2021年5月11日のKOCOラジの放送内容です｜BloomingDays PLUS -日々是好日-｜倉嶋桃子

2021年5月11日（火）

みなさん、こんにちは！倉嶋桃子です。

5月も中旬となり、新緑も深みが増し、樹木が立ち並ぶ公園や通りを歩くとちょっとした「森林浴」を味わうことができます。

この「森林浴」という言葉、1982年（昭和57年）、当時の林野庁長官・秋山智英氏が「温泉浴」「海水浴」「日光浴」などになぞらえて考案し、『朝日新聞』誌上にて、温泉地などがもつ療養の効果と同様の効果を森林に求めるという「森林浴構想」という形で提唱した和製漢語だそうです。

また、英語では、エコセラピー（ecotherapy）という言葉があるそうですが、これはガーデニングや自然保護活動などのアウトドア活動を通して行う自然療法を指すもので、日本で提唱された「森林浴」よりは広い意味合いとなり、「森林浴」の同義語が存在しない為、日本語由来の「shirinyoku」を用いる例が増えているそうです。

「森の力」を受け取る為には、人間が本来持っている「五感」を働かせることが大切と言われており、清浄な空気、風の音や鳥のさえずり、水のせせらぎ、木漏れ日、様々な木々が持つ色合いなど、森の環境を全身で感じることによって、心身が癒される効果があるそうです。

例えば、森の中では独特の香りがしますが、これはもともとは植物が自己防衛・殺菌のために葉から放出している物質で、フィットチッドと言われており、昔から人々はハーブやアロマ、食べ物など古くから利用してきました。
これらを嗅ぐことで、人々は癒され、リラックス効果を得ることができるそうです。

また、森の大気中には負の電荷を帯びたマイナスイオンが発生しており、特に水しぶきの上がるところに多く存在しています。
私たちの体には、空気中のプラスイオンとマイナスイオンのバランスが良いことが理想的と言われていますが、プラスイオンが多いところでは、酸化の影響で老化や皮膚炎、血行不良、うつ病など心の症状を引き起こす可能性が高くなるとも言われていて、反対にマイナスイオンには、副交感神経に作用するため、酸化が抑制され細胞が活性化されたり、疲労回復やリラックス効果が得られるなどの効果があるとのことです。

ある研究では、都市と森林の中を歩いた時とで、ストレスを感じるときに分泌されるコルチゾールというホルモンの数値を調べたところ、森林の中を歩いている時には、コルチゾールが減少する傾向があるということがわかったとか。

普段から緑あふれる環境が周りにある場合でも、身近な人や音のストレスから隔離される場所へ身を置く方が、効果が高いと言われているそうなので、気分転換の一つとして、今、この新緑の季節を存分に堪能できる森林浴を試してみてはいかがでしょうか？

さて、今回の放送内容ですが、5/10のFMひがしくるめの狐に関連して児童文学「ごん狐の続きを考える」をテーマにお送りいたしました。

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今週もみなさまにとって素敵な1週間になりますように。
倉嶋桃子でした。

＜参考資料＞

森林浴（ウキペディア）
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E6%9E%97%E6%B5%B4

森林セラピーの楽しみ方
https://www.fo-society.jp/therapy/enjoy.html

森林浴とメンタルヘルスの向上
https://heisei-ikai.or.jp/column/mental-health-forest-bath/