【にじさんじ甲子園2023】Aリーグ総括
横須賀流星高校
危なげない予選1位通過、と思いきや、実はそれなりに苦戦しながらの勝ち上がり。
それでも苦しい戦いを乗り越えて勝ち進む姿はまさに逆境ナイン。
エース不破はフォークよりもストレートが光っていた印象。『ジャイロボール』が思っている以上に効いてる?
昨年の月ノとは違い、フォークを見せ球にストレートで打ち取ってたように見えた。
苦手な変化球をほとんど投じず、基本的にはストレート、フォーク、ツーシームのみの配球にしていたのも良かったのかもしれない。
『威圧感』には対してはやはり特別弱く感じたので、決勝ににじ高が出てこないことを祈りたい。
打線はまさにボコスカ流星。と思いきや、実は勇者育成相手以外には結構苦しんでいたりする。
事前の予想通り、打撃のチームというよりは、打力+走力の総合的な攻撃力で打ち勝つ前回大会の神速高校と似たような方針に感じた。
一つ一つの出塁を、走塁を活かした2ベースヒットや盗塁で着実に点に繋げられていた。
勇者育成高校
横須賀流星にこそ惨敗したものの、その1戦を除けば、打撃面でも投手面でも横須賀以上のクオリティを発揮していた強力なチーム。
欲しいターニングポイントをことごとく奪い去っていく勝負強さも光った。
絶対的エース魔王様も1戦を除けば概ね安定したピッチング内容。
大体の試合では自身の強みである緩急や内外の投げ分けで次々と打者を打ち取っていたにも関わらず、横須賀戦でだけは何故かサークルチェンジ以外の苦手な変化球を多投したりストレートばかりを連発したりと配球自体がおかしかったので、実は乱調していたのはベルさんの方だったのでは説。
20試合に1試合くらいの下振れだとは思うので、順位決定戦でのコンディションを不安する必要はそれほど無いとは思う。
打線はかなり爆発していたように思う。
単打単打で丁寧に繋いでいく攻撃が特徴的だった。打線の繋がりはAリーグの中で最も優れてたのでは。
ターニングポイントバフを異常なくらいにGETしていたので、その影響で底上げされてたのも大きかったか。
英雄は文句なしに本日のMVP。
快盗学園高校
下馬評ではAリーグ突破予想筆頭に挙げられるほど期待されているチームではあったけれど、全体的に苦しい戦いが多く、惜しくも3位通過で終わるかたちに。
ただし、予選1位通過の横須賀に土をつけた点に関しては、しっかり優勝候補としての意地を見せ付けたかんじか。
ライブ王は所々危うい場面も見受けられたものの、全体的な安定感は高かったように思う。
決め球スライダーの投手の強みはやはりここ。少々の失点は許しても大崩れすることは決して無い。
不破の印象が強いかもしれないが、実は今日のAリーグ最優秀防御率はライブ王。
『強心臓』の変化量に振り回されている場面もあったけれど、個人的にはそこまで不安を感じるものではないかなと思う。
スライダーは変化量が大幅に増えたうえでも比較的使いやすい球種なので。
むしろ、葛葉のフォークの方が深刻な結果に繋がる可能性が高い。
攻撃の方針としては、同じミート走力重視型の横須賀の方針とは違い、完全なスモールベースボール戦術。
長打力に乏しい分、盗塁とバントで確実にランナーを次の塁に送ることで攻撃面での優位性を確保していた。
出塁さえ出来れば攻撃のかたちは常に創出出来ていたように思うが、やはり事前の予想通り、速球派のピッチャーが天敵だった。
特に魔王様の剛速球相手には低パワー育成が祟り、ことごとく凡打に打ち取られていたので、順位決定戦で戦う上での課題もその辺りになりそうだ。
王立ヘルエスタ高校
二連覇の夢かなわず4位通過という結果に。
とは言っても、負けた3試合いずれも僅差の接戦で競り負けるかたちでの敗退となっているので、その強さは十分に見せ付けられたのでは、と思う。
アンジュは比較的安定したピッチングが出来ていたように思う。
目立った弱点がないから、というのもあるが、ガンガン強気にゾーンで勝負していく投球が目立っていたので、多少ランナーを背負っても最終的にはバッター勝負で強引に打ち勝っていくというシーンも多く見受けられた。
実はAリーグ最多奪三振。この能力で4試合25奪三振は狂ってる。奪三振だけなら昨年の月ノに迫る勢い。
失点はそこまで多くはなかったものの、ゾーンでばかり勝負していたこともあって、打たれる機会はそれなりに多かった。
そもそも、持ち球にストライクゾーンからボールゾーンへ大きく逃がすボールが存在しないので、むしろゾーンで勝負せざるを得なかったと言ったほうがいいか。
総合的な打率などの成績では上位陣には及ばなかったものの、全ての試合でコンスタントに高い打撃戦績を出しており、満遍なくどの試合でも相手のエースを打ち崩せていた点を加味すれば、前評判通りに打撃面ではトップのチームと言っても良さそうだ。
単純にフェンス直撃相当の長打も他校よりも抜きん出て多く、打撃重視育成の効果は遺憾なく発揮出来ていたのではなかろうか。
ただ、優勝を狙うためには、さらに上の打力が欲しかったところでもある。
聖アザラシ学院高校
勝ち星こそ奪うことは出来なかったものの、栄冠育成での勝利数差を鑑みれば、かなりの善戦を見せていたのではないだろうか。
★の数値の差こそ大きく感じるものの、勝つのに必要な戦力自体はしっかり整っているので、上振れ組相手に好勝負を見せたことにもそれほどの驚きはない。
十分に強いチーム。
ひま先輩とシュウヤミノ、片方だけに着眼すれば、他校のエースに比べて見劣りはするかもしれないが、2枚看板としての総合的な投手力はかなり高く感じた。
ランナーを背負ってからの辛抱強さが光ったひま先輩、強気のピッチングで相手の勢いを確実に削いでいったシュウヤミノ、二人のおおまかな所感としてはこんなところか。
監督は、試合を経験しながら継投の最適解ポイントを少しずつ探っていたように見受けられたので、順位決定戦ではさらにWエースの強みを活かした采配が期待出来るのではなかろうか。
打撃面ではかなり苦しんでいたものの、ベースとしている足を活かした戦い方はしっかり機能していたように思うので、こちらも順位決定戦の方でも期待出来るのではと思っている。
部分的に見れば、サロメ嬢を中心としたクリーンナップ陣は十分に打ててはいたので、この中軸を主体にしっかり点をもぎ取っていくようにしたいところ。
雑記
予想としては半分当たり半分はずれくらい。
横須賀の1位と快盗の3位は一応予想通り。
横須賀は快盗にだけは負けると予想していたけれど、これも見事に的中。
他はことごとく予想外の展開だったけれど。
やっぱり予想なんておいそれと簡単に的中するものじゃないな。
パワーの必要性は、
剛速球投手相手→必要
それ以外→無くても良い
これでFA。
聖アザVS快盗、快盗VS勇者育成を見てこれはほぼ確信。
『重い球』はそれほど影響はない(皆無でもないけれど)。むしろノビやジャイロの影響は結構ある気がした。
当たり前だが、長打力欲しいなら必須。パワー重視のヘルエスタは分かりやすいくらいに長打コースが多かった。ただし、そこは足で稼いでも良いと言えば良い。
フォークは目立ってはいるけれど、ストライクカウントが取りにくいことで、やはり粗さも目立つ。
割と捉えられているケースも多いので、フォーク最強伝説は無いかなと思う(そもそも昨年の月ノはフォーク以前に他の持ち球と変化量が良すぎたのもあり)。
派手だがピーキーなフォークを選ぶか、地味だが安定感の高いスライダーを選ぶか、配球さえ整えば無敵の緩急系を選ぶか、割とそれぞれの好みといった印象。
以前の記事でも書いた通り、ホームランに関しては打者の能力よりも投手の能力やコンディションが重要。
甘い球が投じられれば打撃能力そこそこのバッターでもスタンドに放り込めるし、厳しいコースばかりを攻められればミートパワーカンストの『アーチスト』持ちでも全く捉えきれない。
また、CPU投手は相手の打者能力に合わせて厳しいコースへと投げ込んでいく傾向にあるので(隠れ『力配分』)、フレンがなかなか打てなかったのも致し方なし。四球も一番受けてた気もするし。
過去ホームランを期待されながらも打てなかったスラッガーが数多くいる理由もおそらくこれが原因。
逆に、ミートパワーBB辺りの能力はちょうどいい抜け穴にはなっているかもしれない。
ひたすら厳しいコースばかり攻められていたにも関わらず、難しいスラーブをスタンドまで叩き込んだのはエグイけど。
ああいう異次元なホームランはやはりステータス高くないと出ない気がする。
ちなみに、基本的にホームランはストレートを狙い打つものではあるけれど、各校のエースが所持しているシンキングツーシームや『真っスラ』、『ナチュラルシュート』、これらの能力を保持した投手のストレートに強振をジャストミートさせることはほぼ不可能と見ていいかと。
キレのある変化球もほぼ無理(フォークとか)。
強振教に厳しい世界。だからこそ夢は見たい。