【TOR】ゴーズマンと契約!!

昨日のイミ・ガルシアとの契約に続き、FA市場の目玉選手であるケビン・ゴーズマンとの契約が成立しました。契約は5年110Mと伝えられています。(トレード拒否条項やインセンティブ等の詳細は続報が届き次第更新予定)
数日前からゴーズマンが移籍先を決定するとの情報が流れており、ブルージェイズはその球団のひとつと予想されていました。

ケビン・ゴーズマンについて

ゴーズマンは2012年に全体4位でBALに指名され、2018年まで在籍したので同地区であるブルージェイズとの対戦も多かった選手です。その後はATL、CINと移籍してここ2年はSFに在籍して好成績を残しています。今年はQOを受託してSFに残留したため、ブルージェイズはゴーズマン獲得に伴うドラフト権の喪失は発生しません。来年の1月に31歳となり、35歳までのシーズンをブルージェイズで送ることになります。
BAL時代からK/BBは高水準でソリッドな成績を残していましたが、SFに移籍してからはエース級の成績を残すようになりました。特にスプリッターがセカンドピッチとして強力な武器となり、奪三振率も向上しています。大きな故障歴がないのも魅力で、ベリオス同様にリスクは比較的低い投手と言えそうです。
また、ブルージェイズは昨年からゴーズマンにアプローチをしていたようで、昨年は3年40M程度のオファーを提示したそうです。レイとマッツを覚醒させたブルージェイズが昨年から注目したゴーズマンが、移籍後どの程度活躍してくれるかという点でも楽しみなところです。

ブルージェイズのローテに関して

現在の陣容はゴーズマン、ベリオス、柳、マノア、ピアソンという布陣です。ピアソンがどこまで稼働するかはやや懐疑的ではありますが、ストリップリングらのバックアップ層も悪くなく、ローテについてはこれから補強がなくても十分戦える陣容となりました。一方でここからFAで大物選手を狙う可能性は低く、レイの移籍はほぼ不可避と言えそうです。
長期的には、柳が23年オフにFAとなりますが、ゴーズマン、ベリオス、マノア、ピアソンは5年以上の保有が可能であり、長期的な視点からも充実度が高まりました。柳がFAとなる23年オフまでに、ホグランドら有望株がローテに定着してくるとスムーズに世代交代でき、またゲレーロらの契約延長も現実味が帯びてきます。

ペイロールについて

ゴーズマンのペイロールと調停選手の年俸を含めた来期のペイロールは140M弱という状況です。TEXに移籍となったセミエンの穴埋めとして野手を補強する余地は十分にあります。大物選手を狙うとはあまり思えませんが、投手も補強する余地は十分あります。
長期的には、柳とグリチャックがFAとなる2024年以降はスプリンガー、ベリオス、ゴーズマンの合計65Mが2026年まで毎年ロックされることになりました。これ以上FAで長期契約を結ぶとペイロールの柔軟性が損なわれそうですが、この水準であれば当面は比較的やりくりが可能な見通しと言えそうです。

あえてブルージェイズを選んだゴーズマン

昨日のガルシアも他球団からブルージェイズより好条件のオファーがあったにも関わらずブルージェイズとサインをしましたが、ゴーズマンもNYMから好条件のオファーが来たにも関わらずブルージェイズとサインしました。

これは全くを持って驚くべきことです。アメリカ人が国内最大都市を本拠地とする球団からの好条件のオファーを断って、外国かつ高税率の州を本拠地とする球団とあえてサインしたということです。しかもゴーズマンはアメリカ人でこれまでカナダとは縁のないキャリアを送っています。
これまでブルージェイズはFA選手の獲得に際しては他球団よりも好条件を出すことが必須でした。(例えば、トロント出身のラッセル・マーティンでさえ、他球団は4年契約のところを5年契約のオファーでようやくサインにこぎ着けたほど) それ故に前GM時代はトレード中心の補強を行っていました。
しかし現在では、スプリンガーらの獲得による本気度と、若手野手の台頭により、むしろ他球団よりも低いオファーであってもFA選手がトロントに来てくれるという好循環が生まれています。リーズナブルな契約を締結できるようになれば当然ながら不良債権化リスクが低減でき、また某2年24Mでサインした選手の事例のように、焦ってFA選手を高値掴みすることも避けられるため、FA選手にとって魅力的なチーム作りに成功していることは非常に大きいです。

まとめ

セミエン、マッツが移籍し、レイも移籍濃厚ですが、ゴーズマンの獲得により来年も十分に戦える体制が整ったと言えます。ペイロール的にもまだまだ補強の余地もあり、恐らくロックアウト後にはなるかと思われますが、今後も地区優勝、WS制覇に向けて積極補強を進めていくことになりそうです。

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