【noteカメラ部】そうだ、夜景を撮りにいこう。
今回は「見る記事」です。一眼レフ(ミラーレス)デジカメと夜景撮影の素晴らしさを布教する回。noteのみんな、カメラはいいぞ!
1.光り物フェチの終着点「カメラ」
筆者は光り物フェチという業を背負っており、幼少期からキラキラ光るものは何でも好きだった。貴金属、宝石、腕時計、ミニカー、モデルガン、日本刀、懐中電灯、ネオン管、コーヒーカップ‥‥‥光る物ならジャンルを問わず集めることに余念がない。
宝石については女性がドン引きするくらいには持っていて、それなりの資料や図録も持っている。気が向くと御徒町やミネラルフェアを覗いてみて、帰ってくるとなぜか新しい石が生えているという具合だ。
その筆者から見た「キング・オブ・光り物」はなんなのかというと、これは断言できる。カメラである。コイツが光り物趣味の終着点だ。
カメラのヤバい点は、カメラそれ自体に光り物としての収集要素がある上に、写真という形で光り物を二次生産できてしまうところだ。気晴らしにその辺の夜景を撮ってくれば、これでまた光り物コレクションが増えてしまうのである。
本当こんな感じでカメラ本体も画像も言ってる側から増えていく。
こうして筆者のストレージには今までに撮影してきた何千枚というネオンサインの写真があり、PC起動時にはこれがランダムで壁紙として表示されるようになっている。
そんなわけで、無事おっさんになった現在は大量の光り物に埋もれながら生活をしている。その数があまりにも膨大で、かつネットに情報が落ちていなかったこともあり、仕方なくブログを立ち上げてしまった経緯がある。
2.なぜわざわざ「デジカメ」で撮るのか?
しかしスマホでも写真が撮れる時代に、なんでわざわざデジカメで撮るのかという根本的な疑問はあると思う。写真に興味がない人からは滑稽でしかないだろう。
理由は2つあって、ひとつはデジカメで撮った方が圧倒的に綺麗だからだ。光学は物理法則なので結局はセンサーサイズとレンズ性能がモノをいう。デジカメのCMOSセンサーはスマホに比べて当然デカいので画素ピッチを大きく取れる。最近のスマホもなかなかやるが、諧調性、ノイズ、ボケ量といった「画質」ではやはりデジカメにはかなわない。
もうひとつはシャッターフィーリングだ。息を止めながら精神を集中し、優しく静かにシャッターボタンを押して、ファインダー越しに覗いた景色を切り取る。この一連の動作と緊張感が好きなのだ。
自分はフルマニュアル+マニュアルフォーカスレンズで撮ることが多いのだが、こうなるとすべて手動操作だ。その上でjpg撮って出しなので毎回真剣勝負になる。
ここで自分の狙った通りに撮れていたときの達成感は格別だ。まあここは言葉で説明するよりも実際に見てもらった方が早いだろう。
3.夜の呼吸(夜景撮影)
そんなわけで筆者が取っている被写体は夜景が多いのだが、夜景と一口には言ってもそのバリエーションは広く、意外と様々な遊び方ができるようになっている。
とはいえ、やっていない人からするとイマイチ分かりにくいと思うので、鬼滅の刃っぽく説明してみようと思う。下手の横好きはご愛敬。
①壱の型 三脚撮影
三脚撮影は夜景撮影でもっとも基本的な撮り方となる。これは横浜の大さん橋から撮った図。
カメラのフィルムやデジカメのセンサーにはISO感度という概念があり、高感度に設定すると露光時間が短くなるため、手持ちでも撮ることができるのだが、その代償としてノイズが発生してしまう。
低感度に設定すると露光時間が長くなり、今度は手ブレによってまともに撮影することが難しくなるのだが、三脚に固定することで綺麗な夜景写真を撮ることができる。フィルムカメラ・オールドデジカメではこの撮影方法が基本だった。
デジカメのメリットは何と言ってもセンサーサイズを活かした高画質だ。またボケを作れることも利点で、2枚目・3枚目のように背景をボカして撮るとインスタとかnoteにありそうなお洒落な雰囲気に仕上げることもできる。
②弐の型 スナップ撮影
夜景写真は三脚がなければ撮れないのかと言われればそんなことはなく、最近のカメラやレンズは軒並み高性能なので、スペックに任せた強引なドリブルで突破できる。
特に2015年以降におけるデジカメの高感度耐性とレンズの解像度の向上は目覚ましいものがあり、センサーサイズとF値の暴力でこのくらいの写真なら誰でも撮れてしまう。
これはいずれも高層ビルの展望台から撮影したもので、三脚が禁止あるいははばかる状況だったため、シグマ40mm F1.4という超高性能レンズを持ち込んで手持ちで撮っている。
③参の型 玉ボケ
一眼レフ(ミラーレス)デジカメの利点はセンサーサイズが大きいことに加え、レンズ交換ができることだ。大口径レンズや望遠レンズを用いると上記のような玉ボケを撮ることができる。
これは昨年に江の島のサムエル・コッキング苑のハロウィンイベントで撮ったもので、毎年この時期やっている。今年は11/4(日)までなので今週末行けばギリ間に合う。
上記の写真はFUJIFILM X-T4にVILTROX 56mm F1.4という大口径レンズを付けて撮ったもので、背景のキャンドルがにじんで玉ボケになっている。中華レンズだがいい仕事をするためなかなか気に入っている。
④肆の型 多重露出
夜景撮影には多重露光というテクニックがあり、同じ構図で撮った複数の写真を合成して光跡を重ねることができる。
本来はレタッチソフトなどを用いて行うのだが、最近のカメラでは比較明合成という明るくなった箇所だけの差分を合成してくれる機能があるためカメラ本体内で生成できる。これはたぶん最近のスマホでもできる。
そんなわけでこれは比較明合成を用いた写真で、一枚目は車のヘッドライト、二枚目はゲンジボタルを取った図になる。ホタルは今年初めて撮ってみたのだが、レタッチした方が見栄えがいいかもしれない。
⑤伍の型 玉ボケ+多重露出
これは上記の玉ボケと多重露出の合わせ技で、1枚目を通常撮影を行い、2枚目でわざとピンボケのまま撮影し、これを比較明合成によって1枚の写真に仕立てたものになる。
光源がにじむことで疑似的なソフト効果が得られるため、結構賑やかな感じになる。これもnoteやインスタに向けの写りになる。
これをやる場合F値の小さい大口径レンズの方が玉ボケを大きくできる。
上の神戸の写真はF2.8という明るさのレンズで撮ったのに対し、こちらの熱海の写真はF1.8という2倍以上明るいレンズになるので、玉ボケはそれだけ大きくなる。
⑥陸の型 花火大会
花火はデジカメが必要になる典型的な被写体で、上記の多重露出を使うと別々のタイミングで上がった花火を一枚の写真に収めることができる。
‥‥‥のだが、筆者はぼっちなのであんまり花火大会に行く機会がなく、大したものは撮れない。これもトリミングというズルをやっていいとこだけ切り出している。
花火大会は夜景撮影では上級者向けの被写体で難易度が高い。まずロケーションだが有料席(カメラマン席)を狙う必要がある。無料の場合は事前にロケハンと席取りは必須だ。
そして花火は上がってみるまでどんな構図になるのか予想が付かないため、素早く構図とピントを合わせる動体撮影のテクニックも要求される。レタッチもほぼ必須なのでガチでうまい人でないと難しい。
逆にトリミングもレタッチもなくいい絵を量産できる人は純粋に写真が上手い人で、達人もしくは上級者だろう。
⑦漆の型 星景撮影
夜景撮影の究極はやはり星景撮影になるのだろう。撮影技能もさることながらロケーションを得るのが大変で、空気が澄んで光害が少ない場所に遠征をしないといけない。その上で空模様という運ゲーになる。
ガチ勢になると赤道儀という専門ツールや、天体撮影専用に改造されたカスタム機を持ち込んだりするらしい。星座を暗記する教養・知識面のブラッシュアップも必要だ。
しかし星空を普通に撮るだけなら実はそれほど難しくない。極めようとすると懐が深すぎて底なし沼だが、一方で誰でも撮れる裾野の広さも魅力だ。
上記の写真は2週間くらい前に城ヶ島(神奈川県三浦市)で撮ってきたものになる。山奥や北海道に比べると全然明るいが、それでも伊豆・大島方面を望めばこのくらいは撮れる。
有名撮影スポットである馬の背洞門は真っ暗な切通しを20分くらいかけて踏破した先にある。この場所を訪れたのは午前3時過ぎで、当然ソロプレイなわけだが、なんだかドラゴンクエスト1の勇者みたいな気分を味わえた。
星景撮影は3回目くらいになるが、段々安定して撮れるようになってきたところ。動きがない分花火より簡単だ。そろそろレタッチソフトを導入してもいいのかな。
4.ファッションアイテムとしてのカメラ
最近のカメラは割とデザイン的にも見どころのある機種が多い。筆者は光り物に目がなく、シルバーモデルフェチなので、ブラックとシルバーの2色展開だとほぼシルバーを選んでしまう。
この3機はいずれもオークションで入手した中古品で、コロナの最中にFX戦士をやった勢いでカカッと入手したものになるのだが、なんだか一夫多妻制みたいになってしまっている。みんなちがってみんないい(満面)
この時期などは、何かのついでに「一応持って行くか‥‥‥」という感じに持ち出して、薄手のロングコートを着込んだ肩に吊るして気だるそうに街に歩いていることが多いのだが、ファッション感覚かつ日替わりで持って行けるので飽きがこなくて良い。
ガチ撮りするときはフルサイズセンサーを積んだメイン機のニコン Z7(黒いカメラ)になるのだが、そういうやる気がある時よりも意外と欲のないときに限っていい絵が撮れるので不思議なものだ。
まとめ
今回は脱線してカメラの魅力について語ってみた。カメラの話は自ブログのメインコンテンツとしてやっているので、noteではあまり積極的にやるつもりがなく、現状スポット程度に考えている。
ただし、いつもはMBTIやら、資格・就職・営業関連やら割とシリアスな記事を書くことが多く、コレばっかりだと息が詰まってしまうのでたまには脱線してもいいかもしれない。
実際仕事でしんどくなったときは、カメラをぶら下げて散歩するといい気分転換になったりするもので、その勢いでブログやnoteに向かうとなんかいい感じのが書けたりすることがある。
カメラはnoteやブログとも相性がいい趣味なので、もしよかったら皆さんもはじめてみてはいかがだろうか。
リンク
noteで書いた過去の写真付きの記事です。たまに脱線してこんなのも書いています。
リンク2
自ブログの各カメラメーカーの概要記事です。ニコンXマウント、ニコンZマウント、ペンタックスKマウント、フジXマウントをなんとなーく大雑把に紹介しています。