会いたいは、きっと、縁だ
「会いたい」と思う人がいるのは、素敵である。
「会いたい」と思ってくれる人がいるのは、もっと素敵である。
直接、顔を合わせなくても、コミュニケーションが成り立つこの時代に、「直接、会いたい」と突き動かされるのなら、それはもう、縁なのではないか。
振り返ると、私の今年の漢字は「会」だった。
理由は、会いたいなと思っていた人たちに、たくさん会えたから。ここ数年、オンラインで定期的にお話をする機会はあったのだけれど、直接会うことが叶わないままに時間が過ぎていた方々がいた。今年は少しずつ行動制限が緩和されてきたこともあり、実際に会うことができたのだ。
会うって、情報量がすごい。心も頭もフル稼働になる。画面上の平面と眼の前に現れた立体とでは全然違うのだ。「何度も話してきたし」と、知ってるつもりになっていたけれど、知らなかったことがどっと押し寄せてくるようだった。少しの時間で気持ちがいっぱいになってしまうくらい、満たされたのは久しぶりの感覚だった。
最近読んだ本に書いてあったこと。「縁を結ぶ」とは、「かけがえのないもの生み出すということ」なのだそうだ。それは『命』のこともあるし、『尊い経験』のこともある。だから、「縁を結ぶことに怯えないで」と。
時々、人と会うことに、尻込みしてしまう自分がいる。あれやこれやを考えて、勝手に不安になって、結末を決めつけて、自己完結してしまうこともある。それって、もったいないことだなぁ、と。
会うと確実に「何か」が変わる。心が動いて、そこから自分を知ることができる。この経験は、相手がいて初めて成立する貴重なものなのだ。
来年は、どんな人に会いたいか?
自分は、どんな人でありたいか?
自分自身に問いかけながら、残りの2023年を大切に過ごしていこうと思う。
文:彩音
編集:真央
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