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義母と私のブルース

義母は、人の為に生きる人である。
何から何まで人の為である。

以前、義母が大きな手術をする事になり、家族が集まり事前に医師から説明を受けた。

余りの義母の落ち着き具合と前向きな発言に医師は驚きこう言った。

「普通、泣いたり落ち込んだりする方が多いです。最悪の事まで話しますから。落ち着いていますね。感心します」

義母は言った。
「私が落ち込むと家族が落ち込みますから」

術後、義父と2人の生活に戻り、静養中も
「私の元気がなくなると父さんの元気が無くなるから」

電話をすると、
「私もまだまだ居てみんなの力になれるみたいだから。安心してね」

いつも励ますつもりが電話を切る時は「お母さんありがとう。こっちが元気になりました」と言ってしまう。

娘が陸上をしていた中学生の頃、故障を乗り越え挑んだ陸上の大会。義母は、わざわざ新幹線に乗り応援に駆けつけてくれた。

「故障が多くて中々走れんかったんですよ」と言うコーチに、義母は「見てて下さい。今日はやりますよー」と自信たっぷりに笑って言った。あぁ、私にこの度量があれば、娘の不安をもっと取り除いてやれたのではないか、、、義母を見て強く思った。

今春、大学入学で横浜で一人暮らしを始めた息子。行ったはいいが大学は始まらず、緊急事態宣言は出され不安は募るばかりだった。

義母は言う
「美和さん、あの子はしっかりしとるから。親が思っているより案外子どもは考えて、楽しく暮らしているもんよ」義母は、息子に手紙を書き、気にかけてくれている。

義母は、私が「あぁ不安だ」と思う時私が安心する言葉をかけてくれる。

その言葉に何度救われたことか

これからも続くであろう
憂いも
乗り越えていけそうだ

義母と私のブルース

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