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【書評】「アフターデジタル」これからの世界を見据え日本企業を変えるために

どーも、消費財メーカーでデータサイエンティストをやっているウマたん(https://twitter.com/statistics1012)です。

個人活動として、スタビジというサイトYoutubeチャンネルでデータサイエンスやビジネスについての発信をしています。

この記事では、「アフターデジタル」という書籍について解説していきます!

この本は、色々なところで叫ばれているDX(デジタルトランスフォーメーション)の本当のあるべき姿について語られた書籍

DXを単なるオフラインからオンラインという軸で考えてはダメなのです。

この本では、オフライン起点の考え方に洗脳されてしまっている日本へ警鐘を鳴らしてくれています。

デジタル化の先に何があるのか

我々のイメージを超えた世界がそこには広がっています。

デジタル関係の職種だけでなく全てのビジネスパーソン必読の本。

Youtube動画でも解説していますよ!

この記事では、そんな「アフターデジタル」について3つのパートに分けて解説していきます。

・中国の事例から見るアフターデジタル
・真のデジタル化とリアルの存在意義と
・日本の勝ち筋と日本企業が変わるために

最後にアフタ―デジタルの世界における日本の勝ち筋と日本企業が変わるために必要なことについて見ていきましょう!

中国の事例から見るアフターデジタル

この書籍では我々のイメージを凌駕するアフターデジタルの世界を中国の事例を中心に紹介しています。

中国ではQRコード決済が当たり前、ほぼ現金が使えなくなり、
なんと路上の生活者の物乞いも神社のお賽銭もQRコード化しています
シェアリング自転車やカーシェアの浸透により移動データもトラッキングできるようになりました。
中国では、ジーマクレジットという様々な行動情報や属性情報をもとにした一人別のスコアが普及しています。
街の至る所に監視カメラが設置されているのでリアル上での行動もジーマスコアに反映されます。

ジーマスコアが高い人はサービスを受ける時にデポジットがいらなかったり、融資を簡単に受けられるようになります。
このジーマスコアが生活をする上でのステータスになっているんです。

こんなスコアに管理されるなんて嫌だ・不快だと思われる方もいるかもしれませんが、
このスコアにより中国人の態度がよくなり急激におもてなし社会に変貌しつつあるんです。

このように全ての顧客データは取得され活用される自体がもうすぐそこまで来ています。

そのデータをフル活用してユーザー体験を高めていくビジネスモデルが必要なのです。

そうしたモデルを早く構築した企業が生き残るのです。

顧客接点を拡大し全ての行動をデータとして取得して、ユーザーエクスペリエンスを磨き込むことで
大きな価値をユーザーに還元しさらに顧客接点を拡大していく

これまではメーカー主導で、顧客接点側はヒエラルキーの低い位置にいました。

しかしこれからは顧客接点を多く持っているプラットフォームが強くなり、単にモノを作っているだけのメーカーは「接点のうちの1つ」となる商品を提供する
いわば下請けになるんです。

真のデジタル化とリアルの存在意義

実は一般的にイメージされるデジタル化というのは、真のデジタル化ではない可能性があります。
オフラインが中心で付加価値的な存在として新たなデジタル領域が広がっていくという考え方には視点の転換が必要。

全ての行動がデジタルに接続されるようになりオンラインとオフラインの境目なんてなくなっていきます。
デジタルの中の一部に貴重なリアルが存在するようになり、リアルの場所は「蜜にコミュニケーションができるレアな接点」になるのです。
デジタル接点は当たり前、リアル接点が特別な体験ができる一部のレアな場所と捉えることが大事です。

デジタルツールという言い方がありましたが、もはやリアルの方がツールになります。
O2O(Online to Offline)ではなくOMO(Online merges with Offline)になるんです。

OMOという視点に立ったときに大事なのは、
チャネルという考えを取っ払い、全ての顧客接点でデータを取得し、そのデータをデジタル・リアルのユーザー体験(UX)にフィードバックして
磨き込んでいき、そしてさらにそのデータをフィードバックしてもらうというループを高速で回すこと。

リアルがレアな場と捉えられるようになると数少ないリアルという接点をいかに活かすかという視点になります。
リアルでは、徹底的なホスピタリティ・おもてなしが大事になってきます。
様々なデータを取得しそれを活かすことで、お客様に寄り添った体験提供がリアル上で提供できるようになるのです。

日本の勝ち筋と日本企業が変わるために

それでは、そんなアフターデジタルの世界を実現するためには日本はどうすればよいのでしょうか?
日本の勝ち筋と日本企業が変わるために必要なことを見ていきましょう!

中国の事例を中心にお話してきましたが、海外に比べて圧倒的にデジタル化が遅れているニホン。

そんな日本にはもう他国に勝てる見込みはないのでしょうか?
日本ははどうしてもビフォアデジタルの視点で考えてしまいがちなのですが、
アフターデジタルの視点を持てば非常に強い国。

みなさんもご存知の通り、日本は、コンテンツやキャラクターのIP(インタれくちゅある・プロパティ)を源泉としたコミュニティ形成が強いです。

マンガやゲームの文化と、それを起点とするコミュニティ形成
そして日本国民の芯にあるおもてなし・ホスピタリティの精神、
それらは
他の国にない武器になるでしょう。

IDを軸としたデータ統合が当たり前になり、データを基にしたUXの磨き込みが行われるとある意味全ての体験が最適な地点へと収束して
画一化していきます。

そんな世界で価値を発揮するのがIPによる文化醸成だったりおもてなしの体験なんです。

最適化と効率化を徹底的に行ったアフターデジタルの世界で日本の強みを発揮することが出来れば日本は躍進することができるかもしれません。

ただ、日本の強みを活かすためにビフォアデジタルの考え方からドラスティックにアフターデジタルへの革新を起こさないといけません。

日本企業がアフターデジタルに変わるためにはどうすればよいのでしょう?

デジタルトランスフォーメーションを推し進めようとすると、どうしてもトップダウンで強引に実行しないと変わらないというイメージを持つかもしれませんが、日本ではそのような強引なトップダウンは上手くいきません。

トップダウンで実行しても現場からの抵抗によって上手く変革することが出来ず、そのまま数年経ち結局何も変わらなかったという烙印をおされて終わってしまうのです。

本当の意味でのデジタルトランスフォーメーションを進めるためには
トップレイヤーと現場レイヤーが同じアフターデジタルの世界をイメージして共有しつつ、現場レイヤーから少しずつ成功体験を積み上げて、雪だるま式に大きなムーブメントにしていく。

この本の中ではデータサイエンティスト、UXデザイナー、エンジニアのチームでスモールにクイックにグロースさせていくことが大事といいます

デジタルを主軸とした効率化とユーザ体験の磨き込み
そしてそんな世界でレアな場として提供されるリアル接点での徹底的なおもてなし体験。

それがこれからのアフターデジタルの世界を勝ち抜くモデルなのです。

まずは、ビフォアデジタルからアフターデジタルへの思考の転換を行いましょう!

リアル起点から考えるのではなくデジタル起点でどのようにリアルを活かすかを考える脳になりましょう。

リアルはデジタルに包含された一部の接点なんです!

ぜひアフターデジタルの世界を作るために一緒に頑張りましょう!

それでは、本日の覚えて帰って欲しいキーワード!!
いってみましょう!
・顧客接点を拡大し全ての行動をデータとして取得して、ユーザーエクスペリエンスを磨き込むことが大事
・リアル接点はレアな場になっていく。徹底的なホスピタリティ・おもてなしが大事
・日本企業が変わるためには現場レイヤーから少しずつ成功体験を積み上げて、雪だるま式に大きなムーブメントにしていく

以上、データサイエンティストのウマたん(https://twitter.com/statistics1012)でした!

スタビジというサイトYoutubeチャンネルでデータサイエンスについての発信をしていますので、こちらもよろしくお願いします!

それではまた今度!
Let's statistics×bussiness「スタビジ」!



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