫外線照射で癒着する特殊なフィルムでラミネートした特許素材。
単なる不織布とフィルムだから、当然突き刺しや切り裂きには弱いのよねこれが。
だからDCFを縫い合わせたら必ずテーピングが必要なんです。
防水メインというより、補強の意味でね。
縫い目というのは引っ張られたり圧縮されたりすると微妙に動くので、時間の経過とか過度な応力が加わると針穴が広がってきてDCFの場合はそこから裂けてくる。
そこでテーピングで縫い目を固定してやるってわけ。
じゃあ縫わないでボンディングだけで組み立てるとどうなるかというと、これはシェルターやタープなんかでよく起こるんだけど、極端な応力が加わるとラミネートが剥離しちゃうのよ。
層間剥離っていうんだけど。
これは強力な接着剤を使えば使うほどその可能性が高くなるので、そこに矛盾が生じることになる。
強力に接着したいけど、あまり強いと剥離が起こりやすくなる。
最強なのは裾を3つ巻のうえ縫合わせて接続+両面をテーピング。
こうすると、縫い目は合計8枚のDCFが重なってることになるのでかなりの引っ張りに耐えられるようになる。
しかも完全防水。
テーピングで縫い目が動くこともほぼなくなる。
シェルターなんかだと、トレッキングポールが壊れるくらいのテンションをかけることも可能になっちゃう悪魔の技法。
まぁそれはさておき、バックパックは常に一定以上の荷重がかかるわけだから、強い生地が必要。
ハイブリッドDCFはポリエステル生地をラミネートすることで、突き刺しや切り裂きに弱いというDCFの弱点を補っている。
実際、普通に縫っただけで十分な強度を得ることができる。
それに伴って糸も強くしないといけない。
ボクはフジックスのキングフィット# 30を使ってます。
ポリエステル層がDCFが縫い穴から裂けるのを止めているので割と気楽に組み立てることができる。
お値段は気楽じゃないけど。
次にお気に入りなのはX-PACのV-15。
これはXグリッドのないX-PACで、グリッドのあるものに比べて格段に縫いやすい。
また、写真のようにプリントして使う場合はデザインがグリッドに邪魔されないのも良い。
機能性や耐久性はグリッドのあるものと遜色なく使える。
むしろグリッドの凹凸がないぶん、耐磨耗性は高い。
出っ張ったとこから磨耗すっからね。
もちろん完全防水の生地だ。
またX-PACは裏地をCF(キューベンファイバー)テープでテーピングできるのも魅力ですね。
縫い目をテーピングすればこれも完全防水のバックパックになる。
どのタイプのX-PACもハリがあるので、これで作られたバックパックはパッキングしやすいのも特徴だ。
最後に最近注目のROBICだ。
これは高靭性ナイロンであるrobic6を使用したナイロン生地で、韓国企業の特許だ。
ROBICというのは、標準のナイロン6生地と比較して、最大50%強力(破損に対する耐性)で、最大2.5倍の引き裂き強度と耐摩耗性を備えていると言われている。
軽量で安価、耐磨耗性、耐引き裂性に優れている。
一部ではDCFより強いと言われているが、これはラリー車とF1車を比べるようなものであまり意味がない。
生地のでき方や特性がぜんぜん違いますからね。
DCFはもともとヨットのセールに使う素材なので、風も水も通さないで、強い風を受けてもいかに伸びず、裂けずに耐えるかという方向に向いている。
対してROBICは高靭性とはいえナイロン。
一般用途はアパレルやバッグなどを初めから想定している。
その比較で言うと、hex70やHyper-D300もDCFよりも優れているということになるが、そういうことを言う人はいないだろう。
要は適材適所、生地の特性を踏まえた上で使うことが大切だ。
ボクはROBICをショルダーハーネスやサイドポケット、パックボトムに使用している。
ハイブリッドDCFは強いといっても、例えば5.0ハイブリッドDCFにラミネートされるポリエステルは150Dだ。
対してボトムに使うROBICは420Dのものを使っているので、表面の耐磨耗性や耐突き刺し性能は比べるまでもない。
ripstopbytherollのROBICは裏面にPUコーティングが施されていて、これは加水分解の影響を受けにくいようにカスタマイズされたハイエンドコーティングで完全防水だ。
また、ROBICはとても柔らかくて縫いやすい。
柔らかいのでハーネスにも最適だ。
今度は少し小さめのものを作りたいなぁ…なんて思ってる。
シェルター
シェルター用の素材の王様はなんといってもDCFだ。
もちろん軽いというのもあるけど、マージンはむしろ他にある。
ちなみに重量だけで言うなら、ripstopbytherollの0.77MTNシルナイロンはDCFに匹敵するULファブリックなので、軽量という点では織り生地とDCFの差は年々埋まってきている。
ではDCFを使うメリットとは何かというと、
①無吸水
②無伸縮
③引っ張り強度に由来する強いピッチング
の3つだ。
①については、長いバックパッキングになるとどうしても雨に降られる日がある。
これは避けられない。
シルナイロンやシルポリのシェルターではどうしても吸水分の重量増加が起こる。
シルナイロンを使ったシェルターの場合で、8時間降雨後ではだいたい1.6~2倍ほどの重さになった。
つまり500gのシェルターが800~1000gになる。
これは体力が削られてくるとけっこう大きな増加で、ストレスになるのだ。
次の日に晴れて乾かせれば良いのだけど、連日降ったりすると、生地が飽和状態になるまでどんどんシェルターは重くなっていく。
こういう時にDCFの無吸水は小さい差ながらとても助かる。
②の無伸縮は幾何学的に耐風性を考慮して設計されていれば、風に負けないものが作れる。
伸縮しないということは風を孕みにくいので、強風下でも内部の居住性は保たれる。
それに伴って強い糸を使うことが肝心だ。
ボクはGUTTERMANのTERA80フィラメント糸を使う。
シルナイロンやシルポリは伸縮性があるがゆえに風を孕みやすいので、シェルターの倒壊を引き起こしやすい。
ハンモックタープはそもそも大きいし、風を孕んでもハンモック内部の居住性は保たれる。
連結しているのが木なので孕んでも倒壊することはない(千切れることはあり得るけど)。
そもそも木の密集した樹林帯で強風が吹くことは希だ。
ハンモックタープと違って地面に直接杭打ちするシェルターやテントは強いピッチングが可能であり、特に剥き出した稜線などで幕営する場合はそれが必要にもなる。
③は②に関連しているが、各リッジラインやパネルへの面張力を担保するにはかなり強い力でガイアウトすることが必要だけれど、伸縮するシルナイロンやシルポリでは限界があるし、あまり引っ張るとパネルが破けてしまう。
そこで、前述の組み方でDCFシェルターを作ることになる。
8層のDCFの引っ張り強度は恐ろしいほどで、自作のシェルターはポールがガチガチに固定される。
柔らかい地面に設営するとトレッキングポールが食い込んで撤収時に抜けにくくなるほどだった。
いやマジで。
DCFでテントを作る場合はキャットカットが必須になってくる。
面張力が行き渡らないとDCFを使う意味がなくなるからだ。
ところが全部のリッジラインにキャットカットを入れると、ひしゃげた形になって張力の方向がバラバラになって台無しになってしまうので、曲線を入れる場所とその深さを慎重に考えなければならない。
ボクは写真のサイドパネルの後方2ヶ所だけにキャットカットを施している。
深さは2.5cmだけど、3cmくらいでもいいかもしれないと考えている。
このハーフミッドはもう1つ作るつもりだ。
キャットカットの深さは、隣り合うパネルどうしの接する角度で曲線の出方が変わるので厄介だ。
三次元で考えて設計する必要がある。
写真のものは出来上がりの曲線の深さまで計算して設計したのだけど、かなりイメージ通りに仕上がったのでホクホクだ。
自作装備で外に行こうぜぇー
とまぁ、本当に自分のためだけにメモったので専門用語とか使いまくってマウントとってるみたいで嫌気が差すんですがね。
前にも書いたかもですが、何でも良いんです作るものなんか。
装備を自作すれば、嫌でもトレイルのこと考えるでしょ?
トレイル歩いてても、もっとこういうものがあれば…とか、これはこうしたらもっとハイキング楽しめるのに…とか。
それを形にすることはとても楽しいことだし、ハイキングを主体的に楽しめるようになると思うんです。
与えられたものから選択するんじゃなくて、自分の旅は自分で作る方が楽しいと思うんです。
myogはそのうちの1つの手段だと思うんです。
Make your own trip!
Happy trail!
じろうon the trail