ダブルスペイ
下流から風が下流から吹いている場合の代表的なキャストがシングルスペイなら、上流からの風の場合の代表はダブルスペイです。
一旦ラインの大部分をキャスターの上流に着水させると同時に、ラインの先端部分はロッド1本分ほど下流のアンカーポイントにセット。その、上流に着水したラインを下流方向へ剥がしつつ体の周りを回すようにしてキャスターの下流側でバックループを作ってキャストします。このようにすれば、上流から強い風が吹いてもキャスターにラインがぶつかる心配はありません。
シングルスペイのようにアンカーがセットされるとほぼ同時にフォワードキャストをするタイプのキャスト方をエアボーン・アンカー、ダブルスペイのようにアンカーをセットする時、ラインを一旦水面に置き、それを引きはがしながらバックループを作りキャストするのはウォーターボーン・アンカー、あるいはサスティンド・アンカーと呼ばれています。スペイキャストは大きくこの2種類のタイプからなるのです。
先ずはダブルスペイの一連の動作を動画でご覧ください。
キャストの流れ
これよりキャストの流れをご説明していきます。
先ずは下流にラインを流し切っておきます。シングルスペイとは逆の方向にキャストするため、右側でキャストする場合はキャスターの右側へ流しておきます。つまり、川の岸で言えばこの場合シングルスペイでは左岸ですが、ダブルスペイでは右岸からキャストすることになります。
スタンスはやはりターゲットに向けておきます。シングルスペイでは浅めの角度変換が易しいのですが、ダブルスペイの場合は90°の角度変換が最も易しいため、まずはこの角度から始めるのが良いでしょう。
ステージ1
先ずシングルスペイやスウィッチキャストと同様ロッドをリフトします。それらと違うところはリフトの頂点で一旦ロッドの動きを止め、ラインがたるむのを待ちます。
その後、ロッドをさらに持ち上げ、ロッドティップが頭上を通り越し、上流水面近くまで移動させます。
ラインのほとんどの部分はキャスターの上流に、先端部分はキャスターの下流、ロッド1本分ほど下流に着水させます。
ラインの先端をこの位置に着水させるために最初、キャストを始める前に、ロッドティップで軽く水面を叩いて位置を確認すると、力加減をイメージしやすいかもしれません。
ステージ2
上流水面近くへ運んだロッドティップを、今度は下流側へ移動させて、水面にあるラインを引きはがしていきます。この時、ロッドティップは少しづつ持ち上げながら、スピードはスムーズに加速させていきます。
ロッドティップの位置がアンカーポイントを通り過ぎるあたりから、上流方向から後ろ、ターゲットと反対方向へ向きを変えるイメージでロッドをスウィングします。この時スウィングのスピードはさらに加速させ、ロッドティップの高さもさらに持ち上げながらこれを行います。
ラインは水面を軽く飛沫をあげながら引きはがされていき、後ろにループを形成します。
ステージ3
アンカーのライン以外がターゲットと正反対の方向へベリーを形成したら直ちに、それが着水する前にフォワードストロークを開始します。このフォワードストロークのタイミングは、ラインが長ければベリーがしっかり形成されるまで少しポーズをとる必要があるでしょうし、短い場合は後ろへ振ったロッドを止めることなく直ちにフォワードストロークを行うイメージ(コンティニュアスロード)で行うとよいでしょう。
フィニッシュ
フォワードストロークは他のキャスト同様、スムーズに加速するように心がけましょう。
これ以降の有料の部分では、各部分の詳細とよくあるエラーなどについてご説明していきますが、その前にダブルスペイの左右投げ分けの動画もご覧ください。
これよりも詳細な解説動画も公開しています。
よろしかったらご覧ください。
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