『半歩先を読む思考法』
筑波大学准教授で、メディアアーティスト、写真家で、実業家。まだまだ彼を形容する言葉はあるが、とりあえず一般的に知られているのは上記の仕事であろう。私は以前から彼に興味を持ち、動画を見たり、執筆したものを読んだり、個展を観にいったりしている。
この『半歩先を読む思考法』では、日頃の落合陽一さんの考え方や、コロナ禍のことなどが書いてある。
考え方については大体理解できるが、専門的なことについてはあまり理解できていないので、もう一度読まなきゃなって思った。
今日の気になった部分です。
落合さんはずっと先の未来を考えるのは博打のようであまり好きではなく、自分の身体性の連続として時間と空間、風景とつながっていてその未知の可能性を感じられるくらいの未来を考えることが好き。
時間は有限なので、全部をこなすことは難しい。やりたいことを完全にきりすてると未練があったりする。ちゃんと老成するにはどうしたらよいのか?
・貯蓄より自己投資
・一番幸せを感じるときに幸せを感じると心は老いない
・老いてから青春を取り戻そうとしてる人は若者に説教しながら人生が終わってしまう。
・若いから楽しめること、大人にしかできないことなど、その時代時代をやり切ることが大切。
心の老化をとめるには、自分の好きなことをやって小さな発見をくり返すことでしかない。
今をやり過ごす人の総意がコンビニの棚に並んでいく。
論理的に説明しようとして説明しきれなかったことこそが自分にとって重要な感覚。それが心の若さを保ちつづけるということ。
存在価値を見出せ。常に自分を変えて、狂って、戦うことが若さ。
評論家にならず、手を動かす。あらゆることにトキメキながら、あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ。考える基準を明日、明後日と変えていけ。
子供の成長をみて、人生は一度きりだと感じる
人生にはさまざまなフェーズがあり、集中しないといけないもの、何をよりどころに生きて行くのか?など、あらゆるこだわりを徐々に捨てながら、透明な自分を目指す中で出てくるほんの僅かな違いが感性。
研究は思い込む力が必要。覚めると熱狂の瞬間の反復横跳びが必要。
ワンセンテンスでオリジナリティを表現する
人の感覚は理解できない。勝手に人の忙しさをバカにしない
毎日やることに(力を入れていること)ここがきつかった、これを食べたからパフォーマンスが出なかったなど、メモすることもおすすめ
何かを説明するとき、出来るだけ包み隠さず、変な変換を入れず、自分の中では最大限わかりやすいが、最大公約数は取りに行かない。話を聞いてくれてる賢い人は言わずともわかることがある。相手をなめない。
定期的に無知を体験することが重要。他人の評価を気にせず、新しいことを吸収しよう。
理解され、成功するのを待たず、先に次の行動に移さなくてはいけない。
自己肯定と自己否定の間で、世界像を追求し続ける習慣は、自分なりのコンセプトを作り続けることにつながる。全力投球と深い集中の体験が、スイッチの入れ方をより加速させる。伝えようとする努力は社会に影響をもたらす。
新しい文化は伝来の途中で変かんする。独自発酵した大衆文化的側面は新たな結論である。
デジタルネイチャーは新しい森羅万象。
お子さん👦との対話の話がなかなか面白かった。
子供とおしゃべりしていて、「やることがあるから伝えたいことがあるなら早く喋って」と言うと、「伝えたいことがあるのではなくておしゃべりがしたい」と言われたところで、3歳児は意味のない時間を理解し、それを楽しむ心を待ち合わせていると感じたところ。
トミカを沢山買おうとする息子に「そんなに買うの?」と聞いたら、「まだ持てるから大丈夫だよ」と返されたこと。
子供のトミカ好きをみながら、自分の昔を思い出して、失われつつある記憶を愛でながら過ごせることが豊かさだと感じること。
また、サンフランシスコでUberに乗ったが、そこに携帯もクレカもホテルの鍵も落とした話は面白く、一つの読み物みたいでドキドキした。
ウイルスが優しい「ディストピア」(逆ユートピア・・班理想郷、暗黒世界)をもたらす。行動変容と技術革新によって。また、ウイルスは人を共通の敵に向きあわせる。世界中の人を一つにする。
人生は社会科見学、必要なのは知的好奇心と当事者意識。
コロナ禍、予期せぬエラーが起こり続ける中で、「今」をただ生きることを強いられる。計画を立てるのは難しい。殻にこもって個人化するか、社会の様子に波のように引っ張られる「奴隷状態」を生きるか?モチベーションは自分の中に持たなくてはならない。
自分より優秀な人と仕事をしよう。
(自分より一つでもこれは勝てないなあと思うものを持った人)理由は、自分で全てをやらずに任せるという選択肢があることが大切だから。自分の不得手を優秀な人に補ってもらうため。