シーズン閉幕、次の章へ
8月末から始まった次男のジュニアホッケー、今シーズンが先週末終わってしまいました。
涙涙の最終試合でした。
次男坊の所属するチームはもちろん相手側のチームにとっても、プレイオフで次のステージに進むためには勝つしかない試合。
15歳ー20歳。この大きな5年の年の差の中、チームはいいことも悪いことも一緒に乗り越えてきました。
このチームに入れて本当によかった。
ことあるごとに次男が口にしてきました。
癖のある選手、静かなだけどチームメイト思いな優しい選手、そして感情にフィルターをかけない喜怒哀楽の激しい選手。
次男坊から聞くそれぞれの選手の生き生きとした様子に、わくわくし、青春だなあとキュンとし、次男坊が大事に思い、思われているチームに、ただただ感謝の気持ちしかない私でした。
どの選手もその個性を存分に発揮して、とても素敵なチームに成長したと私は思っています。
最後の試合への思いはひとつ。
必勝でした。
でも残念ながら敗北し、シーズン最後の試合となってしまいました。
でも、健闘しました。頑張りました。
最初から目が離せない緊張した流れの中、両チームじりじりと点数を上げ、最終第3ピリオド残り2分、2対3で劣勢のところ、次男坊粘りに粘って一点入れました。涙。
執念の一点。
前夜、ベテラン選手と練習ができなくなることが寂しいとしんみりしていた次男坊。彼なりに自分がすべきこと、できることを考え抜いて臨んだ結果が形になったのだと思いました。
えらいです。我が息子。
必死の子供たち。見ているこちらも自然と力が入ります。
同点に追い上げた時の歓声、そして相手チームの応援席からの大きなため息。アリーナが揺れたのではないかと思います。
そしてオーバータイムへ。
第4ピリオド、20分。加点のチャンスを何度も逃し、同点のまま時間切れ。
第5ピリオド、かわらず。
そして迎えた第6ピリオド10分、痛恨の転倒で相手に奪われたパックがそのままネットに収まり、試合終了。
全身の力が抜けました。選手達も。私達も。
3時に始まった試合が終了したのは7時半。
4時間半の熱戦。
その時点でホッケーをしていることすら信じがたい長時間の大戦です。転倒は仕方のないことでした。
どちらかが負けなければいけないだけ、そんな負け惜しみで胸が一杯です。
最後の最後まで戦い抜いた選手たち。
氷上で崩れる選手にもう私の心がぽっきり折れます。
私の気持ちは自分の子供ではなく、このチームを引っ張ってくれて来た5人のベテラン選手へ。
彼らのホッケー人生はこれで一度終了です。
できることならもう少しホッケーをさせてあげたかったなあ涙。
最後気力で立ち上がって、相手選手と握手、お互いの健闘を称えます。
勝ったチームは勿論うれしいけれど、負けた選手の気持ちが一番わかるのも彼ら。
ベテラン選手たちは今まで戦い続けてきた相手チームのライバル選手たちと抱き合っています。
両チーム、本当によく頑張りました。
いつも以上に時間をかけて着替えてから目を真っ赤にして出てきた次男坊。
もうおしまい。
私に言っているのか独りごとなのか。車に乗ったとたん一言だけ言い残して、「話しかけないで」のオーラだしつつ、目をつぶっています。
お疲れさま。本当によく頑張ったね、という私に。
知ってる。
と目を瞑ったまましわしわの小さな声で答えてました。
何かが終わるときはすごく寂しい。楽しい時間だったりしたら尚更。こんなおしまいをこれから次男坊はいつく重ねていくのでしょう。
いつまでも続いてほしいと思ういい時間は限られているし、ずっと一緒にいたい大事な人達との当たり前の空間も永遠にそこにあるわけじゃない。そう言う近くにある尊いものは思った以上にあっという間に消えてしまう。
そう言う経験を重ねていくうちに、痛みや寂しい気持ちにも免疫がついていくのかなあ。
でもそう言う痛みや悲しみから、今ある当たり前の大切なものを大事にすること、学んでいってほしいなあ。
話相手のいない長いドライブ、そんなことを思いながら運転しました。
今日はチーム最後の練習です。いつも以上に駐車場で待たされそう。勝手に寂しい気持ちを共感しつつ気長に待とうと思います。
写真は本日6時のバンクーバー。もうすっかり日が延びて嬉しいやら寂しいやら。時間の経過を痛いほど感じます。
もう春です。