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焼肉とキリンレモン

約3年ぶりに焼肉に行った。

地元近辺では、安くて美味しいで有名。
よく行くBarの髭マスターも大好き。
お久しぶりの焼肉脳を成仏させてあげるためにも、せっかくなので、そのお店に行ってみた。

駅から10分弱。
自転車と人しか通れないギリギリの路地沿いの、小料理屋やスナックが入っている長屋形式の建物に、そのお店は入っていた。

アルミ製の引戸は中が覗けず、少々戸惑っていた所、外で夕涼みをしている店のお母さんが、声をかけてくれた。

「空いてるよ、どうぞ」

この言葉をきっかけに、私達二人はガラッと戸をあけた。

入り口面から垂直にそれぞれ、厨房、テーブル席、小上がりが縦長に配置されている。奥はトイレで、その隣の戸は勝手口のようだ。
入ってすぐのテーブル席に通された。

おしぼりと、特製タレをせっせと用意され、飲み物を聞かれた。
人気店で回転率が高いためか、ちゃきちゃきとした接客。

ビール・・・否、ここは、キリンレモンを。


出てきたのは、缶のキリンレモンと、氷の入ったコップ。
コップを飲み物でトクトク満たす。

ゴクゴク・・・
おぉ~!!
この甘いけど、爽やかな味。炭酸のお陰でさっぱり。
なんとも焼肉に合いそうだ。

店内には厨房側の角に大きなテレビが天吊されていて、町の焼肉屋さん感の臨場感をより感じさせる。
反対の小上がりの角には、大きな冷房機が居座っていた。

ロース・ハラミ・ハツ。
銀の皿にのって、最初に頼んだお肉が来た。
安価なお店にありがちな冷凍感が無く、きれいに解凍されていて、丁度よい柔らかさで卓に届いた。

四角い卓上のガス式の焼き台に、それぞれを少しずつのせて焼く。
次第に煙が出てきて、ジュージュー焼ける音と匂い。
煙を回収するモノはないので、我々に直に当たりながら、モクモク立ち上がっていく。
そして、いつの間にか開け放たれていた、勝手口へ出てゆく。

「いただきます。」
まずは、ロースから食した。
柔らかい。油がつらくない。
自家製の甘いタレもよく絡み、口の中が優しい脂で満たされた。

次にハラミ。
しかっりした肉感。小さすぎない大きさが、贅沢に頬を満たす。
タレとの相性は、ロースより良いかも。

ライスを頼んでいたら、ここぞばかりに、かき込んでいるだろうな。
肉をダイブして染み込んだタレ飯も・・・よだれモノ。

そしてハツ。
歯ごたえと、さっぱりとした味は、塩だけでも良い。


全身で、煙を纏い、焼肉を感じ、焼肉脳を刺激する。
合間に挟むキリンレモンのリセット感が、再度食欲を刺激する。


第二陣は、マル腸・カルビ・ネギ。

焼肉脳の仕上げも、順調な速度で進んでいる。
そんな所へのカルビは、身と脂とを存分に引き受けられる。
すでに食べた肉たちの痕跡が、カルビの旨さを増幅させる。

ぶつ切りのマル腸は、網焼きだと変に張り付いたりするが、鉄のプレートはそんなことなく、周りをカリカリと焼いてくれる。

カリカリの外側と、トロトロの内側。
私の脳は、マル腸と共に昇華し、至極の幸福境地へと達した。

「整いました」
心でつぶやく。
(ドラマ、サ道、ハマってます)

ここまできたら、もうキリンレモンは聖水。

ネギ。
単純に、白い素朴なネギが出てくると思っていたら、太さも十分な立派な、赤く自家製の味付けがされたネギが出てきた。
多分一本分ではないかな。

ゆっくり、焦げすぎないよう、でも中がふっくらあがるように、焼き育てる。
出来たては、熱すぎて噛むことができない。
次第に、口の中にネギの甘みと焼き目の香ばしさ、自家製の味付けが、飽きることなく広がる。

キリンレモンを、ゴクリと飲み、仕上げる。
「ごちそうさまでした。」



たくさん、回りくどく書きましたが、要は
「焼肉最高」
という事です。

「焼肉最高!!」

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