![在宅勤務ハック_タイトル3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/20764586/rectangle_large_type_2_d6e24bad1991ba0d8d312d6bf2070c9f.jpg?width=1200)
在宅勤務ハック 「コミュニケーション」編
在宅勤務で一番に懸念されるのが、チーム内のコミュニケーションです。それまで、同じオフィスですぐとなりで働いていたのが、てんでバラバラの場所で働くようになる。これまでと同じようにコミュニケーションできるのか不安になるのも、しょうがないでしょう。
しかし、です。同じオフィスにいたからといって本当に密なコミュニケーションができていたのでしょうか。すぐ近くにいるということで、実はしっかりと向き合ってやり取りしていなかったのではないか。もしかしたら、在宅勤務のほうがコミュニケーションが密になったりすることはないだろうか。
そんな可能性さえも感じさせるコミュニケーションハックを紹介します。
電話はやめて、すべてチャットに集約する
オフィスにいると、ちょっとした情報の共有がすぐできます。声をかければ伝えられるわけで、わざわざ情報共有のために時間を取らなくても大丈夫です。「ちょっといい?」と声をかけて、話してしまえばいいわけです。しかし、在宅勤務ではそうはいきません。
特に、在宅勤務における電話のやり取りは、情報共有という意味で、非常にリクスの高いコミュニケーション手段です。というのも、電話のやり取りはふたりだけに限られ、その情報を他の人が知ることができないからです。二人だけの機密事項ならまだしも、他の人も知るべき情報だった場合、共有するのが大変です。オフィスであれば、電話のやり取りをその場でさっと共有することもできるかもしれませんが、在宅勤務ではそうはいきません。
電話というのはつまり、同期が前提となるメディアなんです。その時間、そのタイミングに参加していないと情報共有できないコミュニケーションツールなのです。
その点、チャットであればデジタルデータなので、すぐに共有できます。チャットのグループに入ってさえいれば、二人がやり取りしていても、その様子を他の人も見ることができ、状況を把握することができます。メッセージを送ったタイミングに見ていなくても、自分の好きなときに確認できる、非同期メディアです。
非同期メディアだから、過去にさかのぼってどのような経緯だったのかを確認することも容易です。チャットはコミュニケーションの情報が蓄積されていくので、過去のやりとりを確認できます。何年も前のコミュニケーションにもアクセスが可能のです。
たとえば、名古屋商科大学(NUCB)ビジネススクールでの私のゼミでは、Slackをコミュニケーションツールとして使っています。NUCBでは卒業のためにビジネスケースを書くのですが、すでに卒業していった先輩たちがどんなふうに試行錯誤しながら書いていたのか、そのやり取りをさかのぼって見ることができるのです。電話だと、そうはいきません。
在宅勤務というのは、ひとりひとり、その時間に仕事をしているのかどうかもわからない状況です。もしかしたら子どもの世話をしているかもしれないし、外出しているかもしれない。そうした勤務の自由度が在宅勤務の利点だとすると、そこに電話で強制的に入り込んでくるのは、暴力的ですらあります。ちょっとリラックスしていたときに上司から電話があったとしたら、おちおち休んでもいられません。在宅勤務のマナーとしても、電話ではなくチャット、ということが徹底されるべきなのです。
結局、在宅勤務の本質は、「労働の非同期化」なのです。一緒に働いていなくてもいい、というのは、空間的な問題のように思えるかもしれませんが、実は時間的なズレを許容する新しい働き方なのです。そしてこの非同期化というのは、今後、時差があるような国とのグローバルなコラボレーションを見据えた場合、いよいよ重要になってくるのです。
朝メール・夜メールで進捗共有
その非同期化された労働においても、息を合わせるタイミングが必要です。それが始業と終業のタイミング。そのときに、メンバーに対してメッセージを送るというルールにすることで、非同期化された労働に、一定のリズムが生まれます。
そのメッセージを、朝メール・夜メールと呼んでいます。これは、ワーク・ライフ・バランスを推進している小室淑恵さんのアイデアで、朝、一日のスケジュールとコメントを書いて送り、夜は、一日の振り返りをするという、シンプルなコミュニケーションルールです。
https://sound-design.usen.com/feature/series/series03.htmlより
在宅勤務は「行動管理」のところでも触れたように、時間の区切りがつかずダラダラ仕事をしてしまう危険性があります。朝メール・夜メールを送ることで、自分でそうした時間の区切りをつけるのと同時に、チーム全体での区切りをつけて、ダラダラと過ごすことを回避するわけです。
この朝メール・夜メールはコミュニケーションのきっかけにもなります。チームメンバーがメールに対する返信をすることで、会話が始まるのです。「メール」と呼んでいますが、実際にはチャットのメッセージとして送るので、メールよりも気軽にコメントすることができます。
繰り返しになりますが、重要なのはこうしたやり取りが、あくまで非同期に行われるということです。昔の会社の朝礼のように、その時間、その場所にいなければならないというものではなく、あとからでもキャッチアップ可能になっていて、時間も場所も問われない。それが在宅勤務時代の働き方なのです。
ワークフロー機能でコミュニケーションを定型化する
ここから先は
¥ 500
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
未来のイノベーションを生み出す人に向けて、世界をInspireする人やできごとを取り上げてお届けしたいと思っています。 どうぞよろしくお願いします。