子どもはよく泣く
〜私の実家で、私達家族が父と同居を始めてからはや18年。町内には、回覧板を回す20軒程を一括りに幾つかの組がある。私達が住むのは丸山5組。当時を思い出しながら、優しく朗らかな住人との懐かしい思い出を綴っていこうと思います〜
子どもはよく泣く
私達家族が越してきてから、それまで聞かれる事の無かった子どもの泣き声が丸山5組に響く事が多くなった。
子どもが泣くと「あら〜どうした?おやつあげようねぇ」とグッドタイミングでおばちゃんがよく現れた。
おやつは、ストーブでゆっくり焼いた焼き芋だったり、さつま芋と鏡餅のかけらを一緒に蒸して潰しきな粉をまぶした芋もち(柔らく冷めても固くならない優れ物)だったり。
おばちゃんは、愛情たっぷりの手作りのおやつを持って現れた。
これがまあ美味しい!身体に優しい!
泣く→おばちゃん→おやつ→美味しい
この流れにうすうす気付いたが、、、やはり子どもはよく泣く。泣いてしまう。おばちゃん、ありがとう。
手作りおやつはすぐ出来るおやつでは無い。手間をかけ、朝から準備して、少し多めに、または子ども達の為だけにわざわざ作ってくれたのであろう。
その味はおばちゃんの思い出と共に私や子ども達の記憶に残る
「野菜やら漬け物やらあるから取りに来んかねー」と電話をくれるおばちゃんもいる。
遠慮なく頂く。
「わあ、こんなに沢山ありがとう」と私は言う。
「貰ってくれてありがとう」
おばちゃんはいつもそう言って私の車が見えなくなるまで見送ってくれる。
こうありたいと思うお手本はすぐ側に居る。
あぁ丸山5組
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