『チャターベイト』における検証と考察②
今日は小バスを自作チャターでたくさん釣った。
チャターで釣る方法に自信がついてきた時から、チャターの釣果が伸びてきた。
チャターは釣れるイメージが湧かないルアーの代表格でもあるので、今回はその辺りを考察しようと思う。
チャターへの苦手意識
チャターを初めて使う時、誰もが「釣れそう」とは思わない。釣れるかな?とかどうやって使うのかな?といった感想が第一印象だと思う。
初めてチャターベイトを見た時、チャターの形状からアクションが想像できる人はそうそういないだろうから、当然と言えば当然か。
「釣れるイメージが湧かない」
チャターはアクションをイメージしづらいため、実際のアクションを見たアングラーは使い所、使い方に困惑するのである。
①巻きスピードがわからない
②千鳥をコントロールできない
③レンジキープが難しい
④アタリがわからない
⑤根掛かりしやすい
⑥トレーラーの選定がわからない
⑦出しどころがわからない
この7つがチャターが難しいとされるポイントとして代表的なところ。
これについて、年中チャターを投げているチャター狂の見解を述べていきたい。
参考になればなにより。
①巻きスピードがわからない
まず、チャターによってブレードが動くスピードの範囲が異なっている。
ブレードが振動を始める巻きスピードとブレードが振動しなくなる巻きスピード。
あとは千鳥が起こるスピード。
一定のスピードで巻くことが動画等で推奨されていたりするが、巻くスピードによってアクションが変わるので、その一定のスピードがわからないのだ。
自分はブレードが振動して、真っ直ぐ引いてこれるスピードを基本として巻けば良いと思う。真っ直ぐ引くとは、千鳥が抑えられ、トレースしたいルートを直線的に引けること。
良く動画等で巻くスピードが遅いと見切られるという話があるが、これについては経験からブレードが一定周期で振動さえしていれば大丈夫であり、ブレードが振動していない状態にバスは違和感を感じている気がしている。
ブレードが振動していない状態について、もう少し詳しく説明すると、ブレードが振動していない状態で、水の抵抗を受け、右往左往して不規則な動き(回転や急な動き)をした時にバスが危機を回避するように離れていくのを確認している。
②千鳥をコントロールできない
これについては予測できないから千鳥なのである。
なので、そもそも完全なコントロールは難しいが、千鳥らないスピードで巻くことや千鳥らないセッティングを駆使して、千鳥アクションの発生をなるべく抑制しつつ、千鳥アクションを意図的に起こせるテクニック(巻きスピードの急な変化や軽いジャーク等)を絶妙に使い分け、バスにアピールするという高度なテクニックが必要なのである。
初心者が初見でこれを理解することは恐らく不可能。
なので、千鳥らないチャターや千鳥の少ないチャターから慣らしていくことを強くお勧めする。千鳥過ぎると在らぬ方向にチャターが向かい、不意に根掛かりする確率も上がるからである。
③レンジキープが難しい
これについてはまず、水面下でチャターが泳いでいるのが見えるところを引いて、チャターの動きや巻きスピードを覚えるところからスタートすることが大事。チャターは巻けば浮上するので、水面から飛び出さないような巻きスピードを感覚として覚える。これに慣れたら少しずつレンジを下げていくことをお勧めする。
よくキャスト後、底を取ってから巻き始めるとアドバイスする人がいるが、それはレンジキープが出来る人の話。
初心者がチャターで底を取ることから始めると、高い確率で根掛かりします。そして、巻いてもレンジキープできてるか判断できません。
チャターは安くない。フックが剥き出しだから根掛かりしやすい。
だから、チャターが苦手になる。
④アタリがわからない
チャターはブレードの振動に加え、障害物への衝突等、紛らわしい感触があり、アワセを間違うと根掛かってしまうことが多いルアー。そして、バスがバイトした瞬間はブレードの振動が無くなるとともに、バスは大抵反転し、引っ張られる感触があるが、バスの口の中でブレードが邪魔してフッキングが決まらないことも多い。
まず、バスが咥えたのか、障害物に当たったのかわからない。アワセてもフッキングが決まらず、アタリだったか不安に思う。この辺りがチャターのアタリの判別を難しくしているところ。
これについてはまず、チャターのアタリを覚えるために向こうアワセでフッキングが決まるバスをひたすら待とう。チャターのアタリは独特。
何回か感触を掴めば自然とわかってくると思う。特徴は確実にある。何匹か釣って特徴を掴めばバスを感じることができる。
ちなみに向こうアワセをし易くするためにグラスロッドやM以下の柔らかいロッドで練習することを強くお勧めする。
⑤根掛かりしやすい
チャターはパーツの多さやフックが剥き出しであること根掛かりしやすいルアーというイメージがある。
それは一概に間違いではないが、そもそもチャターはカバーの中を通して、カバーを掻き分けて泳がせるルアーではなく、カバーの際や間を、接触させないようにコントロールしながら泳がせるルアー。
カバーの近くを泳がせると千鳥アクションによって不意ににカバーに突っ込んでしまうこともあり、注意が必要。
チャターには根掛かり回避のため、ガードが付いたものやオフセットフックが使用できるものもあり、それらもかなり有効である。
しかし、チャターの根掛かりしやすさはフッキングし易さとも言える。諸刃の剣。
最初はカバーや水底を避けることをお勧めする。
⑥トレーラーの選定がわからない
トレーラーの効果として、
重量バランス
水の抵抗
アピール力
制動力が主に挙げられる。
重量バランスはチャターは巻くと浮き上がるルアーだが、ラバージグのシンカーによっても浮力は抑えられているが、トレーラーでも抑えることが可能。トレーラーによる浮力調整は難易度が高く、あまりお勧めしないが、調整が取れた時のチャターの安定した泳ぎはコントロールしやすく、快適である。重量バランスが崩れるとちゃんと泳がないことも多いので、注意。
水の抵抗についてはリブの多いやパーツのお多いワームをトレーラーとして使った際に、トレーラーの抵抗がロッドに重さとして伝わるのがわかる。トレーラーの抵抗が増えるとバランスが崩れ易くなり、千鳥アクションの発生率が高まったり、トレーラーのアクションが多くなったりする。ただこれもバランス良く装着することで、安定するケースもあるので目的をしっかりと持って考えてみてほしい。
アピール力、これはブレードの振動によってワームが震え、激しいアクションを起こすのがチャターの特徴であり、自分はチャターにおいて最も重要なファクターだと考えている。
もちろんトレーラーには何をつけても良い。
イモグラブやロングワーム、チャンク系から虫系まで様々なワームをトレーラーとして試したが、結果的にどれでも釣れる。
なので、実際に泳がせて好きなアクションをするワームを選んで、間違いはない。
ただ、トレーラーは想像以上にチャターのアクションに変化をもたらす。新しいアクションが産まれることもある。
ただ、アピール力が強ければいいというものではない。
アピールするが主張はしない、、みたいな自分のセッティングを見つけてほしい。
自分は細くて長いものが高速でクネクネ動くアクションが好きでツインテールリンガーやアクショントレーラーをメインに使っている。
制動力、これについてはチャターの動きを抑制するトレーラーもあるということ。シャッドテールをトレーラーにした場合、ブレードの振動を抑え、安定感が増し、コントロールし易くなる傾向がある。千鳥を控えめにしたい時などに有効。
以上がトレーラーに対する自分の考えである。自由かつ大胆にトレーラーを選定して楽しんでほしい。
⑦出しどころがわからない
ズバリ言おう。
いつでもどこでも釣れる。
とりあえず投げてみるでオッケー。
実際、年中釣れたのであまり深く考えなくてもいいと思う。
しかし、1つ重要なアドバイスをさせてほしい。
1種類では釣果は上がらない。
少なくとも2種類、系統の違ったチャターを準備してローテーションさせてほしい。
色、大きさ、トレーラー、種類等、何でもいいので別のチャターでも攻めることが釣果を得るポイントである。
以上がチャターが難しいとされる理由への自分なりの回答である。
秋田のフィールドではチャターがとても効果的で、比較的大きい個体を引っ張ってきてくれるので自分は愛用している。これまで何千回とチャターを投げ、バス、雷魚、鯰を釣った実績が自信となっているのも事実。
諦めずに検討を重ね、独自の理論で釣果を伸ばして欲しい。
秋田のチャター狂より
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