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「まだ見ぬマニアの世界へブラアソビ! 科学の世界」を開催しました!

こんにちは、ビーラインドプロジェクトです!
今回は、9月8日(日)に開催したシリーズ型イベント「まだ見ぬマニアの世界へブラアソビ 科学の世界」の当日の様子をお伝えします!


当日のイベント概要

見える人と見えない、見えにくい人が一緒にブラブラ遊びにいく遊び方「ブラアソビ」(ブラインド × ブラブラ × 遊び)。今回より定期開催するシリーズイベント「まだ見ぬマニアの世界へブラアソビ」は、特定の分野のマニアをゲストにお迎えし、これまであまり知らなかったマニアックな世界へ皆さんを誘います!記念すべき第一回目は、培養肉研究者の田所直樹さんをゲストにお迎えし、自分だけのエナジードリンクを調合しながら「科学」のマニアックな世界へブラアソビしました!

【イベントの基本情報】
イベント名:まだ見ぬマニアの世界へブラアソビ vol.1 〜科学の世界〜
日時:2024年9月8日 日曜日 10時30分から13時
場所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-27-1(移動に不安のある方は駅から会場をご同行できます)
定員:24名(視覚障害のある方とない方それぞれ12名ずつ)
参加費:2000円(2回目以降、視覚障害のある方とない方のペア申し込みで半額になる「ペア割」が適用されます)
ゲスト:田所直樹さん(培養肉研究者、Shojinmeat Projectメンバー)
運営:一般社団法人ビーラインドプロジェクト(主催)、株式会社mitsuki(協力)

イベントの概要文が書かれたバナー画像。田所さんの写真が大きく掲載されています。
イベントバナー画像

アイスブレイクボードゲームグラマ体験!

イベントのはじまりは、いつも通りボードゲーム「グラマ」の体験からです。四人で協力して成功を目指す、重さがコンセプトの見ても見なくても見えなくても楽しめるボードゲーム「グラマ」で、テーブルごとに仲を深めていきます。

グラマは、一人一人が異なる重さの袋を持って、相手のものは触らずにコミュニケーションをとり、同じ重さに合わせるゲームです。このグラマでは、深いコミュニケーションをすることがクリアに近づくため、それぞれの価値観や経験が様々な側面で表出します。今回は、基本ルールと発展ルールの二部構成で実施し、基本ルールでは「コンビニにあるもの」、発展ルールでは「やらかしの度合い」で実施しました。

ビーラインドプロジェクトメンバーの女性が、他の社会人の参加者の方々4名と話している様子。ビーラインドプロジェクトメンバー以外の四人の参加者がそれぞれ袋を手に持っています。
グラマ体験中の様子。みんなでお互いの袋の重さをテーマにそって表現し、二番目に重たい人に重さを合わせるように、袋の中のおもりを足したり減らしたり調整します。

基本ルールで印象的だったチームが、「コンビニにあるもの」というテーマで「稲荷寿司の重さ」と表現した女性でした。よくよく話を聞いてみると、いつもその方が食べている稲荷寿司は、おじいちゃんの稲荷寿司だそうです。そしてそれは、お豆腐やで買った油揚げに、パンパンにお米をつめるということで、だいぶ重かったようです。ですが、チームでしっかりと質問し合いながらコミュニケーションをとった結果、無事同じ重さになりグラマも成功していました!

発展ルールの「やらかしの度合い」では、「コーヒーだと思って飲んだら赤酢だったときのやらかしの度合い」と表現された女性の方がいらっしゃいました。結果、4人中2人は同じくらいの重さで、残りのもう2人も同じくらいでしたが、それぞれのペアでは全く別々の重さとなっていました。インタビューで話を伺うと、周りが想像していたよりもあまりやらかしていたとは感じておらず、「あっ、間違えて黒酢飲んじゃってた。まぁいいか」くらいのやらかしの度合いとして受け止めていたようです(笑)

グラマをしている四人が写っています。4つの袋を乗せた十字型の天秤がガシャーンと傾いて倒れてしまい、思いっきり笑っています。逆にうっすら奥に見えるテーブルでは、成功して拍手をしています。
グラマ体験中の最後に天秤に乗せた後の様子。同じ重さに合わせたら、最後に天秤に乗せて釣り合ったら成功、崩れたら失敗。ほとんどのチームが今回は崩れてしまっていました(笑)

メインワーク オリジナルエナジードリンク調合体験!

ボードゲーム「グラマ」を通してアイスブレイクした後は、いよいよエナジードリンクの調合の時間です。今回のマニアゲストの田所さんは、培養肉研究者であり、科学を楽しく研究する任意団体「Shojin meat」のメンバーとして活動されています。近年、漢方の効果がより科学的に証明されたこともあり、エナジードリンクを通じて、様々なスパイスや科学的体験をさらに日常生活に浸透されていくことを目指されています。今回のイベントでは10種類のスパイスから自分好みのスパイスを調合して、自分の悩みを解決するものや、自分の味や香りの好みに合わせたものなど、自分だけのオリジナルエナジードリンクを作ります。

調合体験のはじめには、田所さんからの10種類のスパイスのレクチャーがありました。スターアニスやクローブ、オールスパイスなど、それぞれのスパイスの効能や味、香りについて詳しく説明していただきました。例えば、シナモンは「リラックスしたい夜にぴったりな「癒し型」のシナモン」として、甘く、温かみのある風味があり、抗酸化作用、消化促進、血糖値安定の効能があるそうです。こうした説明を10種類全てのスパイスでしていただき、この後自分好みの調合を行いました。いただいた説明をもとに、それぞれで調合リストをつくります。「最近ピラティスにハマっているから、「活力アップ型」のジンジャーをメインにしよう」といった、それぞれの好みに合わせて調合する分量を考えていきます。

白衣を着ている田所さんがマイクを持って説明をしています。参加者の方も田所さんを近くでじっとみながら聞いていますね。
マニアゲストの田所さんが一つ一つのスパイスを説明されている様子
テーブルの上に並べられたワークシートと小さな袋に入ったスパイス。スパイスは列に並べて順番に説明を行い、ワークシートは辺が半円に切り取られ、音声ガイドがついています。
机の上には音声ガイド付きのワークシートと、10種類のスパイスが置かれました。

そして、自分好みの調合リストを作ったら、いよいよ調合体験です!
二つの列になって、スパイスを濃縮した液体をスポイトを使ってご自分で入れていただきます。多く使いたいスパイスは2本から3本分のスポイトの量の抽出液を入れ、サブのものは1本分を入れるなど、それぞれの調合リストにそってコップに入れていきます。黄色っぽいものや茶色っぽいもの、香りが強いものから比較的弱いものまで、それぞれの抽出液を入れていきます。

スパイスの抽出液の入った二つの瓶と、その中にスポイトが刺さっています。それを取ろうとしている女性の手元が写っています。一つの瓶ははちみつのように黄色っぽいもので、逆にもう一つはコーラのように茶色っぽいです。
スパイスの抽出液が瓶詰めされ、その中にスポイトが入っています。
男性二人と女性二人が列に並んでスポイトを使って調合している様子。調合リストのワークシートを持って、それぞれ入れていきます。
視覚障害のある参加者もない参加者も、一緒に並んで液体を注いでいきます。スポイトなので、注ぐ量は調整しやすいです!

そして液体を自分のカップに入れたら、最後にシロップと炭酸を入れて準備完了!全員準備ができたら、全員で乾杯をします。

全盲の男性と晴眼の女性、そして顔が隠れている他の二人の女性の四人で乾杯をしています。ニコニコしています。
各テーブルごとに乾杯をしている様子。

できたエナジードリンクは一つも同じもののない、異なる風味と味のするものとなりました。中にはお互いのものを飲み比べてみたり、香りの違いを楽しんでいる方々もいらっしゃいました。「朝飲んだらすごい元気になりそうな味」「ジンジャーエールにバニラの味をつけたような味」「たくさんスパイスを入れすぎて刺激の強い味」など、それぞれのエナジードリンクの美味しさや香りなどのご感想をいただくとともに、オリジナルの名前もつけていただきました。

テーブルごとに年齢層が固まりやすいように組ませていただいた今回のグループ分けですが、若い年齢層のグループの方がより様々なスパイスの種類と量を入れ、逆により大人の方々では、堅実にクラフトジンジャーエールやレモンサワーのようなエナジードリンクを作られていました。しっかり年齢層の違いが出ていてとても面白かったです(笑)

晴眼の女性と視覚障害のある男性がお互いのコップを持ち替えている様子。
つくったエナジードリンクの香りを比べている参加者の方々

さいごに

今回のイベントでいただいたご感想では、「とても楽しかった、次の抹茶の回も是非参加したい」「今度は陶芸の会もやってほしい」といったご好評のお声をいただきました。いくつかの晴眼者と視覚障害者のテーブルでは、初めて会ったのにも関わらず一緒に駅まで帰ったり、連絡先を交換している様子もあり、私たちとしても大変嬉しかったです。

シリーズ型の本イベントですが、視覚障害のある人とない人で一緒に遊ぶからこそ見えてくる面白さとして、新しい「ブラアソビ」の形をさらに広げていけたらと思います。今後も継続的に開催していければと思います!

次回は、9月29日(日)に墨田区にて、今回の「科学の世界」に続き「抹茶の世界」を開催いたします。抹茶も、抹茶の泡の立て方によって喉越しで楽しむ抹茶や、鼻で楽しむ抹茶など、様々な楽しみ方があるようです。募集ページを以下に添付します。是非お越しください!

また、今回は同行援護事業所みつきの運営をされている株式会社mitsuki様のご協力によってイベントを開催させていただきました。

同行援護とは、視覚障がいにより移動が著しく困難な方の外出時に支援者が同行し援助する障害者総合支援法に基づく障がい福祉サービスです。外出時の移動の際に付き添い、必要な情報提供など適切かつ効果的に援助・支援します。

株式会社EE21/未来ケアカレッジ『同行援護のサービス内容|資格要件〜研修の内容まで解説

同行援護事業所みつきはヘルパーの平均年齢が30代の方々で構成されており、また、「同行援護」のDXを推進する支援システム「おでかけくん」を開発、導入されています。同行援護という福祉制度があるからこそ、それを遊びと掛け合わせて、視覚障害者と晴眼者が共に遊びに行く「ブラアソビ」を全国的により普及させていきたいという私たちの思いに共感していただき、イベント開催のご協力をしていただきました。株式会社mitsuki様については下記ホームページよりご覧ください。

今回ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
とても楽しかったです!

20名近くの皆さんで撮影した集合写真。2列のうち、中央部の6人はビーラインドプロジェクトの横断幕をもち、他の人たちはスパイスや調合液を手に持っています!
終了後会場に残ってお話しされていた皆さんでパシャリ!

今回もnoteをご覧いただきありがとうございました!

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