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10人のうち2人はあなたがキライ説


私はずっと心にわだかまりがあった。何となく順調にこうなったらいいなあという方向にスムーズに運び、晴れて社会人。意味もなくワクワクしていたのを今でも思えている。仕事を覚え、いろいろな人と仕事をしていく中で、できないことができるようになる達成感、知らないことを知った時の高揚した気持ち、シフトになれない寝不足も全く気にならなかった。私は確かに社会人として順調な第一歩を踏み出した。

心の棘

自分で言うのもおかしいけど、どんな研修や仕事にも真摯に向き合い、先輩や同期とも同じ目標に向かって精一杯頑張った、よくやっていたと思う。多分他の人から見てもちゃんとやれていたと言ってもらえると思う。

でも、どうしても克服できないことがひとつ。どんなに誠意をもって接しても、いろいろと改善してみても、私のことをどうやらあまりよく思わない人が必ずいて、その事実がとても気になり始める。学生時代は気の合う友達と常に一緒だったし、勉強さえしていればよかった。バイトもいつも期間限定だったから、働く方も仕事を任す方もそれなりに気楽で、楽しく働けていたけど、正社員は少し違う。そこに一生というわけではなくても、長く続けていくつもりで入ったし、それなりの覚悟もしていたから、新しい自分の居場所にちょっとケチがついたような、失敗したような、なんとも言えない苦い気持ち。今までに経験したことのないとても不快な感覚だった。

仕事の年数が増えても、どんなに頑張っても、その部分だけは克服できないまま。「気にしなくていい」「何も悪くない」といつものありがたい同期の励ましも、なんだか的外れな気がして、ピンとこないし。苦手と思うから苦手なんだ、自分から積極的に声をかけて。。。もうまくいかない。意地悪をされているわけでもない、仕事で邪魔をされているわけでもない、だからそんなに気にすることはないはずなのに、いつも心に引っかかっている棘。それは最初の仕事を辞めて、留学、移民した先のカナダでも同じ。

自分の周りにいる信頼できる人たちがいてくれたおかげで、何とかやってこれたかな。それに意外と自分は強いんだなあと感じることも多く、逆境も困難もひとつひとつ乗り越えてきた。だから、私はこれで多分いいんだよなあ、と少し余裕もでてきていたけど。でも棘はやっぱり抜けないまま。

でもそんな私に進展が。。。

目から鱗ーDaigoさんの言葉

コロナでリモートに代わり、自宅の台所で仕事をするようになったころから、仕事中にYouTubeの配信を聞きながら働ける環境になった。誰からも話しかけられることなく、仕事ができるリモートでよかったことの一つ。

いろいろな動画の中で巡り合ったDaiGoさん。私は彼がテレビでメンタリストとして活躍し始めたころから少し気にはなっていたけど、わざわざサーチして追いかけるほどでもなく、久しぶりの再会。ちょっとカメレオンっぽい特徴のある顔立ちで頭のいいひと独特の早口。青白くてなんだか怪しげだけど、でも垣間見られる人間味や温かみが感じられる。そんな第一印象。

でも彼の動画は面白かった。全部賛同できるわけでも同感できるわけでもなかったけど、ただただ彼の早口の中に詰め込まれた知識とデータは面白い。この人の読書のボリュームは本当に只者ではないと感心しつつ、とても楽しく聞いていた。

そして、ある日彼の動画で衝撃的な「腑に落ちる」経験をした。

それはいつだったかはっきり覚えていないけど、動画生配信中にリスナーから送られた質疑に応答する形で、DaiGoさんが答えていた。

質問は確か「会社で同僚とうまくいかない」みたいな感じの質問。その人はいろいろと努力してみたけどどうしてもある人とうまくいかない、といったことを話していたと思う。

そこでDaiGoさん。「10人があなたに合ったとして、そのうち2人はあなたにに好意を持ち、2人はネガティブな感情を持ち、残りは無関心、ということが統計学上証明されている。」って。てことは、どんな素敵な魅力のある人でも、10人いたらその中で2人くらいその人にあまりよくない感情を持つってこと??

それからしばらく、考える。確かに、思い当たることがあった。私が心から尊敬し非の打ちどころがない友人Aさん。やさしくて思いやりがあって控えめで、おまけにかわいい。私は出会った時からAさんが大好き。困ったことがあるとAさんならどうするかな?と思える私のお手本のような人。とても大切な人。

でも、ある時そのAさんのことを「何考えてるかわからない」と話しているBさんの会話が耳に入る。「は?」とちょっと不快な気持ちになった。その時は、何か勘違いしているに違いないと、特に気にも留めなかったけど、DaiGoさんの話で納得。

BさんはAさんが好きじゃない。それはAさんが何をしたBさんがこうだから、と説明のできないただの事実。誰も悪くないし誰のせいでもない。どんな人にも合わない人はいる。ただそれだけのこと。どうしようもないこと。どうして、こんな大事なこと今まで誰も教えてくれなかったんだろう。

DaiGoさんに分けてもらったこの知識で、私が長い間抱えていた闇が晴れた。ずっとともに生きてきた棘がいとも簡単に抜けた。

そうかあ、そういうことかあ。急に楽になった。今まで苦手だった人の顔を思い出しても、もうあの嫌な重いどす黒い気持ちは一切わいてこない。あの人たちは私の中の「2人」だったんだなあ。ただそれだけのことだったんだと、凝り固まったしこりがほぐれていく。

心に棘が刺さっているどこかのだれかへ

あれから、私は本当に楽に生きている。ちょっと私のことをきらい・苦手なのかもしれなさそうな人がいても、できるだけ距離をおいてあげようと余裕の対応。必要以上に「どうして」「なにしたっけ」と不安に思うこともなくなった。

もしどこかで、前の私みたいに悶々と心を痛めている人がいたら大きな声でいってあげたい。それはあなたのせいでも相手のせいでもありません!!統計学的に証明されている「どうしようもない」ことなのですよ~!!!DaiGoさん、本当にありがとう。これからも楽しみにフォローさせていただきます!

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