鏡の国のわたし

私小さい頃から
よく夢を見ます

見る夢はだいたい悪夢なんですけど
何度も同じ悪夢見たりもします。

鮮明に痛みや感触を覚えていたり

とにかく悪夢が怖くて眠るのが怖い時期もありました

世間で言う睡眠障害といわれるものなのですが

悪夢をみておきながら
ホラー映画は大好き


いつか自分の悪夢をそのまま映画にしたい


ただの悪夢じゃなくてその時その時の、わたしの心の奥が何かを訴えてる気がして 

昨日見た悪夢はツンと心に刺さるものだったので寝ぼけ眼で書き記そうと思って

このノートに拙いけど、書いたなぁと言う記憶がありました

起きてからみてみたらなんとか書き記して残してました


見返すと意味わからないんですけどね

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大切なものを落としてしまった


ぼんやり目覚めると

白くて大きな部屋に
大量に並んだ棚

そこには使い古された大量のおもちゃたちが
無造作に詰め込まれている

ピエロの男は毎日その中からお気に入りを選ぶたくさんのおもちゃの中から

遠くからぺたり、ぺたりと足音と つぶやく声が聞こえてくる

ひとつひとつ棚を見ながらおもちゃを選んでいるみたいだ

私の体は動かない
ダラリと座り込んでいる
息を殺して彼の呟きを聞く


足音が近づいてくる

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わたしは大切な鞄を落とす
おばあちゃんがくれた大切なかばん。

エイチは溝から出てくる

彼はかつて
わたしの大切な友人だった人

彼は仲間と一緒に盗みをしながら
今までの生活を忘れて生きている

手には私の鞄を持っている

私は彼に言う

それはおばあちゃんの遺品の鞄
大切なものだから返して欲しいお願い、

彼はむっとしながらも、わたしにそれを返してくれた


それをみてた私の仲間たちが自分たちの大切なものをひとつずつ彼にわたしながら

戻っておいでという

わたしもカバンの中から大切なものを彼に渡す


わかったと彼が頷く

いこうと手を取って

歩き出す

たった数秒しか経ってないのに

気づくと彼はいない

エイチが逃げた
みんなの大切なものを持ったまま消えた

私たちは必死に追いかける

彼は自転車に乗って逃げていった

仲間は諦めてもう追いかけるのをやめる

私は走り続ける

遠くに自転車に乗った彼が見える気がする

走って走って
走ると

何かにぶつかったような衝撃で目が覚めて

目を開けるとまたおもちゃ箱

ピエロが鼻歌混じりに近づいてくる

わたしはまた息をころす

わたしの前で止まったピエロは
パンダのぬいぐるみをとって匂いを嗅ぐ

あーこれはもういい、
こいつは言うこと聞かなくなった

用無しの人形を区別する青いボックスに投げ込む

別の小さな人形を手に取り
上機嫌で通り過ぎて行く


と、

彼が足音を止めて

視線が私に変わった

んーーー?

と覗き込まれて

上から
体をゆっくり撫でられて

怖さに耐えきれず少しびくついてしまった


彼がまた、
んー?と首を傾げ

もう一度頭から足先まで撫でる

そして気づく

わたしの姿は

足だけだった


ピエロが呟く


あいつは死んだよ
ばかだよなぁ



ピエロは鼻歌混じりにまた去っていく

ようやく体が動く気がした
私はばっと起き上がり
鏡を覗き込む

鏡の中には私の姿がある

いやだ

と叫び

夢が覚める


24.7.13

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