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【TOR】ルール5ドラフトで露呈したマイナー組織の脆弱性

(画像は公式Facebookより引用)

明けましておめでとうございます。
本年も気まぐれに更新していきますが、どうぞよろしくお願いいたします。
本当であればFAやトレード関連の話題で投稿したかったのですが、残念ながら特に動きもないので、少し時間が経ちましたがルール5の話題について書きます。ブルージェイズは全体7番目の指名権があり、BOSのエンジェル・バスタルドを指名しました。

バスタルドの自体指名はとても理にかなった指名

バスタルドの指名自体はポジティブな話題です。BOSの有望株について取り扱うSox Prospect Comによると、直球は93~96マイルのレンジで最速は97マイル、チェンジアップが武器の投手です。昨年の6月下旬のTJ手術によりシャットアウトしたこともあり、40人ロスター入りとはならなかったところをブルージェイズが指名した格好になります。
バスタルドは185cm、79kgの22歳ということで体格的にも伸びしろがあり、23年(1A+~2A)、24年(2A)の奪三振率はそれぞれ11.2%、10.5%と先発ながら高い水準にあります。
先述のとおり、TJ手術により今年はほとんどプレーできませんが、反対に言えばシーズンの大半をIL入りの状態で保持することが可能で、BOSに返還することなく有望株を自軍に取り込める可能性が高いとも言えます。なかなか即戦力投手の有望株が不在のブルージェイズにとっては、うまく好投手を引き抜けたと言えます。

ルール5ドラフトがマイナー組織の補強になるくらいに荒廃していることの裏返しでもある

一方で、このトランザクションを手放しに喜べないのも事実です。ブルージェイズの傘下選手はルール5ドラフトで指名がなかったことも示唆しているとおり、40人ロスターから漏れた選手を指名したことでブルージェイズのマイナー組織が強化されたという事実は、それだけ現在のブルージェイズのマイナー組織が悲惨であることの裏返しでもあります。
有望株のリッキー・ティードマン、ブランドン・バリエラは故障が多く計算できず、さらに菊池のトレードのメインパッケージであったはずのジェイク・ブロスも移籍後は大不振。
本来であれば、今年のローテはゴーズマン、ベリオス、バシットが確定で、フランシス、ジャリエルが濃厚、穴が空いたら有望株の昇格で済ませたいのですが、現在のブルージェイズでは穴を埋められそうな先発有望株がいないのが現状です。こうした状況から、今年も勝負するのであれば先発投手をあと1人補強することは必須なのですが、現状では先発投手の補強はうまくいっていません。

残念ながら現状のブルージェイズはマイナー組織の観点からも厳しい状況で、その点からも本当に今年はコンテンドするのか、かなり怪しい状況にあります。だからといって何も動かないというのはあり得ない選択肢ですから、オフシーズンの残りは何か活路を見出せる動きに期待したいですね。



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