一歩の勇気
スーパーに買い物へ出掛けた時のこと。
レジで清算時、たまたまマイバッグを忘れてしまって、「袋を3枚ください」と伝え日用品と併せて清算を済ませました。
購入した日用品は自分で詰めるセルフ形式で、袋3枚のうち、1枚は余ってしまった。
隣の方を見ると、腰の曲がったお婆ちゃんが一所懸命に無料の薄い2斤袋に購入した日用品を詰めている姿を見た。2Lのペットボトルや果物、お野菜も含めてたくさん買っていて、本人のマイバックや無料の薄い2斤袋だけでは到底足りなくて困っている姿。スタッフに声を掛けたくてもレジは混んでいて声を掛けられない状況。このご時世、コロナの影響でお年寄りに声を掛けるなんて罪だと思っていた私。だけど今回は違った。見るからに一人で買い物、一人で荷物を持たなくてはいけないお婆ちゃん。これは自分の本能が許せなくて、つい声を掛けてしまった。「お婆ちゃんが良ければお手伝いさせてください。あと、袋も1枚余っているのでどうぞ使ってください」と伝えて渡した。
結果、とても喜んでくれて、荷物持ちのお手伝いをさせていただく事に。駐車場で待っているタクシーのところまで荷物を運び、タクシーの後部席に乗せてあげた。「あなたのおかげで助かりました。本当にありがとう」。
知らないお婆ちゃんだったけど、感謝されて嬉しかったし、一日一善とはこういう事なんだなと、改めて感じました。コロナの影響で困ってる人にまで声を掛けにくくなってきた世の中ではありますが、今一度「声を掛ける勇気」を持つことで、救われる誰かが居るということに気付くキッカケにもなり、私自身も貴重な体験をさせていただきました。