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書くことの先にあるもの

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。
今回のテーマは「#宣伝会議の思い出」です。

「何か一つ、自信を持ってできることを持ちたい」
そう願い、思い切って編集・ライター講座の扉を叩いたのが約5年前。そこからの半年間、毎回の講義で、第一線で活躍している凄い方たちの話をきかせていただいた。テレビの情報番組のコメンテーター、読んだことがある本の著者、有名な雑誌のライター等々……教室の片隅で「へえ」と思いながら参加していた。大変刺激的な時間だった。

けれど、数年前の大掃除の時、その講義のテキストもメモも全て処分した。「あ、違うかも」と思ったからだ(部屋のスペースの問題もある)。そして、今の私。ライターにはなっていない。でも、学んだことは少なからず日々の生活や仕事に役に立っている。特に、自分の想い考えを口頭で人に伝える瞬発力が付いた(ような気がする)のは、大きな収穫だったように思う。

編集・ライター講座を卒業してから、こちらのかきあつめにて、定期的に文章を書いてきた。この期間を通し、書くことの楽しさに加えて、一緒に書くという楽しさも味わうことができた(ありがたや……)。

そうしているうちに、ふと私が本当に求めていることは、書くことの先にあるのではないかと思うようになった。

私は、コミュニケーションに苦手意識がある。だからなのか、書くことで伝えきれないもどかしさを解消しようとしてきた。その気持ちにうっすら気づきながらもかわし続けてきたのだ。確かに、書くとすっきりする。けれども一方的で、自己満足の域を出ないこともある。一人相撲なのだ。それが時々、虚しくもあった。

私が本当にしたいこと。それは、伝えたいことを目を見て直接伝えることなのだと思う。

もっと、話すことを大切にしよう。
もっと、向き合ってみよう。

書くことを続けていたら、その先にある本音に気がついた。これは小さな変化かもしれないけれど、この先に見える景色を楽しみにしていようと思う。

文:彩音
編集 :  べみん

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