2022年3月28日のTOKYO854の放送内容です|Blooming Days -日々是好日-|倉嶋桃子
みなさん、こんにちは。倉嶋桃子です。
番組のテーマのヒントを探すため、日付ごとの出来事などをよく検索するのですが、3/27の出来事の中に、1969年のその日、フジテレビのドラマ『男はつらいよ』が終了した、との内容が書かれていました。
ドラマ版の「男はつらいよ」は再放送を含めて、ほとんど見たことはないのですが、その後に作られた映画版「男はつらいよ」の方は、テレビの映画コーナーでやっているものを何度か見たことがあります。といっても、初めて見たのは小学生の頃で、大人が見ているものを一緒に見ていたという感じでした。
話の内容について改めて見てみると、
主人公、「フーテンの寅」こと車寅次郎は、父親、車平造が芸者、菊との間に生まれた子で、実母の菊の行方が分からなくなった後、父親のもとに引き取られたものの、14歳の時に父親と大ゲンカをして家を飛び出したという設定。
第1作は、テキ屋稼業で日本全国を渡り歩く渡世人となった寅次郎が家出から20年後に突然、倍賞千恵子演じる異母妹さくらと叔父夫婦が住む、生まれ故郷の東京都葛飾区柴又・柴又帝釈天の門前にある個人企業の御食事処・草団子屋「本家とらや老舗(後に、本家くるま菓子舗に店名変更)」に戻ってくるところから始まります。
各作品のパターンは、、寅次郎が旅先で出会うマドンナに惚れてしまい、何かと世話を焼くうちにマドンナも寅次郎に対して信頼を寄せ親しい仲になり、その後、舞台を柴又に移し「とらや」を舞台に賑やかな人情喜劇が展開されます。
その後、本格的な恋愛に発展することなく最後にはマドンナの恋人が現れて寅次郎は失恋してしまうというパターンや、「とらや」に旧知の女性やマドンナとなる女性が現れて恋に落ちるものの失恋し、傷心の寅次郎は書き入れ時である正月前、もしくはお盆前に再びテキ屋稼業の旅に出るといったものなどがあります。
子どもの頃は、そのドタバタ劇のどの部分が面白いのだろうと、「男はつらいよ」の魅力がほとんど理解できませんでしたが、大人になってから見てみると、全く同じではないものの、家族の中の話としてよくある身内のドタバタだったり、人間関係のいざこざだったり、現実の世界でも当てはまるような登場人物がいたりと、お話の展開やパターンがわかっていても楽しめる作品だと思います。
また、映画「男はつらいよ」シリーズで忘れられない女優さんがいます。
その方は、寅次郎の「おばちゃん」車つね役で親しまれた女優三崎千恵子さん。
私の父方の祖母に体型やお顔立ち、ものの言い方などがとてもよく似ていて、今でも映像を見ていると、祖母を思い出します。
三崎千恵子さんは、当時夫の両親の世話をするために女優をやめようとしていたそうですが、山田洋次監督に説得され、最後の記念にと出演をして以来、寅次郎役の渥美清さんが亡くなって最終作となった1995年の48作まで全作に出演。
「おいちゃん」との小気味よい言葉のやり取りや、人情味厚く世話好きで、涙もろい「おばちゃん」は、多くの方に愛されたキャラクターでした。
関係者の話として、三越などで「三崎着付け教室」を開くほど着物が大好きな方だったそうで、「男はつらいよ」の作品の中でも着物姿が多く、下町のおばちゃんらしい着物の着方にこだわっていたとのこと。
「男はつらいよ」のおばちゃん役のイメージが強く、役が来ない時期もあったそうですが、「男はつらいよ」の後は「やりたいことがたくさんある」と、ドラマ、映画、舞台にも積極的に出演し、ボランティア活動をするなどしていたそうです。
亡くなる前年、ドキュメンタリー映画「ムーランルージュの青春」に車いす姿で出演しており、最後まで女優を全うしました。
三崎さんが亡くなって今年で10年となる2022年。
映画版「男はつらいよ」全50作が、「UN AN AVEC TORA SAN」(One year with 寅さん)と銘打ち、2022年に1年間をかけてフランスのパリ日本文化会館で上映されることが決まり、同シリーズが、海外で大々的に上映されるのは初めてだそうです。
今年は寅年ということもあって、、“寅年の寅さん”と題した複数の企画が用意されていて、その一環で海外での上映が決まったとのこと。
フランスでの全作上映に先駆けて先行上映と「山田洋次が見た日本」の著者であるクロード・ルブラン氏の講演会が同所で開催された際には、現地のファンから、「フランスでの寅さんの上映を待っていました」「日本文化の新しい側面を発見できた」「美しい映像で、過去の日本の風景を見られてとても感動した。寅さんもとても素朴で、人々が人間的でとてもよい。」「この映画のことは知っていたが、鑑賞できてよかった。郊外から自転車で来たが、また来たい」など熱いコメントが寄せられたそうです。
日本人に愛されている「男はつらいよ」の作品を通して、下町の日本文化がフランスの人たちにどのように映り、どう感じてもらえるのか、印象的な場面はどんなところなのかなどお話を聞いてみたいものです。
さて、3月28日のTOKYO854では、3/28が「三ツ矢サイダーの日」ということで、「清涼飲料」をテーマにお送りいたしました。
本日の放送内容
番組内のトークの合間に挿入された楽曲は、Spotifyのプレミアムプランのユーザーであればフル再生、無料プランのユーザーは30秒まで聴く事が可能です。また、スマートフォンもしくはデスクトップアプリからのみ再生が可能です。ブラウザでお聴きになりたい方はプレリストをおためしください。
本日のプレイリスト
皆様からのメッセージをお待ちしております
番組では皆様からのメッセージをお待ちしております。
番組で取り上げた内容のご感想など、ぜひお聞かせください。
番組の構成上、時間の都合でリクエスト曲にはお応えできない場合がございますが、なにとぞご容赦ください。
今週も皆様にとって素敵な1週間になりますように。
参考資料
男はつらいよ – Wikipedia
https://blooming-days.njs.xyz/8dvb
男はつらいよ (映画) – Wikipedia
https://blooming-days.njs.xyz/mybo
三崎千恵子、夫に従順も口では負けぬ「寅さんのおばちゃん」演技の“心地よさ” (2022年2月15日) – エキサイトニュース
https://www.excite.co.jp/news/article/Asagei_202828/
三崎千恵子 – Wikipedia
https://blooming-days.njs.xyz/dkbr
最後まで女優…三崎千恵子さん大往生 – 芸能ニュース : nikkansports.com https://blooming-days.njs.xyz/a92y
寅さん、フランス上陸! 海外で初めて「男はつらいよ」シリーズ全50作を1年かけて上映 : 映画ニュース – 映画.com
https://eiga.com/news/20211213/6/