![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148658400/rectangle_large_type_2_35fc0a8232e1f8de82c8e7786667f588.png?width=1200)
ゼフュロス編|『アモールとプシュケー』あとがき
あとがき&設定資料集、今回はゼフュロスです。
次回は番外編のミルラ、ピュグマリオン。
そのあと、参考文献記事を載せて、グランドフィナーレとなります。
ゼフュロス
ゼフュロスは西風の神。その風は、優しく心地よいそよ風と言われています。
風の神々の中で、最も好まれたのがゼフュロスで、世界の果て、オケアノス河の向こうにあるとも言われたエリュシオン(極楽の野)にも、ゼフュロスの風が吹いていたとされています。
彼はなぜか、神様なのに人間に身構えられたり畏れられたりしないようで、アプレイウス『黄金の驢馬』の中でも、プシュケーの姉たちに、あごで使われています(^^ゞ
ゼフュロスの妻は、ひとまずは虹の女神イリスなのですが、絵画に描かれているゼフュロスは、花の女神フローラの恋人であることが多いようです。私自身はそちらになじみがあるので、当初はフローラのみ取り上げようかなと思っていました。
ですが、ギリシャの抒情詩人アルカイオスによると、ゼフュロスとイリスの間の子どものうちひとりが、なんとエロース(アモール)だったそうなのです。または、エロースとイリスの息子がゼフュロスという説も。(異伝異聞がありすぎて、もうわけが分からないギリシャ神話です...)
そのような理由から、イリスにもご登場願ったというわけ。
世が世なら(?)アモールの父親だったかもしれないゼフュロスが、何くれとなくお節介を焼くのも納得...☆
(ちなみに、この物語の「父親」的要素は、ゼフュロス+ハデスが担っているのかなと思います。)
ゼフュロスも絵画に好んで描かれる人気者ですが、髪はやっぱり茶系。でも、アルカイオスによると金髪。
風の神が茶髪というのはどうしても違和感があるので、風や空のイメージから、金でもなく銀髪&蒼い眼にさせてもらいました。
ちなみに、アフロディーテやクピードは、本によっては金髪碧眼。でも、クピードは何はともあれ甘く優しいイメージ優先で、茶色の髪と目にしました。
西洋美術ギャラリー
ゼフュロスとフローラが描かれた絵画を数点。そして最後の彫刻は、プシュケーを運んでいる場面です。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148593504/picture_pc_a6ff1a3d170b9e55ee307ad1c319ef06.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148644341/picture_pc_6139b5988a632ff3854bc403f675dedc.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148661380/picture_pc_ecba3e31556f6ad0b4ed4c9932ae729a.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148696401/picture_pc_ee150b4ae0c83aefbdb1e49abd9c6cfe.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148664155/picture_pc_55ee7884f01ca1ebd28ee37bd7dae37a.png?width=1200)
photographed by Yair Haklai • CC BY-SA 3.0
いいなと思ったら応援しよう!
![星の汀 / ほしのみぎわ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46376289/profile_9dc04cbb5fcc6c7a44dfdd5438b15420.png?width=600&crop=1:1,smart)