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青春と青春が重なった日

2024年9月4日。
マイヘアがエルレと対バンをする。
何が何でも観るしか無かった。
あの日、青春と青春が完全に重なった。

ELLEGARDENは魔法

初めて聞いた衝撃を今でも覚えている。紛れも無く、高校2年生の秋
友達に借りたベストを何度も聞きまくった。
どの曲もイントロからぶっ刺してくれるし、特にThe Autumn Songは人生で一番聞いてる。痛々しいが「これは俺のことだ」と何度も思った。今も思っている。文字通り魔法だった。

ただ、ELLEGARDENを聞き始めたとき、もうそこには無かった。
活動休止していたのだ。この事実も当時の自分にはピッタリだった。空っぽな青春だった。
そこから時が過ぎて、ELLEGARDENが活動を再開するというニュースが出た。
絶対に観たかったがチケットを当てることは出来なかった。それも当時の自分にはピッタリだった。

そこからときが過ぎて、2019年10月18日。
エルレがアジカンとテナーと対バンツアーを大阪でやる。
そこで始めてエルレを観た。エルレは3バンドのうち最後に出てきた。
1曲目はsupernova。ずっと知っていたのに、何も知らなかった様な感覚だった。
感動なんて言葉では安い。言葉にならない感情、感覚を今でも覚えている。
The Autumn Songをやらなかったことも。

2019年10月18日初めてエルレを観た日

マイヘアも魔法

高2の秋にエルレにハマったころ、バンドを聞き漁った。
いろんなバンドを聞いたが当時の自分はマイヘアにも魔法をかけられた。
narimiにぶちのめされた。
「教室とさよなら」「18歳よ」を何度聞いたか。
イントロのギターで電撃が走る。歌詞がすべて自分だった。
エルレの時と同じだった。エルレと違うのは、マイヘアが現在進行系で活動をしていたことだった。現在進行系の青春でマイヘアも魔法だった。

初めてみたのは2017年の10-feetのツアーだったはず。対バンでマイヘアが出ていた。
楽しみすぎて行きの夜行バスで眠れなかった。ずっとウォークマンで聞いていた。そこには自分の青春があった。

青春と青春が重なった日

2024年9月4日
マイヘアとエルレが東京で対バンをする。
あの頃無かった青春とあった青春が重なる。絶対に行かないといけないと思った。俺のための日だとまで思った。

SEが始まってエルレが出てきた。もう泣いていた。

The Autumn Songをその日はやった。すべての歌詞が俺のことだと思えていた高2。大人になった今も自分のことだと思っている。

「お前らが何十回、何百回失敗したって俺達は離れない。見捨てない。俺達もたくさん失敗してきた。失敗を繰り返して、他人の失敗を許せる大人になろうぜ。」
人指し指を突き立てて、「たった一つのことが今を迷わせてるんだ〜」
あの頃の青春が今だった。

マイヘアも最高だった。ツアー中なので何の曲をやったかは伏せておく。まぁ誰もみてないだろうけど。
「ドキドキしよーぜ!」

「なぁ、これが夢じゃないって教えてくれよ!」

「細美さんは失敗を許せる大人になれって言った。相手を許すのは簡単だけど自分を許すことが、許す方法がわからない。そんな16年だったかもしれない」

「大谷翔平は『憧れるのやめましょう』って言った。そんなの無理だよ。だってエルレガーデンは俺のヒーローだから」
「俺も決めたんだ。みんなにとってのヒーローになるって。フロムナウン」
現在進行系の青春だった。

輪郭の違う2つのものが、元々そうであったかのように重なって一つになっていた。

積み上げては壊し、無くしては拾う。
月に叢雲のような感じながら、なんでこんなにクソになってしまったか教えてくれよと嘆き、最高速で走れるわけでもない時よ、とまれと願う
矛盾まみれの青春と青春が重なった一日だった。

あの日を絶対に忘れない。


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