時々、ジブリが怖い
駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。
今回のテーマは「#ジブリ」です。
有名な台詞だけど、これって、なかなか過激だなと思う。
つい最近、部屋の天井にある換気口の大掃除をした。換気口を掃除できるなんて知らなかったから、今まで一度もしたことがなかった。これまで気にも留めなかったのだが。
天井にすすが模様を作り始めていたんだ。最初は、「我が家の天井はこんな色だったかなぁ、多分そうだったんだろうなぁ」と放っておいた。けれど、次第に臭いが気になるようになった。
「これはまずい」と脚立を取り出し、よじ登って確認すると、換気口が真っ黒である。雑巾で拭いてみる。これは……もしかして、本当は白だったのかな?いや、絶対、白だったはずだ。
黒いすす(なのかはわからないけれど)を掃っていたら、冒頭の『となりのトトロ』に出てきた、主人公サツキの妹、メイの台詞を思い出した。……かなりこじつけ感はあるけれど、このまま進める。
私が好きなジブリ映画は、『魔女の宅急便』と『耳をすませば』である。『魔女の宅急便』は、主人公のキキがアップダウンがありながらも乗り越えて成長していく姿が好きだった。『耳をすませば』は、本好きで図書館に通う主人公の雫の姿に親近感が湧いていた。雫が物語を書くところに影響を受け、私自身も真似をした記憶がある(結局、途中で飽きてやめた)。
好きで何度も観てきた映画がある一方で、観るタイミングによってはしんどさを感じる作品もある。メッセージ性が強い作品がそれにあたる。そういった作品は、鑑賞後、そこに込められた問題提起について、自分なりにじっくりと考える時間が必要になる。それは豊かな時間ではあるけれど、単純に「楽しかった!」で終わりたい時には避けたくなる。
その他、メッセージ性の強さ以外の理由で、私自身が苦手意識を感じたのが『もののけ姫』と『千と千尋の神隠し』だった。まず、絵が怖い。確か、どちらの作品も映画館で観たのだが、大画面に映し出された神様方やカオナシといった特徴的なキャラクター達に随分と心をかき乱された。怖いものが大嫌いな私にとって、あれらはホラー以外の何ものでもなかった。……もちろん、話は面白かったのだけれど。
あの個性豊かなキャラクター達を現代のちびっこは怖がらずに観れるのだろうか。トラウマになったりしないのかな。これは『鬼滅の刃』が流行った時にも思ったのだけれど、ちびっこは夜眠れなくならないのかな。ちなみに私は、『鬼滅の刃』を読んでから、一時期不眠症になった。ううう……。でも、絵が可愛かったら話が入ってこないので、あれはあれで良いのだと思おう!
……話を戻して、私の大掃除である。
脚立の上で綿棒とウエットタイプのお掃除シートを使ってひたすら拭き上げた。当初は30分くらいで終わる予想だったが、結局、2時間かかった。天井を見上げていたので首は痛いし、喉も何となくイガイガする。油断して素手で掃除していたため、カサカサになった。けれど、綺麗になった換気口からクリーンな空気が入ってきた。これで、暫くすすは出ないよね。掃除は小まめにしないとな。年末に向けて計画的に大掃除をしようっと。
文:彩音
編集:真央
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