ツアー最終日。2021/11/5 十三レインコート
昨夜の十三レインコートでツアー楽日でした。
最後まで驚きとハプニングに満ちた一日。
まずは楽器置いて主催下司さんのお導きで十三屋へ。噂通り魚が旨い。
鰆タタキは桜井さんが「あ!」というくらい。
大阪に帰ると僕は魚ばかり食べている。
素材は運ばれたものだが、料理の技術が違う。
料理人の腕を食べている。
折角なので名物今中へ。この立呑の雰囲気と品揃えは素晴らしい。
酒屋立呑のことを「角打ち」と言ったりするが、大阪では元々そうは呼ばない。
あれは博多や九州のものだったと思う。
名前や言葉遣いを無意識に流されて使うのはいつも避けようと思う。
2月以来のレインコート、今回はご紹介で三木康次郎さんがソロアクトをかってくれた。
大阪らしさ溢れるブルース感たっぷりの歌い上げが心地よく素晴らしい。
我々二人はいつもの様に、そして毎回違うように演奏していくのだが、演奏直前に驚いた。
旅中の歌手・浮さんが突然やってきてくれたのだ。驚愕。神戸で板さんと高志が来たときよりもびっくりした。
過日、観に行った藤巻鉄郎企画のロンサム・ストリングスと対バンで初めて知った浮と港の歌手の彼女の歌声には一同心臓を鷲掴みにされた。つい先日、ソロを観に伺ったばかりだ。
混乱のまま、一曲参加して下さい、と無茶なお願いをしてしまった。阿呆め。浮さんはその場でコードを書いてくれて僕らに渡してくれた。
一度のリハもなく、途中でお呼びして、三人でやった。浮さんは直前に思い立って三木さんのギターを手にして。
一声で、場の空気関わるのを僕だけではなく、皆が感じていた。それはわかる。
静かに、染み渡る空気の振動。
ここ数日、関西限定で使っている今のtubaで、囁くように、歌うように絞るように吹くことに専念していた。
その時に、ちょうど彼女や池間由布子さんの歌声の事を感じ思っていたのだった。
その本人が現れて、共演している。
桜井さんも僕もいつか一緒にやりたいと願っていたのだった。いきなり叶った。
その後は再び二人でじっくり。
桜井さんはお店のリゾネーターギターをオープンチューニングにしても演奏。
アンコールには三木さんをお招きして、三人でザ・バンドの名曲を。
ここで僕から一曲お願いした。
セルフアンコールには、桜井さんのカンデラを。
何が何でもこの旅は、この曲で終えたかった、僕のわがままである。
終わりの歌。これで終わり。
個人的に色々なことがあって平静を保つのが厳しかった事もあったのだが、やっぱり、たまらない日々となった。
今までやってきたことと、今と、これからがつながったことを感じている。
桜井さんと共演するのは、瞬間に挑戦するスリルと大好きな音に包まれる安らぎと、音楽を続けてきた良かったという実感の連続でした。きっと、聴いた人の多くに伝わったと思います。
関わった全ての人たち、遠くから見守ってくれた人たち、誰よりも桜井さんに感謝申し上げます。
これから家に帰ります。
そしたらすぐにまたライブです。
明日は歌女、なってるです。
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