見出し画像

【動画解説】基礎から始めるフライキャスティング#3フォルスキャスト

ぼくのYouTubeチャンネルのシリーズ『基礎ら始めるフライキャスティング』の第3回目フォルスキャストについての補足説明をさせていただきます。

まだご覧になっていない方は下のリンクからご覧ください。


フォルスキャストとは

フォールスキャストは、前回の動画でご紹介した、ラインを一度後ろに投げ、それを前に投げ返して終了するP.U.L.D.とは違い、前後に繰り返し投げ返すキャストです。

通常の釣りではフライを目的の場所に落とす前に、このフォルスキャストで前後に繰り返し投げ返す間に、方向や距離を調節し、場合によってはタイミングもはかることにも使われる、たいへん使用頻度の高いキャストだといえます。
また、ドライフライなど、浮かせたいフライを使う場合には、前後にキャストを繰り返すことにより、ラインがターンする時にフライの水分を吹き飛ばし、乾かすことにも使われます。

ピックアップ


先ずは、P.U.L.D.と同じ要領で、ロールキャストなどでラインをまっすぐ伸ばし、そのラインをピックアップします。
ラインの長さは、この時点ではP.U.L.D.の時と同程度、ロッドの4倍程の長さをロッドティップから出して行ってください。

フォワードキャスト

ピックアップしたラインを、P.U.L.D.と同じ要領で、
後ろに投げたラインが真っすぐ伸び切るタイミングで前に投げ返すのですが、
P.U.L.D.のレイダウンより少し上を狙ってください。
P.U.L.D.では最初にあったフライの位置、水面を狙いましたが、
この後また後ろに投げ返すフォルスキャストでは、これだとフライが水面を叩いて魚を追い散らしてしまいます。

そのままの状態で水面よりも上を狙ってしまうと、テーリングループになってしまうかもしれません。
ピックアップのあと、少しドリフトを大きめにしてやるとそれを防ぐことができます。

ちなみにドリフトには横方向へスライドする、
ストローク長をのばすためのドリフトと、
ロッドを倒す、つまり振り角を広げるためのドリフトとあり、
実際のキャストではそれらを複合的にする場合が多いのですが、
この場合のドリフトは特に角度を広げるため、
つまり、ロッドを少し大きめに倒してやるようにしてください。

前に投げたライン及び、リーダーがまっすぐ伸びるタイミングで、
再び後ろに投げ、さらにそれを前に投げるという動作を繰り返します。

ちなみに、フォルスキャストでピックアップ以降に後ろに投げる動作はバックキャスト、
前に投げる動作をフォワードキャストと呼びます。

スタンス

フォルスキャスティングではリズムが大事です。足の位置を左右同じではなく、どちらかの足を前後にずらし、キャストの時に軽く体重移動をしてやるとリズムがとりやすいと思います。

ちなみにロッドを持つ方の足を前に、反対の足を後ろにするスタンスはクローズドスタンスと呼ばれ、前後にまっすぐロッドを振りやすい反面、ストロークの長さは制限されるため、遠投する場合にはあまり向かないといえます。

それと反対のスタンスはオープンスタンスと呼ばれ、長いストロークをとりやすく、後ろを振り返りやすいため、バックキャストのラインの状態を確認できるため、遠投に向くスタンスだといえます。半面、バックキャストとフォワードキャストの方向がずれやすいため注意が必要です。

このスタンスには、その人ごとに向き不向きもあるし、状況によって調整する必要があります。いろいろ試してみるとよいでしょう。

個人的には、距離よりも正確にキャストしたい場合はクローズドスタンス、遠投する場合はオープンスタンスを選択しています。
また、近い距離では比較的狭く、ラインが長くなるのに従って広くとっています。

方向の調整
冒頭でもお話しした通り、実際の釣りではフォルスキャストをしながら
方向を調節するということをよくします。
ある程度このキャストになれて来たら、この方向転換の練習をしてみてください。

フライキャスティングは基本的にはバックキャストとフォワードキャストの方向は180の関係を保つようにします。
これは180度の定理などと呼ばれ、フライキャスティングをするうえで、常に意識しておくべきことの1つです。
それより大きく外れてしまうと、ラインはねじれて飛んで、狙いを外れてしまったり、
テーリングループやオープンループになってしまったりしてしまいます。

ですから、フライキャスティングでは一部のキャストを除いて大きな方向の転換はできないと思ってください。
フォルスキャストでも同様です。
ただ、小さな変更ならこの180°から外れても許容範囲です。
ですから、前後に投げ返す中で少しづつ方向を変えてやれば、結果的に大きな方向転換も可能になるわけです。

先ずはいくつかコーンを置いたり、自然にある石や木の葉など、
いろいろ狙いを変えながらフライを当てる練習をするとよいでしょう。
この、木の葉を1枚1枚つまむようにフライを当てる練習は、
リーフピッキングと呼ばれる練習方法で、
特に刻一刻とターゲットの方向が変わる渓流の釣り上がりや、
素早く移動する魚を、それに遅れることなく素早く
正確にフライを届ける練習として、
たいへん効果的で、しかも楽しい練習方法です。
ぜひお試しください。




ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?