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全てを「恋」にしないで

注意書き

今回の僕はあまり言葉が綺麗ではないし、適切ではない。そこそこ汚い言葉を使うし、差別的で、配慮のない人間になる。
そのつもりで読んで頂きたいし、読みたくないと思ったら即刻この記事を閉じてほしいと思う。そのくらいのつもりで、自己防衛しながら読んでほしい文章だ。

そんな事を踏まえた記事なので、公開するのも正直迷った。実は書いたのはだいぶ前だ。
今になってやっと文章を改めて構成して、公開することに決めた。それでも、結構キツい記事だ。
心して読まれることをお願いしたい。

大前提の話

簡単に言うと、トラブった。
トラブった、なんて言葉は嫌いなんだが、今の心境で丁寧な言葉を使うのはどうにも嘘くさい。だからこの言葉を使う。

僕は身体的な性別を「女性」として定義されている。
加えて、僕は人との距離、特に親しい人との距離が非常に近い。所謂「パーソナルスペース」が狭いのだ。そして、それは性別問わずだったりする。

僕の知り合い二人が付き合っていたらしい。
僕はそれを知らずにいた。
その上で、彼氏の方と関わっていたのだ、僕的には普通に。
同じ組織に所属する僕等だから、僕がその彼氏にした行動を彼女も見ていたのだ。

察しのいい方ならここまでで既になんとなく想像がつくだろう。

そう、彼女が怒ったのだ。
もちろん、彼氏の方もお説教を受けたらしいが、その他のトラブルがあったことも含めて、僕にも怒りが飛んできた。彼女自身ももちろんのこと、彼女の友人からも含め、いろいろと何かをセットになって。

付き合っていることを知らなかった僕にとっては、知った今こそ「いや、それは不快な思いをしたよな、ごめん」と思うし「これからは気を付けるよ」は言えるけれど、それ以外のことは何も言えない。

彼女は不安になったと思うし、嫉妬したのだと思うし、彼氏と他の女がべたべたしていたなら嫌なのも理解は出来る。…前言撤回。分かる。これはunderstandの方じゃなくて、I knowの方だ。
漫画とか小説とか、その他のコンテンツとかからの情報でなんとなく分かる。そうなることを知っている。

人間関係、特に色恋を含むものというのは非常に面倒くさいものだと今の僕は思っている。面倒くさいまではいかなくても「難しい」ものだと思っている。
今回彼女が不安になったのも分かろうと出来るが、僕からしたら「どうしろっていうねん…」と思うところも正直な所だ。非常に申し訳ないが。

僕の距離感が近いから気を付けろ、は分かる。
今彼らに言われて理解をした、だからこれから気をつける。

でも、それに加えて「ちょっと待て?僕、これ納得いかねえぞ?」という観点について話したくなったので、noteを綴る事にした。
ただ、如何せん世間一般的な概念からはかけ離れている自覚があるし、批判的な視点をもらうのも分かっているので、これを読んで頂いて、僕のことをどう思うかという感覚は正直プラスの物ばかりではないと思っている。でも、言葉にはしておきたくなったので残しておく。

本編

さて、ここまでは前置きである。
前置きが長えよというご指摘は甘んじて受けるので勘弁させて頂きたい。

僕は男女の友情が成立するという認識をしている。それは今回の彼氏さんに対しても例外じゃない。

僕は彼に対して恋愛感情は全くないし、彼女が不安になるような具体的な事実は何もない。2人で遊びにも行っていない。具体的にいうなら、ハグもキスも、その先、さらに生々しく言葉にすれば『性行為』もしていない。ただ組織内での最低限、仲のいい同僚くらいの距離感で交流していただけなのだ。

でも、彼女は同じ場にいて、嫌だったのだ。
僕が親しくしている、距離感が近いのが嫌だったのだ。

僕からすればそれは「友情的好意」以外の何物でもなかった。僕からすれば、彼は尊い友人の一人であったから。
彼も特別拒否することもなかったから。彼も別に僕のことを恋愛的に好きではなかったから。

彼女が不安になってしまったのも分かる。思いつめたのも想像は出来る。
でも、僕からすれば彼女と彼が付き合っていることを知らなかったし、僕の想像の範疇にはなかった。想像力が至らなかったことに対して、ごめんと伝えることしか出来ないのだ。

我儘な僕の視点

で、ここからは極めて僕の我儘な、僕視点の話をする。
狂っていると思う方もいらっしゃるだろうし、モラルがないと思われる方はぜひそう思って頂ければと思う。

いや、彼女さん、不安になるのは分かるけど、それ僕宛じゃないだろ。
言っとくけど、彼氏だろ、悪いの。

ていうか、なんなら僕等二人共そのつもりがなくて、不快感も互いになかったんだから、彼氏も悪くない可能性すらあるぞ、これ。

貴方、勝手に不安になってるだけじゃん、彼氏に対して自信がないだけじゃん。

彼氏が彼女が不安になるって理解していなかったのが問題だし、言葉にしなかったのが問題だろ。拒否しなかったのが問題だろ。
いや、言えないよって言ったら、それには悪いなと思うけど。

人の心は揺れる物だし、変化もあるものだし、いろいろあると思う。
だから彼女が不安になったのも分からなくちゃいけないと思う。

だけど、それと同時に「勝手に不安になってんなよ」って思ってしまう僕もいる。だって僕は『そういう』つもりではないから。

彼女からそう見えてしまうのは仕方ないと思う。今まで生きてきた人生が違うのだと思うし、価値観の違いなのだと思う。

でも、僕からすると勝手に勘違いされて、関係の否定をくらった、ということに尽きるのだ。
僕からすれば、自分が大切にしてきた思い、友情や尊敬の気持ちを「恋愛的好意」として勝手に判断されて、なり下げられた挙句、もう二度と近寄るなと言われたに等しいのだ。

正直「は?」に尽きるのだ。
…口悪いな、僕。

関係の形は当事者本人にしか分からないし、決められない

僕には何人か、片手で足りない程度には男友達がいる。
彼らの事を大事に思っているし、『友人』として彼らとハグをしたいと思う。女の子の友達とハグをするのと同じように。
もちろん、ハグを具体的にしたことはない。これはあくまで比喩の話だが、大事な友情の延長として、彼らに触れたいと思う。
「触れたい」と書くと生々しく想えるかもしれないが、「会いたい」し、「話したい」と思う。より近くいて、癒し癒されたい、愛し愛されたいと思う。

それは『恋愛的好意』ではない。

心の中では何を考えているか分からないという主張はごもっともだし、僕がこんな風に言ったところで、それはアウトだろ、という人もいると思う。もちろん、そういう価値観もあろうと思う。
心の中で何を考えているか分からないから、恋愛的に好きじゃないと口で言っていても、それで気を引いて、後々誑かそうとしているんだろうという人もいるかもしれない。都合のいい女としてのポジションを構築しているのだろうという人もいるかもしれない。事実、媚びていると思う人もいるのだと思う。

でも、僕はそうではないのだ。
そうではないと思っていてほしかったのだ。彼女にも。
だって、彼女も大切な友人だったから。

本当に僕が僕の男友達たちを好きになってしまったなら、ちゃんと言う。
「恋愛的に好きなんだ」と告白する。
そこで友人という関係に甘んじたりしない。そんな卑怯な真似はしない。
僕はそういうところははっきりするつもりだ。

そうしない限り、僕にとって彼らは友人だ。
紛れもなく、躊躇いもなく、友人だ。

もし、彼らが僕を好きになってしまったとして、それを言葉にされたら、もしくは無理矢理行動に起こそうとしたなら、ちゃんとその時考えて言葉を返す、もしくは行動で示す。肯定でも否定でも大切に返す。

「君とは友人のままでいたい」
「わかった、試しに付き合おう」

どっちになるかはその時になってしまわないと分からないが、それはその人と僕のその時の関係性の問題で、第三者が何か口を出すことじゃない。
もちろん、こういうどちらに転ぶか分からない選択をする可能性があるのは彼らや僕自身にパートナーないし、恋人がいないこと前提だ。

お相手がいる状態で僕にそういう言葉をかけ、そういう行為をしようとする奴がいたら、ふざけんなと言う。つか、マジで許さん。即友人の縁を切るレベルだ。もちろん、そんなバカのお相手が僕も知っている相手、共通の知り合いなら、それを伝えることも視野に入れる。
それは決してやってはいけない最低な行為だからだ。

僕側からも同じだ。
仮に彼らにパートナーがいる状態で、その気にさせて、「恋愛的関係」を築くのは最低だ。それはアウトだ。タブーだ。馬鹿だし、刺されても仕方ない。

でも、今の僕はそうではない。
そういう気持ちは持っていない。
そういう具体的な行動もしていない。

その上で、それなのに、僕の気持ちが否定されるのは本当に意味が分からない。…いや、意味は分かるのかもしれないけど、理不尽だと思ってしまう自分がいる。

てか、言って悪いが、僕がそのつもりがなくて、そういう行動をしていないのに、その気になる男ども、くそだろ。
その気になっていなくても自分の大切な恋人という存在が不安感を抱えているのに、それに向き合わない奴、くそだろ。
そういう男を好きになった女も馬鹿だろ、その程度の関係しか築けてないことを恥じろ、マジで。

いや、僕が嫉妬するほど、そうやって距離が近くなるだけで不安になるほどの恋をしていないからこんなことを言えるのかもしれない。僕は嫉妬と縁がないから、こんなことを言えるのかもしれない。

でも、納得いかない。

僕はきっとこう思われている。

僕、そんなに安っぽい人間じゃない。
僕、ビッチじゃない。
僕、男好きじゃない。
僕、アンタの彼氏になんて一ミリも恋愛的な興味はない。
僕、お前の男とキスもセックスもしてない。
僕、誰も彼も股を開くようなマネしてない。
僕、そんな『クズ』じゃない。

僕の大切な友人を奪わないで。
君の彼氏であるのと同じように、彼は僕の友人なんだよ。
どうやったら分かってくれますか?

ため息が出る。それも深く深く、際限なんてとっくの前にない。

全ての人間が「恋」をしているわけじゃない。
僕と彼らが『恋愛』をしているわけじゃない、望んでいるわけじゃない。

僕にとって本当に大切な感情がある。
僕にとって、彼らが大切だと、好きだと思う気持ちがある。
それは恋愛ではない。
違うのだ。
この気持ちを「恋」なんてものと一緒にしないでほしい。「恋」という気持ちの方が大きなものとして、押し潰すことを当然にしないでほしい。僕のこの尊くて、大切で、そういう気持ちを「恋」なんてものになり下げないでほしい。
そういうくっそくだらない、安っぽくて、馬鹿げた、盲目じみたものじゃないんだって。
周りを排除する、周りの関係をぶっ壊そうとするような感覚じゃないんだって。
ああ、もう、気持ち悪い。

人の気持ちは変わるかもしれない。
だから絶対ではないかもしれないけれど、でもその時はその時でちゃんと向き合う。そう誓える。だからこそ、分かってもらえなくて、悔しい。苦しい。ふざけんな。

僕は変わらなくちゃいけない。
僕は『常識』を受け入れなくてはいけない。
そうしなければ、その共同体にはいられないのだ。

ああ、もう最悪だ。
不愉快だ。
…彼女も不愉快なのだろうけれどもさ。

好きなのに。大切なのに。
僕のこの気持ちは許されない。

僕は「恋」が嫌いだ。
女の子も男の子も、女性も男性も嫌いだ。
僕は差別的で、モラルのない人間だ。きっと、そうとしか思われない。

ああ、もう。

全てを「恋」にしないでくれ。

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