ジェフベックのアルバムベスト3
ジェフベックのベストアルバムを3枚決めて、違った角度で見てみようと思います。たぶん間違っている可能性も大です。
第三位 ヤードバーズの「Roger the Engineer」
流行っていたビートルズのようなフォークロック系は一切やらないでR&B中心の曲構成だ。こういった曲はアレンジが良いと意外と聴き飽きない。この音楽はハードロックではなく、R&Bの延長だろう。R&Bといえば当時60年代の半ばで充分やりつくされたジャンルで、特にアメリカには山ほどいる。それらと一線を画すことが出来たのはジェフベックのおかげ。エフェクター、フィードバック奏法、トリルやスライドみたいなある意味インチキ奏法、多重録音等々どれを取ってもセンスが凄いとしか言えない。クラプトンのようなある意味真面目なジャズギターやブルースギターよりも難しいチャレンジだったと思う。今でもたまに聴く。
第二位 フラッシュ
ジェフベック自身は失敗作だった言っている80sのマドンナみたいなやつ。でも私が初めて聴いたベックのアルバムってこれだった。同じタイミングで超名盤の「Blow By Blow」も聴いたけど、私の耳がまだ80sのままだったのでこっちの方が刺さった。確かにリズムがリズムボックスなのでつまらいが、今聴いても出だしのナイルロジャースのカッティングにベックのギターがかぶさる所って最高なんじゃないかと思う。特に一曲目。
ここでもヤードバーズと同じで、アーミングとかフィードバックとかのインチキ奏法目白押しで今でも誰も再現できないんじゃないかなと思う。
あと特筆すべきはこのアルバムからピックを使わない方針になったこと。ストラトってピックを使うとどうしても固い音になるので生音に近い音を出したいときってやわらかい親指を使った方がいいという判断かもしれない。あとはアーミングを自由にコントロールするためか。
この人は楽器と機材の物理的なセッティングや奏法についてかなり考え抜いてるんじゃないかと思う。特に倍音みたいなフリーキーな音がよく出ているし、指弾きにしたのもその一環かもしれない。当時使われていたジャクソンのギターも80sでかっこいい。
第一位 Rough and Ready
第二期ベックグループの1作目。2作目の方が名盤とされているが、全てオリジナルでベック自身プロデュース。キーボードのマックスミドルトンの楽曲集はクオリティーも高い。
そんでこのアルバムの面白いのは2バージョンが普通に市販されていること。「New Ways / Train Train」だけ同じであとは全部違っている。「New Ways / Train Train」はコージーパウエルのドラムソロの録り直しがあったとかで忙しかったとか。
quadraphonic(4chのステレオ)盤と普通のステレオ盤の違いと言われているが真相はよくわからない。例えばこの1曲目は盤によってギターソロの長さが違う。これは短い方かな。どちらの盤も甲乙つけ難いのでどっちも手に入れて聴くしかない。でも正直どちらかは買うまで分からないのではと思う。グリコのオマケか!でも1粒で2度おいしいパターンだ。
けっこうジェフベックのアルバムってどれもそれなりのクオリティーがあって一概にワイアードがいいとかって言えないんだよね。。。
おしマイケル。
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