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たかが洗濯されど洗濯

私は洗濯が好きだ。
青空の下、ぱんぱんと叩いて干すあの仕草も好きだ。母を思い出す。実家に越してきてから、庭の物干し竿に洗濯物を干している。

その日も午前中の晴れ間を見つけて洗濯物を干した。午後からは家族ででかけた。そろそろ帰ろうという頃

ぽつ、ぽつ、ぽつ
ざざざーーーーーーーーーっ

急に降り出した雨。家路は遠い。あぁ、、、洗濯物は、ずぶ濡れだろう........

玄関に飛び込み、さあ洗濯物!

ん?.....洗濯物が一つも無い。

「美和ちゃ〜ん、雨が急に降り出したけ、洗濯物取り込んどったよ!」と、向かいのおばちゃんがやって来た。
「わあ!ありがとう!ごめんねぇ。何処に?」

「あー、うちうち。おばちゃん家。取りにおいで〜」

えええーーーっ、おばちゃん家⁈

おばちゃん家の居間には、洗濯ハンガーがついたままの我が家の洗濯物が鎮座していた

別の日には、二階のベランダにシーツを干したまま出かけ、雨に降られた事もあった。向かいの家のおじちゃんが帰宅した私に言った。

「美和ちゃん、ベランダのシーツね、手も棒も届かんかった。雨が降り出したけど、美和ちゃん帰らんし気が気じゃ無かった〜」

えええーーーっ!手も棒も⁈

ここまでしてくれる人がいる(じーん)

洗濯物が濡れる事より、あんな良い人達を「気が気じゃない」気持ちにさせてはならない

たかが洗濯されど洗濯
人はひとりでは生きられない

まず予報を見よう(反省)

あぁ丸山5組

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