井上岳一|地域から始まるイノベーション 山水郷がひらく日本の未来【文末に動画あり】
少子化、高齢化、過疎化と言ったさまざまな課題に直面する地方は、日本の課題先進地域であり、また世界にとっても最先端の課題と向き合う先進地域でもあります。私(小山龍介)自身は、地域に残る文化財を活用した地域活性化に取り組んできましたが、そこで実感するのは、都会における資本の論理が地方では有効ではないということ。たとえば、コストも手間もかかる地域の祭りや寺社仏閣が、実は地域の結束を生み出しているという現象です。
しかし振り返ってみると、資本の論理がこれほどまでに強力に世界を広く支配したのは、20世紀以降です。これからの世界においては、地方だけでなく都市においても、「儲かればいい」「経済における交換価値が高いほうがえらい」という価値観自体がひっくり返っていくのではないか。そう思っています。(たとえば、このCONCEPT BASE Shibuyaで実施しているセミナーシリーズは、利益はあがらないものの、明らかになにかの価値をつみあげている実感を持っています。)
そんな新しい時代の価値観に触れる機会として今回、『日本列島回復論』を著した井上岳一さんをお呼びしました。日本総研で持続可能な社会システムの実現に取り組まれている一方、福島県南相馬市復興アドバイザーとして地方や被災地と寄り添った活動をされています。『日本列島回復論』では、とくに地方における「山水郷」の果たしてきた役割に着目し、そこから未来をひらく方法について提言を行っています。
ここに未来の日本の最先端がある。そんな講演になると思います。ぜひご参加ください。
井上岳一
(株)日本総合研究所創発戦略センターシニアスペシャリスト。1994年東京大学農学部卒業。Yale大学修士(経済学)。林野庁、Cassina IXCを経て、2003年に日本総合研究所に入社。森のように多様で持続可能な社会システムの実現をめざし、官民双方の水先案内人としてインキュベーション活動に従事。現在の注力テーマは「ローカルDXによる公共のリノベーション」。南相馬市復興アドバイザー
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