移住先に仙台を選んだわけ
東京から仙台へ移住して半年が経ちました。たまに宮城県内の行楽地へ足を伸ばすとまだまだ観光客気分ですが、平日は家で家事・仕事、週末は仙台駅周辺や近場のショッピングセンターへ出かけたり一週間分の買い出しをしたりと、この街での暮らし方もだいぶ板についてきたように思います。
忘れないうちに「仙台」を選んだわけを書き留めようと、久しぶりに(小声)noteにログインしました。
候補地は日本全国……海外もあり?
夫婦ともに家で仕事をしているので、極端な話、日本全国どこにでも移住可能でした。海外も不可能ではなかったのですが、私がのんきに「北欧もいいなぁ」なんて言ったら「時差があるとさすがに仕事に支障が出るんじゃない」と夫の冷静なツッコミ。たしかに!
そこで国内に目を向けて、どんな場所で暮らしたいか条件をピックアップ。
東京より夏涼しい ←重要
冬はほどよく雪が降る(not 豪雪地帯)
都会と自然のバランスがいい
食べ物(地元食材)が美味しい
地元の札幌・岩手へのアクセスがいい
これらの条件をすべてクリアしたのが宮城県仙台市でした。
実際、仙台ってどうなの?
詳しく調べると、真夏日と真冬日の合計が日本一少ない都市で降雪量もほどほど。日本の四季折々を楽しめてなおかつ暮らしやすい。仙台、最高の街なのでは……。
"杜の都"として(遡れば伊達政宗が治めていた時代から)街をあげて緑化に力を入れているのも魅力的です。海や山が近く、私の大好きな魚介類も豊富!アクセス面をみても岩手はすぐお隣、札幌へは飛行機で約1時間、東京にも新幹線で1時間半と申し分なし。さらにいうと、街がコンパクトゆえに駅や空港への所要時間も短く、ドアtoドアまですばらしい◎
そもそもの話+α
岩手出身の私にとって仙台はそれなりに馴染みがあり、住みやすそうと前々から思っていた場所。詳しく調べはじめる段階で気持ちはすでに仙台を向いていて、イメージと実態に齟齬がないかの確認と、夫に納得してもらうための材料集めに近かったかもしれません。
そして、これはおまけですが……私と夫が作家 伊坂幸太郎さんのファン(ライトな層ですが)であることも仙台移住に前向きになれた理由のひとつです。伊坂幸太郎さんは東北大学出身・仙台在住の方で、作品の舞台としてよく仙台が出てきます。物騒な事件や不思議なできごとが頻発する街に私たちは親しみを持つようになったのです。
『終末のフール』は特に好きな作品。仙台北部の団地「ヒルズタウン」(おそらく泉パークタウン)が舞台。
"明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?"
アーケード街を歩きながら、『砂漠』で出てきたカフェはここかな?と想像してみたり。ふらっと入ったカフェに著者の作品がずらっと並んでいて嬉しくなったり。書店にサイン本が陳列されていてあっけなくゲットできたり!仙台に住んでよかったことのひとつです。
評判の良さに住んで納得
移住することを周りの方に伝えたとき、宮城出身の方や仙台に縁のある方の「仙台は本当にいい街だよ」「できることなら仙台に住みたい(戻りたい)くらい」という言葉にも背中をポンと押してもらいました。そして仙台に住んでから出会った方も、進学・就職で上京したものの仙台の良さを再認識して戻ってきたという方が結構いらっしゃるんですね。まだたったの半年ですが、仙台は本当にいい街です。ちょうどいい街。
私にとって20代の大半を東京で過ごしたことは、人生において大切なできごとです。さまざまな価値観や情報に触れ、経験を重ね、視界が開けたからこそ、それまで風船みたいに空っぽでふわふわしていた自分の核/軸が、風に揺られながらも地に根を張る草花くらいには成長できた、はず。たゆたえども沈まず。つぎのステップとしての宮城・仙台ライフ、楽しんでいきたいです。