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小さな喫茶店の小さな物語no.2

小さな喫茶店を開いて4年
海辺にある店は週に3日しか開けていない。私はそこで沢山の人に出会った。

赤ちゃんからお年寄りまで
出会いから生まれた物語

その方はそっと扉を開けて「わしが入ってもええんかね?」と聞いた。

お店の近くに住む元漁師。89歳の男性は、「喫茶店が出来たから来てみたいと思っていたの」と言った。

コーヒーが好きで1人でも飲みに行くと言う。奥さんを病院に連れて行った帰りも、2人でコーヒーを飲んで帰ると言う。

昼下がり、他にお客さまが居ない店内は、時がゆっくり過ぎていく。

男性は、コーヒーを味わいながら、色んな話をしてくれた。

「毎朝ね、仏壇に手を合わせるの。今日も一日にこにこにことって」

....あぁ、通りでこんなに優しいお顔をされているんだなあ

「人生で1番大切なのは、信用よ」

....信用⁈

「わしは若い時、お金を貸すから家を建てろとある人に言われた

お金は無いから建てん!と言うたら、お前を信用して貸すから建てたらええと言われてね。建てて、漁師をしながら返した」

...信用してもらえる人になれ、ですね

「信用が何より大事」

言葉に重みがあった。これまで真摯に生きてきた人だからこその本物の言葉だった。

「ありがとう、また来るからね」
と、帰られた。

出会えた事に感謝します
いつも心に思っています

「今日も一日にこにこにこと」

「人生で1番大切なのは、信用よ」

小さな喫茶店の
小さな物語


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